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今回は2016年「トカラ列島旅行記」その12をお届けします。
★前回の記事★
日本最後の艀(はしけ)
1周1時間ほどで周れるトカラ列島の秘島「小宝島」を、島の方の案内付きで歩いています。

こちらはヘリポート。
緊急時のみ利用されており、小宝島に上陸するための手段はフェリーとしまのみ。
さらに、最新の実績は不明ですが、wikipediaなどで小宝島は、他の島よりも就航率が低いと言われています。

岩陰に木造の船が置かれていました。
こちらは沖に停泊した船から、島まで物資を運ぶため、昭和初期まで使われていたという船。
こうした船を「艀(はしけ)」といいます。

小宝島では1990年まで、定期船が接岸できる港がなく、定期航路としては日本国内で最後まで、艀による乗下船作業が行われていました。
波の影響を受けて、艀が転覆する可能性もあり、非常に危険な作業だったそうです。
まるでグランドキャニオン
12月ですが、歩いていると日差しが眩しく、上着も必要ありません。

島にはサンゴから出来た「琉球石灰岩」の奇岩が立ち並びます。

今回私を案内してくれているおじちゃんはかつて、世界中巡った旅人を案内したこともあったそうです。
その旅人は小宝島に広がる岩の景色を「グランドキャニオンのようだ」と話していたそうです。

私はグランドキャニオンを見たことはありませんが、その迫力は写真で伝わらないものがあります。
★参考:日本キャニオンと言われる場所もあります★
小宝島の暮らしの様子 小中学校もある

地球を感じる、ワイルドな景観が広がる一方で、静かでゆったりとした時間が流れています。

小中学校もあります。2021年現在、人口60名程度の島にも関わらず、12名の生徒が通っているようです。
学校生活の様子は、ブログで見ることが出来ます。

生徒数の減少により、1979年に一度廃校になりました。
その後1988年、お隣の宝島小中学校の分校として再開され、2016年には小宝島小中学校として再開されました。
離島で学校が再開されるというのは、めったに聞かないことです。
小宝島では、都会の子供が島に1年間移住して暮らす「山村留学制度」と、移住者増加により生徒が増えたようです。

集落にある公園の遊具も、綺麗に整備されています。
この島で生まれたら、高校進学とともに島外へ出ることになりますが、「どんな人生になるのだろうか」と、想像せずにはいられません。

白い建物が発電所。水色の建物が淡水化施設。
島の生活を支える、極めて重要な施設です。
小宝島では、海水を脱塩して水道水として活用しているようなので、この施設が故障しない限り、水不足の心配はなさそうです。

コインランドリー小宝。
日本で最も行くのが難しいコインランドリーといえるでしょう。

道端にお地蔵さんが置かれていました。

もうこの時点で島を何周したか分かりません。
おじちゃんの案内がなければ、きっとすぐに退屈していたかもしれません。

お昼はおじちゃんの家でごちそうになりました。
商店や飲食店は恐らく無いので、小宝島で宿に泊まる際も、1泊3食付きが基本となっています。
茂みの中に鳥居や祠がある

おじちゃんに案内されて茂みの中へ入ります。
この先に何があるかも分からないので、自分だけでは絶対に足を踏み入れることはないでしょう。

亜熱帯を感じさせる木々が生い茂ります。
ハブが出てきそうですが「心配ない」とのこと。
こういう時は、地元の人を信頼することにしています。

茂みを歩いた先には小さな鳥居がありました。

別の場所にも鳥居がありました。
どうやら神社のようですが、鳥居があるだけで、建物はありません。

石碑などもいくつか点在して置かれています。
何のために置かれているか解説していただきましたが、忘れてしまいました。
沖縄の「御嶽」と同じようなものでしょうか。

これらの鳥居や神社、祠の情報は調べても出てこず、島のマップにも書かれていません。

こちらの「小宝神社」は、十島村のホームページでも紹介されています。
どうやら森の中にある神社たちは、1971年にここへ合祀されたようです。
「子宝」にご縁があるとかないとか。
竹ン山に登る

続いては竹ン山へ登ります。
「ハブに注意」という看板があるように、どこにハブがいるか分からないので、役場出張所で借りたポイズンリムーバーを常に携帯し歩いています。

竹ン山の標高は102mしかないので、あっという間に山頂へ到着しました。
ただし、人がなかなか来ない場所なので、多く草木をかき分けながらの登山でした。

目の前に浮かんでいるのは「小島」。無人島です。
島の周囲も岩になっているようなので、上陸することは難しいでしょう。
また、写真を見るだけでも、小宝島と小島の間の潮の流れが早いことが伺えます。

もうすぐ夕暮れ。
天気がいいので、きれいな夕陽を見ることが出来そうです。
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今回はここまで。本日もありがとうございました。
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