船は揺れる?相島(福岡県新宮町)を歩いて観光!歴史・人口・産業をご紹介|2025 旅行記12

島旅

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今回は「2024年 年末 青春18きっぷの旅」その12をお届けします。

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揺れる?船で冬の相島(福岡県新宮町)へ

2025年12月31日、この日は「HOTEL AZ 福岡和白店」からスタート。

鹿児島本線の福工大前駅から徒歩約20分、朝食バイキング付きで、年末年始にも関わらず1泊2日5,280円という破格の宿泊プランでした。

夕方の飛行機で福岡空港から沖縄に移動するので、日中は福岡県の離島「相島(あいのしま)」へ渡ります。ホテルから相島行きの船が出る新宮港までは歩いて約1時間です。

9時頃、新宮港に到着。乗船するのは9時20分発の町営渡船「しんぐう」です。冬の時期、新宮港と相島を結ぶ船は1日5便あり、島までの所要時間も20分なので、比較的アクセスのいい離島と言えるでしょう。

新宮町のコミュニティバス

さらに、港の最寄り駅であるJR福工大前駅と西鉄新宮駅からは、全便の出港時刻に合わせてコミュニティバスが運行されており、なんとその運賃は100円です。帰りはこのバスを利用したいと思います。

こちらの券売機で乗船券を購入。料金は片道480円でした。乗船券の購入に交通系ICを含む電子マネーを利用することが出来るのも便利です。

そして、出港してから数分後の景色がこちら。陸に近いとはいえ冬の日本海側。船はそこそこ揺れて、10分遅れて相島に到着しました。

滞在時間1時間!相島を歩いて観光

今回は相島での滞在時間が約1時間しかありません。10時50分の船に乗って帰るまで、港周辺を歩いて観光します。

港のそばに「あいのしまの史跡」と書かれた案内板がありました。「ハート形」に見えるとも言われている島の周囲は6.14km。島を1周する全長5.4kmの周回道路も整備されています。決して大きな島ではありませんが、島内には多くの史跡が点在しているようです。

島の歴史

さっそく港の片隅に「前波止」と書かれた小さな案内板が立っていました。こちらは朝鮮通信使関連遺跡群のひとつ。朝鮮通信使は、江戸時代に朝鮮と日本の信頼関係を深めるために派遣された使節団です。通信使は計12回日本を訪れ、そのうち11回は相島に立ち寄ったと伝えられています。

■参考:朝鮮通信使が12回上陸した島・対馬

また、こちらは「先波止」。先波止と前波止は、朝鮮通信使を迎えるため、1682年に造られた波止場です。先波止は長さ約47m×幅約5mで通信使の上陸用、前波止は長さ約27m×幅約3.9mで随行者の上陸用だったと伝えられています。

■参考:1

港から歩いて数分の場所にある若宮神社にやって来ました。この神社には、島を守る神様が祀られており、昔から島民の信仰を集め、暮らしとともに大切に守られてきた場所と紹介されています。

この神社にある朝鮮通信使関連遺産が「若宮神社井戸」。相島には深い山や大きな川がありません。多くの朝鮮通信使を迎えるにあたり、最大の課題は用水の確保だったそうです。既存の井戸に加えて12か所の井戸が新たに掘られ、そのうち若宮神社の井戸ともう一つの井戸は、現在も当時の姿のまま保存されています。

■参考:2

朝鮮通信使関連遺産の他にも、「相島積石塚群」という4~7世紀代にかけて造られた古墳群があったり、万葉集や続古今集にも読まれていたりと、なかなか古い歴史がある島のようです。

島の人口

2020年の国勢調査によると、相島の人口は215名。そのうち半数以上が65歳以上となっています。

こちらは港から約700m歩いた場所にある相島小学校。1874年に設立された歴史のある小学校です。

こちらが中学校。

近くにはカフェレストラン「Cafe Sun」がありましたが、この日は営業しておらず。GoogleMapにも情報がなく、Instagramの更新も止まっているので、詳細は不明です。

こちらの相島きずな館はコミュニティセンターのような施設。この施設のそばに保育所や郵便局もあります。

「島の駅あいのしま」では、観光案内をはじめ、レンタサイクルの貸し出しやお土産品の販売が行われているとのことですが、この日は営業しておらず。

島に数少ない商店?も定休日でした。大晦日は観光客が多く訪れる時期ですが、それでも店が閉まっているのは、いかにも島らしい光景です。なお、自動販売機はいくつかあるので、水分補給には困りません。

そして、家のブロック塀に貼られた幸福実現党のポスター。以前に訪れた福岡県の有人島・能古島にも、幸福実現党のポスターが多く、この地域で影響力を持っていることが伺えます。

■参考:2023年 能古島旅行記

島の産業

相島を歩いていて、よく見かける乗り物がリヤカーです。

狭い道が多いので重宝されているのでしょう。似たような例で、琵琶湖に浮かぶ沖島では三輪車を利用している人が多いです。

■参考:2020年 沖島旅行記

自転車とリヤカーという「二刀流」の方も見かけました。ちなみに、相島には信号機が無く、駐在所もありません。

そんな島の主産業は漁業。島民の約4割が漁業に従事しており、港には船がずらりと並んでいます。

2020年の国勢調査で農業に従事していると答えた方は1名のみ。島に畑はほとんどありません。

道沿いにあった柑橘は、誰かが育てているのか、放置されているのか分からない状態です。

港では、お正月に向けて大量旗を掲げる準備が行われていました。

こちらの軽トラも、船を飾るための笹を運んでいるのでしょう。

こうした景色が見られるのは、漁業の島ならではでしょう。昔から漁業が盛んだった相島では、漁網を食い荒らすネズミ対策として、いつの頃からか猫が飼われるようになったと伝えられています。

それが今では「猫の島」として有名になり、世界中から観光客が訪れるようになりました。次回は相島が「猫の島」と呼ばれる理由を探ります。

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今回はここまで。本日もありがとうございました。

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