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今回は「2018年 鵜来島(高知県)旅行記」をお届けします。
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高知県の離島 鵜来島上陸
2018年10月31日、高知県の離島・鵜来島(うぐるしま)へ上陸するため、船が出る宿毛市の片島港へやって来ました。
船の出港は14時半ですが、電車の接続が悪いため、高知駅を出たのは朝5時半過ぎ。宿毛駅には正午頃に到着し、駅から港までは約2.5km歩きました。
乗船券をゲット。現在は値上げしていますが、この時の料金は片道1,330円でした。待合室には地元の方と思われる方が数名。観光客らしき人は私以外いません。
■ 参考:船の運賃と時刻表は こちら
定期船すくもに乗船。片島港から沖の島にある2つの集落(母島と広瀬)を経由し、鵜来島までは1時間半の船旅です。この船がなかなか揺れました。どうやら冬の時期は欠航も多く、島から帰れなくなることもあるようなので、天気と波の予報には注意が必要です。
16時半前、宿毛市の南西沖約23kmに浮かぶ鵜来島へ上陸。今回はうぐるBOXさんで民泊し、1泊2日(3食付き)で島を満喫します。うぐるBOXのオーナーNさんとは港で合流。
Nさんの家に荷物を置いて、まずは夕陽を見に来ました。滞在中の過ごし方は事前にリクエストすることが出来ます。
お隣に浮かぶ沖の島も見えています。Nさんによると「夕陽が見たい」というリクエストはあまりなく、ここへ夕陽を見に来るのも久しぶりなのだそう。
家に戻り、続いては夕食です。「お客さんも一緒にご飯を作る」というのが、日本における民泊体験のルール。魚のうろこ取りなどを教えていただきながら、調理のお手伝いさせていただきました。
この日の夕食はNさんが島周辺で釣り上げた魚たちの刺身・天ぷら・煮つけ。あまり名前を聞いたことがない魚でしたが、どれも美味しかったです。これにて鵜来島滞在1日目は終了。
民泊と海釣りを体験
2日目は朝6時からスタート。Nさんの船に乗り、海釣りへ出掛けます。
釣りのメッカとして知られる鵜来島。特に「磯釣りの王者」とも言われる『グレ』を狙って、島を訪れる人が多いそうです。島内には釣りをする人向けの民宿兼渡船もあります。
一方私は人生初の海釣り。釣り自体まともにやったことがありませんでしたが、すぐに魚がかかりました。
その後も入れ食い状態。こんなに釣れるとは思ってもいませんでした。島の周囲は「足摺・宇和海国立公園」に登録されており、黒潮の影響を受けた豊かな海が広がっています。
色々なポイントを巡って釣りを楽しむ予定だったそうですが、私がすっかり船酔いにやられ、3時間ほどで島へ戻りました。
島を歩いて観光
船酔いを覚ますため、歩いて島を探検することに。家々は港の周辺に密集しており、その家々の間に細い道が通っています。自動車は1台も走っていません。
山の斜面に家があるような感じなので、平坦な道は少なく、階段や坂道が多いです。商店や交番、ATM、自動販売機もありません。
江戸時代、宇和島藩(現在の愛媛県)の流罪の地となっていた鵜来島。高知県に編入されたのは明治7年のことです。
太平洋戦争の末期、島の最高峰・龍頭山(標高252m)は、四国防衛の要衝として整備が進み、島民には強制疎開命令が出されました。
島が戦場になることはありませんでしたが、現在も砲台の跡などが残っており、それらは高知県内で最大級の戦争遺跡群と言われています(今回は訪れることが出来ず)。また戦艦大和も、宿毛湾から鵜来島の周辺で航行試験を行っていたそうです。
ここから20分歩くと、灯台があるようなので行ってみます。
一応、散策路のようになってはいるものの、ほとんど人が入っていないようです。クモの巣を除けながら歩きます。
クモの巣だけでなく、イノシシにも注意しなければなりません。どうやら、対岸の四国本土から海を泳いで島に渡って来るそうで、山から落ちたイノシシが港に浮かんでいることもあるとか。集落の畑などにもイノシシ対策がされています。
視界が開けて灯台が見えました。この灯台について、ネットを調べてもほとんど情報が出てきません。地形図にも載っていないようで、灯台の詳細は不明です。
人口20人 高齢化が進む島
集落が見える場所まで戻ってきました。
鵜来島の人口は約20人。ほとんどの方が65歳以上のため、島の高齢化率は80%を超えています。
朽ち果てた木造の建物がありました。
中には黒板があったので、恐らく学校だったと思われます。宿毛市の資料によると、昭和30年代の鵜来島には小中学校があり、90人以上の生徒がいたようです。鵜来島小学校は1990年に休校し、2008年に廃校となりました。
港の前には新しい校舎があります。
校舎内は綺麗にされており、現在はコミュニティセンター(公民館)として利用されているようです。定期船の乗船券購入窓口もこちらにあります。
カフェ「島の灯り」に行ってみた
午後はうぐるBOXのNさんに紹介いただいた『島の灯り』というカフェに行ってみました。
島の方たちの集会所と思っていたこの場所がカフェ。完全予約制ということで、予約がある時にしか開いていないそうです。
このカフェを営むのは鵜来島生まれの田中さん。しばらく島外で生活した後にUターンし、クラファンで集めた資金をもとに、空き家だった古民家をリノベして、このカフェをオープンさせたそうです。
島の人も観光の人も集まれる場所を作り、「島に明かりを灯したい」「何とかして島を活性化させたい」という、田中さんの想いがカフェの名前の由来となっています。
そうした田中さんの想いは多くの人の共感を集め、年に1度の島のお祭りのときには、300人以上の方が有料のお手伝いに参加しているそうです。さらに「鵜来島を勝手に応援する会」も存在します。
私が鵜来島を知ったのは2013年のこと。その時はお隣の沖の島に上陸し、帰りの船で出会った方に鵜来島の現状と、「近いうちに無人島になるかもしれない」という話を聞きました。私が島旅や地域活性化に興味を持ったきっかけでもあります。
■ 参考:2013年 沖の島旅行記
さらば鵜来島。島にもう1泊することも勧められましたが、今回は断念。またいつか、島に灯りがあるうちに上陸したいと思います。
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今回はここまで。本日もありがとうございました。
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