観光振興に必要なこと インスタで景色を発信してもお金にならない|観光アイデア教科書vol.1

観光アイデアノート

ブログをご覧いただきありがとうございます。

先日、沖縄随一の絶景スポット「果報バンタ」に行ってきました。ただ、その時私は一銭もお金を使っていません。インスタグラムのアカウントを開設し、観光振興に活用しようとする観光協会や自治体が増えていますが、その効果はあまり期待出来ないかもしれません。

★参考:果報バンタ旅行記★

地域にお金が落ちない観光

絶景を見るだけなら、基本的に旅行者がお金を支払うタイミングがありません。

厳密に言うならば、その場所に行くまでの交通費はかかります。私が果報バンタを訪れた時は、朝食を家で食べて、飲み物も持参し、景色を眺めて、お昼前には帰ったので、地域にお金が全く落ちていません

観光振興や地域活性化という言葉の定義は非常に曖昧ですが、観光客が訪れる一方で、地域にお金が落ちないと、適切な管理を行うことが出来ず、その場所が荒れ果てていく危険性があります。

ここでいう地域とは、「まだあまり人に知られていない場所」を前提とします。

すでに、たくさんの人に知られている場所については別です。知名度がある場所の場合は、情報を求める人(これから行こうとしている人)がいるので、そうした人たちに最新情報を届けるツールとなります。

一方で、知名度のない場所が、これから観光を盛り上げるためにインスタグラムで自ら情報発信をしても、その情報を必要としている人がいないため無意味であり、悪い方向へ向かう可能性もあります。

最近私もインスタグラムのアカウントを開設しました。

当然フォロワーはゼロからのスタート。自分自身が投稿するのはもちろん、沖縄関連の投稿をしているユーザーにいいねを付けるといった、いわゆる「営業活動」も行って、まずはフォロワーが50人まで増えました。

そこで、個人的には満を持して、こちらの「ハートロック」の写真を投稿。沖縄旅行で定番のインスタ映えスポットとして、古宇利島のハートロックがあり、多くの写真がアップされています。

古宇利島のハートロックに人が来るなら、この岩にも人が来るのではないかと思い、アップしましたが全然だめです。いいねの数も少なく、場所を秘密にしての投稿にも関わらず、場所を聞いてくるコメントやDMもゼロ。散々な結果だったので、投稿自体を削除しました。

インスタには拡散機能がない

インスタグラムのユーザーは自分の趣味に合う投稿をしているアカウントを見つけて、そのアカウントをフォローすることで、初めて投稿が自動的に流れてきます。

誰も知らない美しい景色をインスタに投稿しても情報は拡散しません。拡散機能が無いことは、インスタグラムの決定的な弱点ともいえるでしょう。ハッシュタグをつけると、アップロード直後は「検索」して出てくるかもしれませんが、時間が経つと、いいねを集めていない限り、人の目に触れることは無くなります。

インスタグラムを活用するうえで必要なことは、情報の信頼性アカウントの信頼性です。

同じ場所の景色(写真)を多くの人がアップしていることで、情報の信頼性は高まります。実際にその場所を訪れた人もまた、そこへ行ったことを発信することでしょう。こうした循環で情報が積み重ねられれば、情報の説得力はより増していくので効果的だと思います。

フォロワー100万人を超えるような、いわゆるインフルエンサーのアカウントは、多くの人の監視下にある状態であります。これにより信頼性があると考えられ、発信する情報の良し悪しに関わらず、多くの人の行動に影響を与えます。

行政や観光協会のアカウントは、情報の信頼性アカウントの信頼性がいずれも担保されているので、存在が知られればフォロワー数が増える可能性は高いです。ただ、インスタグラムの場合、多くの人に知ってもらう術がなかなかありません。

インスタよりもツイッターかコラボ

情報発信の初期段階においては、インスタグラムよりもツイッターがおすすめです。

どんなにフォロワーが少なくても、インスタグラムよりも拡散する可能性が高いです。例えば、インスタグラムに投稿された動画が炎上するのも、結局ツイッターで拡散されたことによる影響が大きいようです。

また、確実に拡散を狙うなら、お金を使ってインフルエンサーとコラボすることも有効です。

インフルエンサーが、その地域の絶景スポットと一緒に写っている写真を行政や観光協会のアカウントでアップし、インフルエンサーのアカウントでは裏側をアップしてもらったりするのがおすすめです。

インスタ映えで地域にお金は落ちない

こうして色々と工夫を重ねた結果、インスタやTwitterで紹介された “ある場所” が有名になり、多くの人が足を運ぶようになったとします。


しかし、それが景色の場合、地域の活性化にはなりません。地域にお金が落ちません。

私もそうですが、インスタを見てその地に足を運ぶ人は、基本的に写真を撮って終わり。滞在時間は5分~10分程度。観光客がお金を使うのは、そこまでの交通費や駐車場代ぐらいでしょう。

また、地元の方は何を思うでしょうか。今まで当たり前に見ていた景色に、突然大勢の人がやって来るのです。どこの誰かも分からない人だらけ。管理する人もいないので道は渋滞し、ゴミも散乱するようになります。

また、景色を求める旅は天候に大きく作用されます。曇っていたり雨が降っていたりすると、期待外れの烙印を押されかねません。インスタグラムによる地域活性化にはそんなリスクも伴います。

人と人との接点を作ること

ポイントは、訪れた観光客に長く時間滞在してもらうことです

ご飯を食べるため地元のお店に行ったり、目的地以外にも足を運ぶ可能性が上がります。そうすることで初めて、地域にお金が落ちるようになります

または、お金がかかる場所(例:飲食店)やサービス・体験だけを発信するというのも、ひとつの方法です。

観光まちづくりにおいて、外部の資本として観光客を活かすには、地元の人と観光客、つまり、人と人との接点を作ることが重要なのです。お金がかかる場所にも、もれなく管理する人やサービスを提供する人がいます。

★参考:景色でお金を取る仕組み:万座毛の例★

インスタで見つけた絶景スポットに行ってみて、たまたまお祭りをやっていたとしたら、せっかくだから立ち寄るはず。そこで地元の美味しそうなものを優しいおばあちゃん(接客マナーも超重要!)から宣伝されたら、買わざる終えませんよね。

観光振興には、絶景(人を呼びこむコンテンツ)だけでなく、人と人とを繋ぐ設計が必要です。観光客との繋がりを地域の人々が望まない場合、観光で地域活性化は諦めたほうがいいとさえ思います。

観光とはある一区域・地点を巡ること。旅行とは観光を組み合わせたものであると私は考えます。

つまり、ひとつの旅行は、いくつかの観光によってストーリー化されるのです。言い換えると、いい観光の組み合わせが、旅行というストーリーを面白くします。もちろん、そのストーリーの主人公は自分です。

一般的なストーリー(物語)でも、主人公だけなく、他にも登場人物がいるものです。主人公の味方になる人や、敵になる人がいることによって、ストーリーが引き立てられます。

旅行も同じ。

旅先での出会いは計画できないもので、人との出会いという思いがけない経験は、旅を思い出深いものにするだけではなく、人生に大きな影響を与える可能性さえあります

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結局、観光を活性化させるためには、絶景などの地域資源を見つけて発信するよりも前に、まずは観光のルールを整備すること。そして、住んでいる人にも観光客との交流を楽しんでもらい、訪れた人が発信したくなるような雰囲気を作ることが求められます。

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今回はここまで。本日もありがとうございました。

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