210人が選んだ!沖縄旅行で人気の体験30選をご紹介|観光アイデア教科書Vol.15

観光アイデアノート

あなたは、タダでもらったメッシのスパイク(使用済み)を、100万円で売ることが出来るか。』

こちらは前回の記事のタイトル。多くの人がその価値を認識している「メッシのスパイク」という商品が、すでに手元にあっても、簡単には売れないという内容でした。観光の場合はどうでしょう。自分たちで地域資源を発掘し、価値を見出し商品化したものを、旅行者に届ける必要があります。

★前回の記事★

  1. 旅行者が求める価値を探ること
  2. 沖縄旅行でやりたいこと10選をご紹介
      1. 1位 ビーチに座って何もしない 42.4%
      2. 2位 沖縄そばを食べる 40.0%
      3. 3位 ダイビング 38.6%
      4. 4位 珍しい自然の景観を見る 31.4%
      5. 5位 リゾートホテルで何もしないでまったりする 28.1%
      6. 6位 (ガイド付き)シュノーケル 24.8%
      7. 7位 琉球ガラスの見学・体験 23.8%
      8. 8位 【冬限定】ホエールウォッチング 23.3%
      9. 9位 シーカヤック 22.9%
      10. 10位 マングローブカヤック 21.9%
  3. 沖縄の歴史・文化・生活に親しむ
      1. 11位 戦跡ツアー 19.5%
      2. 11位 三線で1曲弾けるようになる 19.5%
      3. 13位 亜熱帯の森のトレッキングツアー 18.6%
      4. 13位 赤瓦の古民家で過ごす 18.6%
      5. 15位 カフェ巡り 17.1%
      6. 15位 グスク巡り 17.1%
      7. 17位 地元の人の家に泊まって沖縄生活を体験する 16.7%
      8. 18位 ローカルスーパーの見学 15.7%
      9. 19位 海釣り 15.2%
      10. 20位 アメリカンな体験 14.8%
  4. ディープな沖縄の楽しみ方
      1. 21位 沖縄に今も残る「昭和レトロ」を体験する 12.9%
      2. 22位 泡盛酒造見学 11.9%
      3. 23位 夜の密林散策 10.0%
      4. 23位 雑貨・古着屋巡り 10.0%
      5. 23位 沖縄風のお弁当を食べる 10.0%
      6. 26位 フクギ並木を歩く 9%
      7. 26位 沖縄の海底から採れた泥で石けんを作る 9%
      8. 28位 ガイド付き集落散策 7.4%
      9. 29位 バナナの収穫体験 7.1%
      10. 30位 シーサー巡り 6.2%
      11. その他の回答
  5. ご協力ありがとうございました!

旅行者が求める価値を探ること

観光でありがちなのは、そこに住む人は「価値がある」と思っていても、旅行者には全く刺さらないというパターンです。

観光に取り組む人の旅行経験が少ないと、こうしたズレが起こりやすいです。日本中を旅する人が「ここが一番美しい」と言うのと、その地域だけで魅力的な観光資源を探している人が「ここが一番美しい」と言うのは、説得力が違います。魅力的な地域資源を発掘するためには、地元の人よりも、外からの視点が必要です。

分かりやすくいうと、上の写真に映っているものが、地域では価値があるとされていても、旅行者からしたら「え、ごみじゃん」となります。どんなにその価値を説明しても、旅行者からしたら「へぇ」で終わりです(仮にこれが有名人の宝物だとしたら、話は別です)。

東京から3時間も飛行機に乗って沖縄へ旅行に来る人には、何かしらの「理由」があります。その理由というのが、いわゆる「ニーズ」であり、旅行者が喜ぶ価値です。そこを探るために、今回は「沖縄旅行でやりたいこと」という、選択式のアンケートを実施しました。

沖縄旅行でやりたいこと10選をご紹介

以前にも「沖縄に求めることは?」という調査を行いました。

★参考:調査結果はこちら★

結果としては「のんびりリゾート感を求める」人が多いと分かりました。しかし、ずっとのんびりしていては退屈です。旅行中はレンタカーを借りる人が多いこともあり、もっと何かしら求めているはず… 

今回は旅行雑誌を元に、30の選択肢を予め用意し、その中から5つの「沖縄旅行でやりたいこと」を選んでいただきました。Twitterで回答を呼びかけると、年齢も性別も居住地も問わず、210件の回答をいただいたので、人気上位から順にご紹介します。

■ アンケートの回答は こちら から

1位 ビーチに座って何もしない 42.4%

1位は予想通りの結果となりました。やっぱり沖縄の海を見て、ぼーっと過ごしたい人が多いようです。しかし、場所を選ばないと、やけどレベルの日焼けをするので、注意が必要です。また、ぼーっとしているのも1時間が限度でしょう。

