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今回は「2022年 トカラ列島 レントゲン便旅行記」その5をお届けします。
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小宝島上陸!
2022年5月、フェリーとしま2のレントゲン便で、トカラ列島の島々を巡っています。
船は悪石島・やすら浜港で一晩停泊。船内泊でしたが、夜は温泉に入り、船内の各座席にはマットレス・枕・毛布があるのでよく眠れました。さらにはコンセントもあるので、身体もスマホもデジカメも充電満タンです。
7時、悪石島を出港しました。この日は小宝島と宝島に寄港し、終着の奄美大島・名瀬港には15時20分の到着予定です。
次の寄港地・小宝島までは約1時間20分。それほど離れてはいませんが、悪石島と小宝島の間には『渡瀬線』と呼ばれる生物地理学的な境界があるとされています。
妊婦さんが横たわったようなフォルムの小宝島が見えてきました。そして渡瀬線を越えたので、ここからは生き物や植物が亜熱帯仕様、いわゆる「沖縄っぽく」なります。
■ 参考:亜熱帯気候とは何か
太陽が昇り切っていないため少々暗めですが、港の海の色も沖縄っぽい水色です。
8時20分、小宝島上陸!滞在時間は1時間10分しかありませんが、小宝島では歩いて島を1周します。
こちらは港のすぐそばにある洞窟。壇ノ浦の戦いに敗れた平家の落人がここに隠れ住んだという伝説があるそうです。現在は1960年まで使用されていた艀(はしけ)が展示されています。
亜熱帯の植物と奇岩が並ぶ島
私が小宝島に上陸するのは2回目。今回は反時計回りで島を1周しました。
役場のホームページでは1周4kmと紹介されていますが、GoogleMapでは約3km。40分程度で1周することが出来ます。
■ 参考:2016年 小宝島旅行記
ここまでの島々と異なり、山々の緑が迫ってくる感じはありません。島を1周する道も平坦で歩きやすいです。
道は平坦ですが、島の景色はなかなかワイルド。ミラーに映る私の背後にはゴツゴツした岩山が立ち並んでいます。
「亜熱帯の植物と奇岩が織りなす幻想的な景観」というのは、小宝島にぴったりのキャッチコピーです。
こちらは岩山と南国の定番・バナナの木がある景色。
自生するパパイヤは沖縄本島でもあちこちで見かけますが、ここまでのトカラ列島の島々では見られなかった光景です。
南国を感じさせる立派なガジュマルも登場しました。そして小宝島はハブの北限。こうした茂みに入るときには注意が必要です。
集落もまた沖縄っぽい雰囲気が感じられます。私がそう感じる理由は恐らくこちら。
家々を囲む石垣が琉球石灰岩というサンゴの岩で出来ているからだと思います。沖縄のグスクも、琉球石灰岩を積み重ねて造られたものです。
小宝島に立ち並ぶ奇岩も隆起した琉球石灰岩。よく見るとサンゴの名残を感じさせるボツボツや段々が残っています。
島の集落を散策
ここからは集落を散策。
郵便局はテーブルを出して、レントゲン便の乗客の対応をしていました。レントゲン便は島旅好きだけでなく、全国の郵便局巡りをしている方々にも人気の船です。
小宝島(こだからじま)という島の名前は「宝島の隣にある小さな島」が由来。島のフォルムが妊婦さんのように見えるという偶然?が重なり、こちらの小宝神社も子宝にご利益があるとされています。
2020年の国勢調査によると、小宝島の人口は69名。こちらは島の子供たちが通う小宝島小中学校。
休校していた時期もありますが、2016年に再開され、小学校は80年以上の歴史がある(=戦前からあった)ようです。
小中学校だけでなく保育園もあります。
さらにこちらは綺麗な公園です。
こうなるとやはり、島の産業は「教育、学習支援業」がメインとなります。また他の十島村の島々と同様、建設業従事者も多いです。
歩いている途中で畑もありましたが、恐らくこちらは農業というよりは自給用のものでしょう。
農業のメインは畜産です。
ずらっと並ぶ牛と奇岩がある景色もまた小宝島ならではかもしれません。
そして、この牧場の名前は「南風原(はえばる)牧場」。南風原は沖縄にもある地名です。
小宝島を歩いて1周
島を1周歩いて港へ戻ってきました。
やはりこの写真からも、沖縄の島っぽさが感じられます。この沖縄っぽく変化していく感じを楽しめるのが、トカラ列島を旅する一番の醍醐味だと思います。
平島の海も綺麗ですが、平島の海の色は青、小宝島は水色です。
海の透明度は船の底が見えるほどの高さ。昼頃になると、さらに綺麗な海の色になるはずです。
9時半、フェリーとしま2は小宝島を出港しました。
出港の様子は、船室内にあるモニターで確認することも出来ます。
次の宝島までは約30分。いよいよ次が十島村最後の有人島です。
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今回はここまで。本日もありがとうございました。
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