ハリーポッターの魔法学校がある?船から小笠原諸島・南硫黄島を観光|2023 硫黄島クルーズ1

島旅

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今回は「2023年 小笠原諸島旅行記」その2をお届けします。

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硫黄3島クルーズへ

2023年6月30日の夕方、小笠原諸島・父島の二見港へやって来ました。

ここからは【硫黄3島クルーズ】に参加。1泊2日の行程で北硫黄島・硫黄島・南硫黄島をおがさわら丸の船上から観光するというツアーです。今回は東京・竹芝桟橋からの往復運賃と硫黄3島クルーズがセットで料金は93,000円(税込)。座席は2等寝台が割り当てられていました。

船の出港は父島に到着した日の19時。船内に荷物を置いておくことが出来ず、乗客も一旦下船する必要があったため、大きな荷物は二見港の待合所の一角に設けられた一時預かり所へ。再乗船の時間までは港周辺で時間を過ごしていました。

こちらが硫黄3島クルーズ参加者向けの搭乗券。区間は『父島→硫黄島』と書かれていますが、今回のクルーズで3島への上陸はありません。あくまで船上から島を観光するツアーです。

19時に父島を出港したおがさわら丸が南硫黄島へ到着するのは翌朝6時。その後、硫黄島を8時20分~10時20分、北硫黄島を11時55分~13:05分に見学し、父島に帰って来るのは18時半という、23時間半の船旅です。

平和学習も兼ねてか、この船には父島と母島の中学2年生も乗船しており、二見港では出発式が行われていました。

18時半過ぎ、月明かりに照らされたおがさわら丸に乗船。

船内の電光掲示板では、普段は見られない「硫黄島」の到着時刻が表示されています。

そして19時、すっかり暗くなった父島・二見港を出港。ここからおがさわら丸は太平洋を南下し、約330km離れた南硫黄島を目指します。

天候や海況によっては中止になる可能性が高いツアーでしたが、幸いこの日はベタ凪でいい天気。湖のような海を滑るように進みます。

夕食はレモンサワーとカップ麺。海風に吹かれながら、デッキで至福の時間を過ごします。

一見すると何の写真か分かりませんが、暗闇の中に母島の影が映っています。なお、月が出ていたため、星はそれほど見えず。景色も見えず、電波も繋がらず、何より翌朝は早起き必須なので、この日はシャワーを浴びて早々に就寝。

ちなみに船内では、限定グッズの販売や硫黄島についての動画放映などがあり、レストランや売店、展望ラウンジも営業していました。

南硫黄島が見えてきた

翌朝は4時起き。南硫黄島到着まではあと2時間ほどかかりますが、早起きした理由はこちら。

デッキでの場所取りです。デッキは23時に閉鎖され、再び開放されるのは4時半。いい場所を確保出来なければ、「島を見る」ことが目的のツアーに参加した意味が無くなってしまいます。4時の時点でもすでに列が出来ていました。

そしてデッキが開放されるとこの通り。

バードウォッチャーが多く乗船している硫黄3島クルーズ。デッキに三脚とバズーカのように大きなカメラが並ぶ光景はこの船の名物となっているようです。なお、デッキで三脚を立てて良いのかは分かりません。

早起きの甲斐あって何とかいい場所を確保。水平線から太陽が昇り、いよいよ前方に南硫黄島が見えてきました。

おがさわら丸は朝陽に照らされた硫黄島の横を通過。南硫黄島までは残り約56kmです。

船から小笠原諸島・南硫黄島を観光

南硫黄島は北硫黄島・硫黄島と共に火山列島を構成する島のひとつ。小笠原諸島を構成する島のひとつでもあり、住所は東京都小笠原村です。

沖縄県の八重山諸島と同じ北緯24度(東経141度)に位置しており、排他的経済水域という観点から「国境の島」と言われることもあります。

■ 参考:日本の排他的経済水域について(東京都総務局)

島の周囲が7.5kmであるのに対し標高は916m。平均斜度は45度にもなるそうです。島から少々離れているせいか、それほど大きな印象は受けませんでしたが、南硫黄島の標高は東京の島しょ部で最高峰。なお、山の名前はありません。

■ 参考:1

■ 参考:2

おがさわら丸は島から約1km離れた場所を1時間かけて左回りに2周。船内放送では専門家の方による島の解説も行われています。

父島の誕生が約4800万年前であるのに対し、南硫黄島は3万年前に誕生した新しい島。成層火山の島でありながらも噴火記録や噴気活動は無く、生態系形成の初期段階を見ることが出来ることが特徴です。

■ 参考:3

ネットで「南硫黄島」と検索しようとすると、候補に「南硫黄島 遺跡」と出てきますが、周囲を険しい絶壁に囲まれ、浜辺や平地が無く、淡水も手に入らない島に人が定住した歴史はありません

1889年に漂着者3名が発見され、生還したことをきっかけに、1895年から硫黄島へ来航する定期船が年に一度だけ南硫黄島の周囲を回り、漂着者の有無を確認するようになったそうです。おがさわら丸による硫黄3島クルーズは今回が4年ぶり。最近はクルーズ船も訪れることがあります。

正面に見えているのは松江岬。日本国内で最もレアな岬で、自然のままの形状が残された岬と言えるでしょう。南硫黄島は定住はおろか、漂着以外で人が上陸した回数も少ないようです。

カツオドリと南硫黄島

1972年に島全体が天然記念物に指定され、1975年には日本初の原生自然環境保全地域にも指定され、島内地域で立ち入りが制限されています。つまりは一般人は上陸禁止。山頂を含む調査が行われたのも1936年・1982年・2007年・2017年の4回だけです。

ハリーポッターの魔法学校がある?

人の侵入を拒み続けてきた南硫黄島ですが、山頂には『魔法学校』があるそうです。これはハリーポッターの作者であるJ・K・ローリング氏が、2016年にホームページ上で公表し明らかになりました。

都市伝説のような話ですが、確かにホームページには「Mah-hoot-o-koh-ro(マホウトコロ)」という魔法学校が「Minami Iwo Jima」にあると書かれており、ハリーポッター映画シリーズを制作したワーナー・ブラザースのホームページでも紹介されています。

魔法学校はマグル(一般人)には見えないようですが、そもそも南硫黄島の山頂付近はいつも雲に覆われていて見えません。この日も雲がかかっていましたが…

しばらくすると雲が晴れました!専門家の方(船内放送)によると、南硫黄島の全景が見られるのはかなり貴重とのこと。

マホウトコロは世界に11ある魔法学校の中で最も生徒数が少ない一方で、ヒスイで出来た豪華な校舎が特徴のようですが、それらしき建物は見えず。また、クィディッチに力を入れていると紹介されていますが、そうした設備等も確認することが出来ませんでした。

つまり、私はマグル(魔法使いではない)ということです。予定通り1時間で島の周囲を2周し、南硫黄島を後にします。

さらば南硫黄島(東京都)。いい天気の下で貴重な島の姿を見ることが出来てよかったです。続いておがさわら丸は硫黄島へ向かいます。

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今回はここまで。本日もありがとうございました。

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