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今回は2019年「与論島旅行記」その3をお届けします。
★前回の記事は こちら ★
与論島(鹿児島県)と沖縄の違い
2019年8月2日、鹿児島県与論島で夕食を探しがてら歩いていると、こんな案内柱を見つけました。
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「ひょうきん前」とは何のことでしょうか。
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「居酒屋ひょうきん」のことでした。かつて観光客が多かった名残からか、島の規模に対して、与論島には飲食店が多いような気がします。
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「やぐら」というお店の名物は、時間無制限バイキング800円!もちろん食べ残しはNGです。
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お料理の種類も豊富で、新しい料理もどんどん出てきます。
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また、飲食店では「与論献奉」を体験することになるかもしれません。与論献奉は島に伝わる客人をもてなすための儀式。様々なローカルルールに基づいて、島の焼酎・島有泉をその場の皆さんで回し飲むというものです。私も一度誘われたことがあります。
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沖縄料理の「シーサー屋」さんもありますが、与論島の家々にシーサーは置かれていません。他にも与論島では、石敢當・亀甲墓・沖縄風の苗字などはほとんど見られません。
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沖縄本島最北端・辺戸岬と与論島(鹿児島県)の距離は約23km。島の風景は沖縄とそれほど変わりませんが、文化的な面では違いがあります。
与論島も昔は琉球王国(沖縄)だった
沖縄に琉球王国成立する前の時代、与論島は沖永良部島と共に、沖縄本島北部を支配していた北山王国の勢力下でした。
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与論城跡(島の最高峰 標高94m)は、当時の北山王の三男・王舅(おーしゃん)が築いたとされています。なお、築城中に北山王国が滅亡したため、城は現在まで未完成の状態なのだそう。
■ 参考:琉球王国成立以前の沖縄について
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こちらは与論城跡の敷地にある琴平神社。1824年(江戸時代)の役人が、旅行及び海上安全並びに民福繁栄祈願のために建立した祠が由来のようです。沖縄戦の空襲で焼失したため、1950年に再建され、現在の姿となっています。
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また、北山王国による統治以前に与論島を治めていたとされるのが、与論島の英雄「按司根津栄(アジニッチェ)」。按司根津栄神社もあり、御朱印やお守りをゲットすることも出来ます。
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1609年の薩摩侵攻で奄美群島が薩摩藩に割譲されると、与論島も薩摩藩に属し、そのまま鹿児島県となりました。つまり、北山王国から薩摩侵攻までの時代は、与論島も琉球の一部だったのです。
与論島に残る琉球の名残
シーサーなどが無い一方で、与論島に沖縄の名残が全く無い訳ではありません。
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「トートゥガナシ」とは与論島の方言で「ありがとう」。漢字で書くと「尊尊我無」。他にも与論島には様々な方言(ユンヌフトゥバ)がありますが、島の方言や訛りは沖縄北部「国頭語」の影響を受けています。
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こちらは島の無人販売所。冬瓜とへちまがポツンと置かれており、ここにも「とーとぅがなし」と書かれています。
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冬瓜もへちまも、沖縄ではどちらもよく食べられている野菜。冬瓜はシブイ、へちまはナーベラーと呼ばれています。与論島ではどのように呼ばれているのでしょうか。
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小学校から聞こえてきたのはエイサー太鼓の音。エイサーは沖縄で行われる伝統芸能ですが、与論島でも行われているようです。
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商店には沖縄名物・ポークたまごおにぎりが販売されていたりもします。
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レトロな雰囲気が漂う食事喫茶・芭蕉亭で食べることが出来るのは「とんこつ定食」。
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とんこつとはいわゆる沖縄のソーキ、骨付きの豚の角煮でした。与論島は戦後の移住者が多いこともあり、現在は様々な文化がミックスされているのでしょう。
与論島のローカルスーパーを見学
地域を感じられるスポットとしておすすめなのが、その土地にあるスーパーです。
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こちらは全国チェーンのAコープ。島内最大規模のスーパーです。品揃えからは沖縄ではなく、九州本土を感じられます。
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九州チェーンのホームセンター・ニシムタや全国チェーンの100円ショップ・キャンドゥもあります。こうした全国チェーンのお店でも地域性は感じられますが、よりローカルを感じるのは、その土地にしかないお店でしょう。
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オーシャンマーケットは年中無休。8時から24時まで営業している、島のコンビニのようなお店です。与論島に大手のコンビニはありません。
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「ショッピングプラザ トップ」は、恐らく与論島にしかないスーパーで、島内に2つ店舗があります。
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ヨロン糖。与論島を正しく読むと「よろんじま」なので、だじゃれのような商品名ですが、絶妙にだじゃれではありません。
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先にご紹介した冬瓜もですが、野菜へ直に半額シールが貼られている光景は、他であまり見かけないような気がします。
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ナ、ナスです。島内産ではありませんが(熊本産)、見たことが無いサイズのものが販売されていました。
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こちらは島内産の魚。「シビ」というのは…
・マグロの子供の総称
・マグロの別名
・キハダマグロ
など、様々な解釈があるようですが、要はマグロです。
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一方で、島イカの周りには「マグロ」と「シビ」が両方置かれており、何らかの基準で明確に分けられている様子が伺えます。
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魚や寿司は大金久水産さんでゲットするのもおすすめです。
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卵220円は離島ならではの価格…と、2019年当時は思ってこの写真を撮りましたが、2023年現在は東京でもこの値段が当たり前です。離島や田舎では、日本の未来の姿を見ることが出来ます。
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本州で製造された商品は送料が加算されるため、値段が高くなりがちです。アルフォートは一袋343円。
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この日は肉が3パックで1,000円というお得な割引があったので、これを調理して夕食とします。
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初めて与論島を訪れたときに知り合った島民Tさんの家で調理をさせていただき、豪華な夕食となりました。そのままTさんの家に1泊。テレビは日本テレビが映り、ローカルニュースは鹿児島県の内容が中心で、与論島が沖縄県ではないことを思い出したのでした。
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今回はここまで。本日もありがとうございました。
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