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今回は「2016年 ジープ島旅行記」その2をお届けします。
★前回の記事は こちら ★
歩いて1周3分の無人島
2016年2月19日、ミクロネシア・ジープ島に上陸しました。
ジープ島は隆起したサンゴ礁と、そこに積もったサンゴの砂によって出来た直径35m・周囲111m・1周歩いて3分の小さな島です。潮が引いたタイミングで撮影したこちらの写真では、海底のサンゴが露出しています。
波に打ち寄せられたサンゴがやがて砂になり、そこに鳥がやって来て糞を落としたり、ヤシの実が漂着したりすることで、植物や木々が成長してきました。
360度をサンゴの砂浜に囲まれているわけではなく、島の半分は崖のような地形が見られます。
その崖から海を見下ろすと、ちょうど海にヤシの木の影が映っていました。
ヤシの木にはハンモックが掛けられており、ここでお昼寝をすることも出来ます。
2009年にフジテレビで放送された『世界の絶景100選 死ぬまでに見たい100の絶景』という番組で1位に選ばれたことをきっかけに、その名が広く知られるようになったそうです。
だからといって、私のように秘境や絶景目的で訪れる人は少ないそうで、ジープ島を訪れる人の多くはダイビング客。この時は私の他に10数名(全員日本人)が滞在していましたが、私と新婚旅行のご夫婦以外は皆さんダイバーでした。
ジープ島の周辺はトラック環礁と呼ばれ、沈没船が多く、世界でも有数の「レックダイビングスポット(Wreck Diving)」として知られています。沈没船が多い理由は次回。
無人島だったジープ島を宿泊出来るように整備したのが、こちらの吉田宏司さん。吉田さんもダイバーで、世界中の海を渡り歩いた後、1997年にジープ島へ移り住みました。
ジープ島の設備をご紹介
今回私はジープ島に2泊します。
島にはコテージが男女別で2棟あり、2つのコテージの間の空間が共有スペース。共有スペースには屋根・テーブル・イスが置かれています。
こちらがコテージの中の様子。発電機があるので、日本のコンセントを利用することも出来ます。
外に布団を持ち出して、このイスで寝ることもOK。ヤモリはいますが、蚊やハエはほとんどいません。
温度計は24度を指しています。扇風機やエアコンが無くても、常に海風が吹いているので、日陰にいると非常に過ごしやすいです。
こちらはシャワー室。シャワーは1日1回、このバケツ1人1杯と決められています。この水量で足りるのかと思いましたが、やってみると余裕でした。水はそのまま海へ流れるので、シャンプーや石鹸はオーガニックのものを持参するよう求められています。
トイレもそのまま海へ。紙はごみ箱に捨てて、赤いバケツに入った水で流すというルールです。
写真右の白いタンクに雨水が貯められています。蛇口が付いているので、ここで手を洗ったり、歯を磨いたり。飲料水は毎日、対岸のブルーラグーンリゾートホテルから運ばれてきます。
島の設備は以上!あとは人懐っこい犬が数匹放し飼いされているので、犬が苦手な人には少し抵抗が感じられるかもしれません。
日本との時差は+1時間。現地時間でお昼過ぎにジープ島へ上陸し、ダイバーの皆さんは早速海へと出かけましたが、私はとりあえず海風に吹かれてのんびりと。吉田さんがジープ島を開拓した話が本になっていたので、それを読んで過ごしていました。
ダイバーの皆さんが戻って来ると、共有スペースのテーブルで吉田さんが調理をスタート。
切った果実とワインとオレンジジュースを混ぜます。
完成したのはウェルカムドリンク「サングリア」。小さな南の島で、ワイン片手に海を眺めてのんびり過ごす… 21歳男子大学生、至福の時です。
ダイビングをしなくても楽しめる
夕焼けの時間が近づいてきました。
赤く焼けた空の色が海に反射し、幻想的な景色が広が…
りませんでした。残念ながら、雲が空を埋め尽くし、その切れ間から少しだけ太陽が見えています。
そして強めの雨が降ってきました。しかし、雨水が生活用水となっているジープ島にとっては「恵みの雨」です。
しばらくすると雨は止み、この日は特別に吉田さんのサービスでBBQが開催されました。普段吉田さんはブルーラグーンリゾートホテルの1室に住んでおり、ジープ島に泊まることは年数回しかないそうです。
BBQで焼いた肉を屋根の下でいただきます。瓶ビールは島に渡る前、ホテルの売店で購入したものです。
食事をしながら宿泊者同士で自己紹介タイム。若いノンダイバーが1人で(しかも初めての海外旅行で)訪れることはかなり珍しかったようです。世界中の海に潜っている人もちらほらといる場で、次の旅行先としておすすめされたのが小笠原諸島。
「小笠原諸島に行かないで、日本中巡ったって言わないよ」と言われ、私はジープ島の半年後に小笠原諸島へ上陸。そして見事、小笠原にハマったのでした。
■ 参考:小笠原諸島ってどんな場所
食事とおしゃべりをしていたら、月は消え、星を楽しむことが出来る時間になりました。
風が吹いているので、常夏の南の島といえど、2月の夜の外はなかなか冷えます。ベンチで横になって、布団を被って、自然のプラネタリウムを観賞します。
満点の星空が広がってましたが、私の安いデジカメで星空を撮影するのは至難の業。日本では波照間島や母島など、一部の南の島でしか見ることが出来ない「南十字星」も確認することが出来ました。
そして、この日はこのまま外で眠りました。これほどの贅沢はない…と言いたいところでしたが、海風の影響で思ったよりも寒く、結局途中からはコテージの中へ避難。
滞在2日目の朝、外の明るさで目が覚めましたが、日本時間ではまだ5時。
二度寝するのも勿体ないので、コーヒーを淹れて、ハンモックに揺られ、太陽が水平線から昇る瞬間を待ちます。
しかし、水平線の先が曇っていたので、いつの間にか太陽は高い場所まで昇っていました。
皆さん揃ったので朝食。メニューはパンと前日のBBQの余りと目玉焼きです。
足元では犬たちがおこぼれを待っています(笑)ただ、テーブルの上に乗っかたりするような素振りは見せず、とてもいい子たちです。
この日は皆さん一緒に、ボートでジープ島周辺の海を探検することになったので、出発の前に現地スタッフの柴崎さんから説明を受けます。
そしていざ海へ!このツアーで私はトラック環礁の海の豊かさだけでなく、日本やミクロネシアの歴史を学びました。
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今回はここまで。本日もありがとうございました。
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