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今回は「2023年 口永良部島旅行記」その1をお届けします。
★ 前回の記事は こちら ★
フェリー太陽Ⅱが欠航
2023年1月5日、朝一に種子島を出港するフェリーはいびすかすに乗船し、屋久島に上陸しました。
この日の目的地は、屋久島の北西約12kmに位置する口永良部島。島へ渡る手段は、屋久島・宮之浦港から出ている1日1往復のフェリーだけです。

屋久島を起点に、種子島・島間港と口永良部島を結ぶフェリー太陽Ⅱは、偶数日と奇数日によって運航形態が変わります。この日は奇数日なので、口永良部島行きの便の出港は13時です。

しかし、宮之浦港の乗船券販売窓口へ行くと、フェリー太陽Ⅱの機材故障により島間行は欠航、口永良部行は「あゆみ丸が運行します」という案内がありました。

こちらがフェリー太陽Ⅱ。機材故障ということですが、よく見ると…

左舷のアンカー(碇)が取れてしまっています。

船のそばには、取れてしまったと思われるアンカーも置かれていました。

フェリー太陽Ⅱは欠航になってしまいましたが、天気も良く、あゆみ丸という代船で島に渡ることは出来そうです。
屋久島を歩いて観光
時刻は7時過ぎ。船の出港まで6時間近くあるので、しばし屋久島を歩いて観光します。

まずやって来たのは、港のそばにある「ウィルソン博士顕彰の碑」。ウィルソン博士は、屋久島の森の保護を早い時期から提唱していた人物です。1914年の調査中に発見された屋久杉の切り株は、現在『ウィルソン株』として親しまれています。

ここにあるのはレプリカですが、本物と同じように切り株の中へ入ることも可能です。ちなみに、ウィルソン株は九州征伐(1586-1587)で島津氏に勝利した豊臣秀吉が、功績を記念する寺院を建設するため、島津氏に命じて切り倒させた屋久杉の切り株とされています。
■参考

こちらが屋久島を1周する県道77号線・78号線。緯度的にはだいぶ南に来ていますが、屋久島は標高が高いこともあり、白谷雲水峡の周辺では路面凍結も発生しているようです。

屋久杉の森の中へ行く時間はありませんが、道路沿いでも自販機と並ぶ巨木を見ることが出来ました。

こちらは屋久島の山々から海へ水を運ぶ宮之浦川。「1カ月で35日雨が降る」とも言われる屋久島ですが、この日は雲が無く、山の上まで綺麗に見えていました。
■参考

宮浦小学校の正門にも巨大な屋久杉があります。

【たばこは島内で買いましょう!】という看板。たばこ税は島の貴重な財源になっているようです。

ということで、港から1時間半ほど歩いてやって来たのは楠川温泉。9時から20時(夏は21時)まで営業しており、300円で入浴することが出来ます。

写真にも森の中に立ち上る湯気が写っていますが、無色透明アルカリ性単純泉の冷泉を温めた温泉。豊臣秀吉の時代から湯治温泉として親しまれてきた歴史があるそうです。

お風呂の様子はこんな感じ。タオルや石鹸などはありません。私がこの日1番最初の利用者でした。
しばしお湯に浸かり、また1時間半近く歩いて港へ戻ります。
揺れる?代船・あゆみ丸で口永良部島へ

11時半過ぎ、宮之浦港へ戻って来ました。まだ船の出港までは1時間半近くありますが、調べてみると、代船・あゆみ丸の定員は12名。早めに窓口で待機することにします。

そして無事に乗船券をゲット。口永良部島も屋久島町に属しているため、船は「町営船」という扱いになっています。2022年12月で、ちょうど就航から50周年を迎えたそうです。

こちらが代船・あゆみ丸。思っていたよりも小さな船です。

屋久島周辺には、西から東に向かって黒潮が流れているため、相当揺れるのでは?と思いましたが、黒潮は口永良部島を避けて、屋久島の南岸を通っています。幸い、黒潮の流れに逆行することは無さそうです。

岸壁から船に飛び移るように乗船。水しぶきがかかる可能性があるということで、大きな荷物は船首の床下に収納していただきます。

私も偶然持っていた合羽に着替えて乗船。腰に巻く簡単な浮き輪も渡されました。

13時、数名の乗客を乗せたあゆみ丸は定刻通りに宮之浦港を出港。通常のフェリー太陽Ⅱでは口永良部島まで1時間40分かかりますが、この小さな船では、どれくらいの時間がかかるのでしょう。

船内?はこんな感じ。屋根はあり、乗客の座るスペースも確保されていますが、お手洗いはありません。船酔いをした場合は、風向きを考えてから、海へ戻すよう指示がありました。

船はしばらく屋久島の沿岸を航行。この景色はミクロネシア・ジープ島へ渡る時のボートを思い出させます。
■ 参考:ミクロネシア・ジープ島旅行記

海上に連なる険しい山々。まさに「洋上アルプス」とも言われる屋久島を象徴する景色でしょう。

こちらは屋久島最北端・矢筈岬にある一湊灯台。

一湊灯台を通過すると、正面にうっすらと口永良部島が見えてきました。波はそれほどありませんが、船がそれなりにスピードを出しているので、この写真の躍動感からも分かる通り、それなりに揺れています。
ただ、全身に水しぶきを浴びるほどではなく、危険を感じることもありませんでした。

もともとは口永良部島で2泊する予定でしたが、船に乗る前に、急遽1泊に変更しました。理由は海況です。

2日後の予報を見ると、海況はやや悪くなりそうです。フェリー太陽Ⅱの復活がいつになるのか分かりませんが、波の高さ2.5m~3mであゆみ丸が出港するとは思えません。

一方、翌日の海況は良さそうなので、これならばあゆみ丸も出るはず…ということで、欠航リスクを考慮し、日程を短縮したのでした。

結局フェリーよりも40分早く口永良部島に到着しました。時刻は14時。翌日の船が出る10時までの約20時間、口永良部島を観光します。
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今回はここまで。本日もありがとうございました。
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