沖縄コーヒーの栽培と体験農園カフェを営む安里さん。美味しい沖縄コーヒーを通して目指すものとは。~観光アイデア教科書 Vol.7~

沖縄コーヒー
【安里コーヒー農園 PV】コーヒーを通して豊かな人生を送って欲しい。沖縄のヤンバルで挑戦するおじいの物語【日本語Ver】

1人当たりのコーヒー消費量は世界第4位(2019年ICO統計より)。日本人は日常の様々な場面でコーヒを飲むます。喫茶店に行って「とりあえずコーヒー」という人も多いはずです。今回は、沖縄の森でコーヒーの体験農園を営む、とあるおじぃの取り組みをご紹介します。

国産コーヒーの始まりは小笠原諸島

コーヒーは生育に雨・日当たり・温度・土質という4つ条件が揃った環境が必要であることから、栽培がとても難しい植物です。

日本で消費されているコーヒー豆のほとんどは、南米や東南アジアから輸入されたものです。コーヒーは一般的に「コーヒーベルト」といわれる、赤道を中心とした南北25度の間に位置するエリアで栽培されています。

日本では、明治11年頃、小笠原諸島でコーヒー栽培が行われたとの記録があり、これが日本で最初のコーヒー栽培といわれています。その後戦争が起こり、小笠原諸島では全島民が島外へ強制疎開となりました。

戦後も長らく米軍の施政権下に置かれた小笠原諸島。コーヒーの木は20年以上自然の中に放置されました。1968年に小笠原諸島が日本に復帰すると、野生化したコーヒーの木が発見され、コーヒー栽培が再開されました。

★小笠原諸島・父島のコーヒー農園★

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2020年現在、日本では小笠原諸島以外にも、沖縄本島北部や徳之島でコーヒーの露地栽培が行われています。いずれの地域もコーヒーベルトのエリアからは少し外れていますが、亜熱帯海洋性気候に属しており、先述した4つの条件にも当てはまる環境であることから、コーヒーの北限の地として栽培することが出来るようです。

沖縄コーヒーはまだまだ知られていない

私はコーヒーを飲むのは好きですが、缶コーヒーを買う程度で、こだわりは特にありません。そんな私がコーヒーに興味を持ったのは、2018年の年末に沖縄へ移住してからのことです

私は大学時代、小笠原諸島の観光についての勉強をしていました。沖縄に移住してからは観光の仕事をしています。移住してから沖縄の観光について改めて調べていると、沖縄県産の「コーヒー」が全く注目されていないことに疑問を感じました。

小笠原諸島の父島には、集落から離れた森の中に小笠原産のコーヒーを飲めるカフェがあります。集落から離れているだけでなく、営業時間も限られているのですが、多くの観光客がそのカフェに足を運びます。また、都心にも小笠原産のコーヒーを飲むことが出来るカフェがあったりもします。

★小笠原諸島・父島のコーヒーカフェ★

Cafe – USK Coffee

一方沖縄では、インターネットや旅行雑誌を見ても、観光客向けにコーヒーが紹介されていることはほとんどありません。県内で沖縄県産コーヒーを飲めるカフェも少なく、沖縄で生まれ育った人に聞いても、沖縄でコーヒーの栽培が行われていることを知る人はほとんどいませんでした。

「小笠原諸島では多くの人に知られているのに、沖縄ではなぜコーヒーが知られていないのか?」というのが、私が沖縄のコーヒーに興味を持ったきっかけです。

沖縄コーヒーが貴重な理由

沖縄のコーヒー栽培については諸説ありますが、戦前から行われており、本格的な栽培は約40年前に始まったといわれています。現在は沖縄本島北部を中心にコーヒー農園が点在していますが、その収穫量は少なく、公的な資料にも数値が出ていません。

コーヒーは苗の植え付けから、豆を収穫するまで約5年かかるといわれています。収穫も一粒一粒、実の色合いを見ながら手作業で行われています。1杯のコーヒーが出来るまでには、相当な時間と手間がかかるのです。

さらに、コーヒー豆の収穫時期にあたる10月以降、沖縄には強力な「台風」がやってきます。5年をかけてようやく実ったコーヒーの実も、1回の強い台風で実が全て落ちてしまうのです。当然、大きく育ったコーヒーの木が折れてしまうこともあります。