2位 沖縄そばを食べる 40.0%

私は「団子より花」のタイプなので、旅行先でもカップ麺やコンビニの菓子パンです。そのため、沖縄そばがここまで人気だとは思いませんでした。

3位 ダイビング 38.6%

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来ました、やっぱり海のコンテンツです!他にも海の体験の選択肢は用意していましたが、ダイビングがここまで人気なのは意外でした。「やったことがないけど、せっかくの沖縄だから挑戦したい」という方もいると思われます。

4位 珍しい自然の景観を見る 31.4%

沖縄各地に珍しい自然景観があります。こちらは有名な万座毛。

こちらはハートロック(手前の大きい岩)。その名の通り、ハート形をした岩です。周囲はサンゴ礁になっているので、熱帯魚なども見ることが出来ます。自然景観をいくつか巡るようなドライブ旅は、沖縄旅行の定番の楽しみ方です。

5位 リゾートホテルで何もしないでまったりする 28.1%

やっぱり皆さん「のんびり」だけを求めているわけではないということです。リゾートホテルは2位に入ると予想していました。

6位 (ガイド付き)シュノーケル 24.8%

ダイビングよりシュノーケルの方が人気だと思っていました。(ガイド付き)が理由かもしれません。ガイド付きの場合は安全である一方、ライフジャケットの着用が必須であったり、なかなか好きなように泳ぐことは出来ません。

7位 琉球ガラスの見学・体験 23.8%

沖縄旅行のお土産にも人気の琉球ガラス。お土産選びがてら、棚に並ぶグラスなどを眺めるのも楽しいです。琉球ガラス村では、自分で作品を作る体験も出来ます。

8位 【冬限定】ホエールウォッチング 23.3%

冬の沖縄旅行の楽しみがランクインしました。ホエールウォッチングとは、その名のとおり「クジラを見る」こと。冬の時期、沖縄本島周辺にはザトウクジラが、子育てと繁殖ためにやって来ます。那覇からもツアーの船が出ているので、手軽に楽しむことが出来ます。

9位 シーカヤック 22.9%

シーカヤックは「海でのカヤック」。サンゴ礁で囲まれた穏やかな海を、水に濡れずのんびりと楽しむことが出来ます。知る人ぞ知る、沖縄の海の楽しみ方といえるかもしれません。

10位 マングローブカヤック 21.9%

シーカヤックに続いて、こちらはマングローブの森をカヤックで楽しむツアー。沖縄本島中北部や、西表島で楽しむことが出来ます。沖縄でカヤックといえば「マングローブ」のイメージがありましたが、海の方が人気のようです。ちなみにこちらは奄美大島で撮った写真。

沖縄の歴史・文化・生活に親しむ

ここまでの結果をまとめると、沖縄旅行での理想の過ごし方は「リゾートホテルに泊まって、ダイビングして、沖縄そばを食べる」という内容 (笑)11位以下もサクサクご紹介していきます。

11位 戦跡ツアー 19.5%

沖縄ではあまり紹介されることがない戦跡ツアー。グアムや小笠原では、普通に参加する人がいる体験です。やはり沖縄でも、紹介されることが少ないだけで、旅行者の関心は高いことが伺えます。

★米軍上陸からを辿った旅行記★

11位 三線で1曲弾けるようになる 19.5%

沖縄を代表する楽器・三線。やはり興味がある人が多いようです。これは小笠原でもそうでした。小笠原の場合は「ウクレレ」。滞在中に弾けるようになって帰り、次に島に来るときは「マイ・ウクレレ」を持参するという人が、ちらほらいるのです。

13位 亜熱帯の森のトレッキングツアー 18.6%

これは多分「亜熱帯」を「やんばる」に変えたら、世界遺産効果もあって、より多く票が集まったと思われます。海の自然が人気である一方、沖縄の陸の自然は、まだまだ注目度が低いです。

13位 赤瓦の古民家で過ごす 18.6%

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「亜熱帯の森のトレッキングツアー」と同率の「赤瓦の古民家で過ごす」。 赤瓦の古民家は沖縄を代表する景観のひとつ。昔懐かしいとはまた違う、沖縄の独特な雰囲気が感じられます。

15位 カフェ巡り 17.1%

沖縄にはお洒落なカフェがあちこちにあり、そうしたカフェをまとめた雑誌や記事も多いので、人気の高さを伺えます。

15位 グスク巡り 17.1%

沖縄では「城」と書いて「グスク」と読みます。琉球王国以前の沖縄に建てられたもので、日本のお城とは異なる、石積みの構造物です。

17位 地元の人の家に泊まって沖縄生活を体験する 16.7%

これは旅先で「地元の人との交流を楽しみたい」というような人には嬉しい体験です。写真はトカラ列島・悪石島にて。島の人の家で、夕食をいただいた時の様子。

18位 ローカルスーパーの見学 15.7%

ハワイの旅行雑誌を見ていると「ファーマーズマーケット特集」のページがあります。沖縄にはありません。沖縄のローカルスーパーの面白さは、まだあまり知られていないのかもしれません。私は、知り合いが沖縄に遊びに来たら、必ずスーパーの案内をしています。

