サステイナブルツーリズムの事例~与論島 海謝美の観光客参加型ビーチクリーン|2019 旅行記4

島旅

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今回は2019年「与論島旅行記」その4をお届けします。

★前回の記事は こちら

与論島 海謝美について

鹿児島県最南端の与論島。この島一番の観光資源といえば、「ヨロンブルー」と称される美しい海でしょう。

しかし、海流の影響から、白砂のビーチには毎日たくさんのゴミが打ち上がります。このゴミの課題に取り組んでいるのが、2017年に発足した「海謝美(うんじゃみ)」です。毎朝6時半からビーチクリーンを行っており、観光客もふらっと参加することが出来ます

私は島へ向かう船内のポスターでこの活動を知りました。島にある浜の数は約60。1日1~3つの浜を清掃しながら、反時計回りに各浜を回っているそうです。ビーチクリーンを行う場所は、海謝美さんのブログで公表されています。

観光客が島の活動に参加出来る機会はそう多くありません。サステイナブルツーリズムを実践している事例とも言えるでしょう。

サステイナブルツーリズムとは

日本政府観光局(JNTO)によると、サステイナブルツーリズムとは『旅行者、観光関係事業者、受け入れ地域にとって、「環境」「文化」「経済」の観点で、持続可能かつ発展性のある観光を目指す』こと。

与論島にも団体ツアーがバスごと船で運ばれてくる

観光地化によって旅行者が増加する一方で、旅行者増加の影響による環境汚染や自然破壊などが各地で問題になっています。自然を観光資源としてPRし、旅行者が増加したはいいものの、自然が破壊されてしまっては、観光から得られる利益はほんの一時的なものです。

与論島の子供たち

むしろ、一時的な利益追求のために、昔から大切にされてきた地域の景観が失われることは、悪影響でしかありません。こうしたマスツーリズムの反省から、世界的にサステイナブルツーリズムの考えが生まれてきたのです。

PR TIMES プレスリリースより

一方、2023年にBooking.comが行った調査によると、日本の旅行者は世界に比べてサステイナブルへの意識が低いことが分かっており、まだまだ「サステイナブルな旅行」は普及していません。

事例 観光客参加のビーチクリーン

朝6時半、前日に海謝美さんのブログで公表されていた浜へ向かうと、すでに島民の常連さんたちが集まっていました。

軍手とトング、ごみ袋を借りて、さっそくビーチクリーンスタート。朝から美しい海を眺め、のんびりとビーチを歩き、たまに島民の方と会話をしながら過ごす時間は、なかなかいいものです。

大抵の日本人旅行者は「なんで南の島にのんびりしに行っているのに、早朝からゴミ拾いしなきゃいけないんだ!」と思うはず。リゾート地や観光地を訪れる場合はそれでいいかもしれません。

「これはカツオノエボシといって、刺されるととっても危険なんだよ」と、島民の方が教えてくれました。

そうした話を観光客の私たちと島の女子高生が一緒に聞きます。これがーカルな旅先で得られる本物体験です。また、この活動は観光客の有無に関わらず、島民の皆さんで毎朝実施されているものなので、島の生活の一部でもあります。

これが島で出たゴミであれば話は違いますが、ビーチに打ち上げられるのは世界中から流れてきたゴミ。

  • 住民:景観の維持、観光客は貴重な人手
  • 事業者:美しい景観による観光客増加
  • 観光客:地元の方との交流・本物体験

ビーチクリーンを通じて「住民」「観光事業者」「観光客」にメリットがあり、もちろん環境にもいい影響を与えます。

可愛いちびっ子もゴミ拾い。いい感じの旗を持っていますが、これももちろんゴミ。活動当初はごみ処理費用も団体で負担していましたが、現在は行政もこの活動をバックアップしているそうです。

この日も1時間でたくさんのゴミが集まりました。これが美しいヨロンブルーとともにある現実であり、島の方々が取り組んでいる課題です。

最後はみんなで記念撮影。これで島民の一員になれたような気がします(笑)しかし、与論島を真似して、各地でビーチクリーンやゴミ拾いを「体験」として観光客にPRすればいいわけではありません

前提として、与論島にはこの圧倒的な海があります。この海を守りたいという島民の想いが、観光客にも共感を呼んでいるのです。さらには…

  • 観光客に向けた宣伝
  • 日々の情報発信
  • 観光客がいなくても毎日実施している

という、日々の積み重ねがあった上でのサステイナブルツーリズムです。

ビーチクリーンに参加した記念品として、缶バッジも頂きました。重要なのは単発的な体験ではなく、まずは受け入れ地域側が地域の文化や歴史を深掘りし、想いを持って活動・発信する姿勢。観光客の共感を呼ぶことが、サステイナブルツーリズムに取り組む第一歩です。

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今回はここまで。本日もありがとうございました。

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