これが沖縄コーヒーの収穫量が増えず、あまり知られていない理由のひとつです。もちろんこれは沖縄だけでなく、小笠原諸島などにも共通することなので、知られていないことについては、他にも理由はあるはずです。

沖縄のコーヒー事情を調べている中で、ボランティアを募集している沖縄のコーヒー農園を見つけました。さっそくこれに申し込み、コーヒー農園の見学とお手伝いをさせてもらえることになりました。

美味しい沖縄コーヒーをつくる

そこは70代のおじぃ(以下安里さん)が1人で営むコーヒー体験農園でした。安里さんは建設業で勤務後、沖縄のコーヒーに可能性を感じ、2014年から本格的にコーヒー栽培を始めました。

それからコーヒーの研究を重ね、独自の生産方法を確立。今では他のコーヒー農園の方も安里さんのところへこっそり勉強し来ているそうです。巷でおじぃは「コーヒー名人」とも言われています。

ただ、安里さんはコーヒー豆の大量生産を目指しているわけではありません。「美味しいコーヒーを作ること」、そして「美味しいコーヒー通じて居心地のいい空間を作る」ことが、おじぃの掲げる目標です。

美味しいコーヒーを味わうための場として、おじぃはコーヒー農園の横にカフェを手作りしており、募集していたボランティアの内容は、そのカフェづくりのお手伝いでした。お手伝いといっても作業そのものは、土を掘ったり、資材を運んだりというような簡単な作業です。

【沖縄コーヒー体験】おじぃがカフェを手作り中~おきなわSDGs~

カフェの完成までに色々な人が関わり、関わった人それぞれが発信をすることで、沖縄のコーヒーの知名度を上げるだけでなく、カフェのファンを増やしていくというのが、安里さんがボランティアを募集していた意図でした。

私はそうしたおじぃの想いに共感し、初めておじぃに出会ってから、月に一度農園に通い、安里さんの取り組みや想いを発信しています。

東京でも「美味しい」という評価

ある日、安里さんがボソッと「コーヒーの試飲会をやりたい」と言いました。2014年にコーヒーの苗を植え付けてから5年。ようやくコーヒー豆が収穫出来るようになり、「自分のコーヒーが美味しいのかどうか知りたい」とのことでした。

私がそのことをSNSで発信した結果、その1カ月後に、銀座わしたショップ本店で、おじぃのコーヒーの試飲会を実施することが出来ました。私の発信を見てくれていた方がおり、その方とは私もおじぃも面識はなかったのですが、わしたショップに声をかけてくれていたのです。

当日は冷たい雨が降っていたにも関わらず、2時間で約50名の方に試飲とアンケートのご協力をしていただきました。多くの方から「美味しい」という好評の声をいただき、おじぃも喜んでいました。

沖縄にコーヒー農園があることを知ってほしい

また、コーヒーとは全く関係ない「鍋パーティー」を開催したりもしています。そうした時は鍋を始める前に、来た人に対してコーヒー農園を案内してから、草刈りなどの簡単なお手伝いもお願いしています。

一緒に何か作業をすることで、参加者全員が初対面でも、鍋が出来る頃にはすっかり打ち解けることが出来ます。こうした時間が楽しければ、参加者は「コーヒー農園で鍋パーティーをした」ということを人に話したくなるものです。

結果として『沖縄にコーヒーの農園がある』ということを、より多くの人に知ってもらうきっかけになります。

終わりに

おじぃ手作りのカフェの完成はいつになるのか分かりませんが、おじぃのコーヒーを通じた、人と人のつながりは着実に生まれてきています。

今のところ、おじぃはコーヒーを大々的に出荷するつもりはないようです。つまり、カフェに来ないとおじぃが作ったコーヒーを飲むことは出来ません沖縄に来たらぜひ一度、おじぃがいるコーヒー農園に遊びに来てください!

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沖縄コーヒー体験
沖縄コーヒー体験の内容・お申込み ※農園整備につき、しばらくの間、休園させて頂きます。 沖縄産コーヒーを飲んで…

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※お手伝い希望の方は japalocal.traveler@gmail.com にメールをお願い致します。

~終わり~

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