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今回は「2021年 巌流島旅行記」をお届けします。
★前回の記事★
整備された無人島
御船印の旅で巌流島にやってきましたが、ここまで「船」しかご紹介していません。

島の端から端まで1km程度。
これでも、明治以降の埋め立てによって、昔の面積よりも3~6倍大きくなっているそうです。

こちらは島の最北端へ向かう道。
無人島ですが、全体的に綺麗に整備され、遊歩道もあるので、迷う心配などはありません。

こうした整備が進んでいるのは、開発に反対する住民がいないという、無人島の特権です。

お店や自動販売機はありませんが、お手洗いはあります。
綺麗に掃除もされていました。

こちらはバーベキューサイト。
こうした状況で利用する人も少ないと思いますが、草刈りはされています。
■利用についてはこちら

ちなみに、島の最北端には東屋があります。
それだけです。
巌流島の観光の中心は港周辺、島の下半分となります。
巌流島が「決闘の聖地」である理由
【巌流島】という島の名前は広く知られていますが、「行ったことがない」「どこにあるかも分からない」という人がほとんどだと思います。

下関の港には「決闘の聖地」と書かれた看板がありました。
巌流島ではかつて、新日本プロレスの戦いも行われたことがありますが、決闘の聖地だからといって、兵達が決闘のために集まるわけではありません。
現代には【決闘罪】があり、決闘をすると逮捕されてしまうので、注意が必要です。

巌流島では、1612年4月、宮本武蔵・佐々木小次郎の決闘が行われました。
小次郎と武蔵といえば、ポケモンの悪役「ロケット団」として登場しますが、その由来となった人物です。
決闘罪は1889年に施行されたため、彼らの時代ではまだ法の裁きを受けることはありませんが、強い英雄ではなく、悪役として起用するポケモンは、さすが国民的アニメです。

丘の上に両者の像が置かれています。
手前、木刀を持っているのが武蔵、奥の刀を持っているのが小次郎です。
生涯で60回以上の立ち合いをしながら、一度も負けたことがなかったという宮本武蔵。対する佐々木小次郎は小倉(福岡)で兵法と剣術を教えていた人物です。

当時から剣豪として名高かった小次郎。
無名の武蔵は、小次郎を倒せば剣術で天下がとれると考え、決闘を申し込んだのでした…というのは、一説にすぎません。

巌流島の戦いには諸説あります。
特に小次郎については詳細が分かっていないようで、Wikipediaでも「名前や生年、出生地については不明な点が多い」とされています。
また、像を見るとシュッとした横顔ですが、小次郎の年齢は50代から60代であったという説もあります。
敗れた小次郎の名が島の名になる?
この戦い、結果は武蔵の勝利だったといわれています。

約束の時間から2時間遅刻して小次郎をいらだたせたという、武蔵の戦法などについては、現代にも応用できるとして、様々な記事で紹介されています。
一方で、これについても、「遅刻してない」という説があります。

今回調べていて疑問に思ったのは、『どうして巌流島の決闘が有名なのか』という点です。
後世に語り継がれるほどの決闘だったにも関わらず、小次郎の正体がよく分かっていないというのは不思議なことです。
私にはいまいち、この戦いの価値が分かりません。
巌流島に観光で訪れる人は何を求めているのでしょうか。
★参考:沖縄を訪れる観光客が求めているもの★

こちらは島にある【佐々木巌流の碑】。
巌流島の正式名称は「船島」。巌流島という島名は、小次郎の剣の流派の名にちなんでいます。
敗れた者の名が島の名前として残るのも、珍しいことです。

石碑は小次郎のお墓などではなく、島の開鑿工事の完了を記念して建てられたそうです。
「小次郎を偲び、手を合わせる方が途絶えません」とも書かれていますが、これも本当でしょうか…

浜にボロボロの木造船が打ち上げられていました。
近くに看板があるので、観光用のものと思われますが、あまりにボロボロすぎます。

やはり観光用でした。

山陰方面で使用されていた伝馬船が、武蔵・小次郎の決闘当時をしのんで設置されてるとのことです。
坂本龍馬も上陸した?

坂本龍馬も1867年に巌流島に上陸し、夜にこっそり奥さんと花火を打ち上げたとか。
この紹介看板のタイトルには「?」が付いており、締めも「想像にお任せします」です(笑)
もうこうなったら、言ったもん勝ち感があります。

これは本物でしょう。
将棋の羽生善治氏と広瀬章人氏の手形です。
2018年に下関で行われた対局の前に、両者は「決闘の聖地」として巌流島を訪れ、このブロンズ版はその記念に作られたものです。

旅先や見知らぬ土地では、看板やパンフレットに書かれていることを信じてしまいがちですが、そこに書かれている内容が、必ずしも真実であるとは限りません。
巌流島もそうですが、観光を楽しんでもらうため、エンタメ要素が盛り込まれている場合も多いです。
初めて見た・聞いて、興味を持ったことは、自分で深く調べてみることがおすすめです。
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今回はここまで。本日もありがとうございました。
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