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今回は「2018年 粟島旅行記」をお届けします。
新潟の有人島・粟島へ
2018年9月24日、新潟県村上駅へやって来ました。
こちらは前日、酒田から村上へ向かう羽越本線の車窓から。新潟県の島といえば佐渡島が有名ですが、写真右手に見えているのは佐渡島ではありません。新潟県には佐渡島ともうひとつ「粟島」という有人島があるのです。
船が出る岩船港へ向かうため、まずは村上駅のひとつお隣の駅・岩船町駅へ移動。
駅から港までは約3km。岩船町駅と村上駅から港までのバスやタクシーもありますが、今回は歩きました。
こちらは途中の道に吊るされていた鮭。鮭は村上市の特産品で、観光協会のホームページでは「鮭を愛し、守り、育ててきた村上市」とも紹介されています。
約40分で岩船港に到着。粟島までは粟島汽船で約1時間半の船旅です。フェリーは1日1往復または2往復。繁忙期には高速船の運航もあります。
天気はいまいちですが、海は穏やか。粟島が見えてくるまで船はほとんど揺れませんでした。
ちなみに、このフェリーに車を乗せることが出来るのは仕事関係者だけ。島にレンタカーやタクシーは無いので、観光客は徒歩かレンタサイクル、またはコミュニティバスで観光することになります。
粟島の1周道路は約20km。今回は日帰り、約3時間の滞在で島を1周歩いて観光します。
日帰り観光 3時間で歩いて島を1周
香川県三豊市にも瀬戸内海に浮かぶ「粟島」がありますが、今回上陸したのは島全体が新潟県粟島浦村に属する「粟島」です。
まずは港の前にある観光協会でパンフレットをゲット。レンタサイクル(アシスト付きもあり)はここで借りることが出来ます。
粟島の最高地点は標高265mの小柴山。島は全体的にアップダウンが多く、アシストなしの自転車で巡るのは大変そうだなと思いました。
島内には商店や飲食店が数軒、自動販売機もありますが、集落を出たら何もありません。
1周道路の雰囲気はこんな感じ。島を歩いて1周する際は、予め水分を用意しておくのがおすすめです。
なお、1周道路沿いにお手洗いはありました。こちらは水を使わず、大小便を微生物の働きによって土に戻すという仕組みのバイオトイレ。便座を開けると、水の代わりにおが屑が入っています。
2020年の国勢調査によると、粟島浦村の人口は353名。人々は港周辺の内浦とその反対側の釜谷という2つの集落に暮らしています。島の人口=村の人口であり、粟島浦村は青ヶ島村・御蔵島村・渡名喜村に次いで日本で4番目に人口が少ない市町村です。
近年の人口推移は横ばいですが、人口ピラミッドを見ると75歳以上の方が多くなっていると分かります。ここで注目すべきは、10歳から14歳の人数が親世代の人数よりも多いことです。
これは島外からの小中学生を粟島小中学校に受け入れる「粟島しおかぜ留学制度」によるもの。鹿児島県の十島村でも同様の成果が上がっており、小中学生の留学制度には一定の効果があると考えられます。
■ 参考:小中学校が復活した十島村・小宝島
粟島にひとつだけある信号機があるのは小中学校前。交通安全というよりも、教育のために信号機が設置されているのは、離島のあるあるです。
また粟島(粟島浦村)には駐在所がないため、警察官が常駐していません。警察官がいない市町村は珍しいと思います。例年7月から8月の観光シーズンのみ、港近くに臨時交番が設置されるそうです。
島の人口と産業
島には産業は漁業と宿泊・飲食業(=観光業)。漁業が盛んであることは想像がつきますが、果たして粟島にはどんな観光スポットがあるのでしょうか。
村や観光協会のホームページをチェックすると、観光名所や絶景スポットがあるわけではなく、徒歩やサイクリング、キャンプ、海水浴などで島の自然を楽しむのが正解のようです。
これは明治時代に3度の大火に見舞われ、古くからの文献や資料が焼失してしまったことも影響していると思われます。
島内で縄文土器の遺跡が発見されている一方で、いつから、どのような理由で人が住んでいるのかは不明。日本海側の歴史を語るうえで欠かせない『北前船の歴史(江戸時代)』も紹介されていません。
自然しかないとなると、天気が悪いと… 島1周を目指して黙々と歩いていましたが、ひたすらこうした景色が続くのは結構退屈。はっきり言うと、何もないのです(笑)写真の景色も地味なものばかり。島を歩いている人もいません。
港を出発してから歩いて約30分、島の最北部付近までやってきました。この看板の距離を参考にするとここまで約3.5km。単純計算すると3時間・21kmペースですが、かなりギリギリです。
ということで、釜谷集落の手前にあるバス停「遊歩道入口」でストップ。約2時間で10km歩きました。
ここからはコミュニティバスに乗車。料金は200円。バス停以外の場所から乗ることは出来ません。
バスのおかげで船の出港に間に合い、無事に乗船。
15時半、フェリーは粟島を出港しました。歩いて島1周を達成することが出来ず、さらに島の温泉も利用することが出来ず。いつかまたリベンジしたいと思います。
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今回はここまで。本日もありがとうございました。
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