19位 海釣り 15.2%

私は沖縄で釣りをやったことがありません。こちらの写真は高知県の鵜来島で1度だけ体験した「海釣り」。この時は船酔いをして途中でノックアウトしました。

20位 アメリカンな体験 14.8%

沖縄には琉球王国時代からの独特な文化だけでなく、アメリカンなカルチャーも至る所で見られます。「締めはステーキ」という、沖縄ならではの文化もあります。

ディープな沖縄の楽しみ方

ここまでは30人以上の人が「やりたい」と選んだ体験となりましたが、ここからは選んだ人が29人よりも少ない体験となります。

21位 沖縄に今も残る「昭和レトロ」を体験する 12.9%

沖縄には「ボンカレー」はじめ、昭和に日本各地で販売されていた商品が普通に販売されています。他にも沖縄では、レトロなバスが走っているなど、昭和を随所に感じることが出来ます。

22位 泡盛酒造見学 11.9%

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こちらはもう少し人気があると考えていたので予想外です。沖縄のお酒といえば「オリオンビール」が定番ということでしょうか。

23位 夜の密林散策 10.0%

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夜の森はハブが出るということで、沖縄ではナイトツアーがほとんど見られませんまた、おきなわワールドではナイトツアーが行われていますが、下のインタビュー記事によると、「渋滞」がひとつの課題になっているようです。

コロナ禍で沖縄の観光施設をどう盛り上げるか? 南都 大城宗直社長インタビュー
沖縄県は土地柄や歴史的背景に本土と大きな違いがあることから、ビジネスの進め方も従来の方法では、うまくいかないケースがあります。連

23位 雑貨・古着屋巡り 10.0%

これは私が最も苦手とする(知識がない)分野です。沖縄らしい雑貨や古着、もしくはここにも「アメリカン」が入っているのかもしれません。写真は波照間島にある【モンパの木】という雑貨屋です。

23位 沖縄風のお弁当を食べる 10.0%

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沖縄には「お弁当文化」があります。朝の市街地を歩いていると、どこかしらでお弁当が販売されています。そしてボリューミーで安い。

26位 フクギ並木を歩く 9%

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沖縄では台風の風や、火事が広がるのを防ぐため、家を囲むようにフクギが植えられました。「沖縄らしい」景観のひとつと言えます。

26位 沖縄の海底から採れた泥で石けんを作る 9%

これはかなりマニアックな内容です。沖縄南部でしか取れない「クチャ」という泥があります。海底にある泥ということで、ミネラルが豊富なため、美容効果が注目されています。最近国際通りにも、専門店が出来ました。

28位 ガイド付き集落散策 7.4%

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日本全国で「まち歩き」が観光コンテンツとなっていますが、これが現実です。プログラム作りのハードルが低い一方で、ガイドが芸能人など、そのレベルでないと集客は困難です。

29位 バナナの収穫体験 7.1%

今回のアンケートで、最も驚いたことです。バナナ狩りは日本全国を探しても滅多にない体験ですが、人気は得られませんでした。ちなみに、愛知県でバナナ狩りが行われており、そちらは大人気となっているようです。

★参考:マンゴー狩りもあります★

30位 シーサー巡り 6.2%

今回の選択肢の中で、残念ながら最も人気が少なかったのは「シーサー」でした。宮城県鳴子温泉では「こけし」が人気なので、それと同様に、沖縄のシーサーももっと注目されていいと思うのですが…色んな顔があったりして、実は面白いです。

その他の回答

その他の回答で最も多かったのが「やちむん」です。やちむんとは「焼き物」のこと。途中から選択肢として追加もしましたが、合計13人(シーサーと同じ数)の方がやちむんに関わることをしたいとお答えいただきました。

ご協力ありがとうございました!

今回はアンケートにご協力いただきありがとうございました!結果を見ていかがだったでしょうか。

ただ、これらの結果を見て終わるのではなく、今度はこのニーズを元に「商品化」という段階に入ります。商品というのは、「地域に観光客を呼ぶためのコンテンツ」です。また、メッシのスパイク理論と同様、作るだけではお金にならず、宝の持ち腐れ状態となります。誰にどうやって、いかにコストをかけず売るのか。次回はこの手法を考察します。

★こちらのアンケートもご協力お願い致します★

【趣味】沖縄旅行についてのアンケート②
普段から変わった旅をしすぎて、普通の旅行の感覚を失っています。助けてください。目指せ回答100人 アンケート①はこちら

★続きはこちら★

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