ブログをご覧いただきありがとうございます。
今回は「2022年 トカラ列島 レントゲン便旅行記」その4をお届けします。
★前回の記事は こちら ★
悪石島の集落まで歩く
2022年5月、十島村村営船・フェリーとしま2のレントゲン便に乗船し、トカラ列島の島々を旅しています。
4つめの島・平島を出港したのは14時。悪石島に到着するのは15時前の予定です。
各島での寄港中に島民の健康診断を行うレントゲン便ですが、このペースで行くと小宝島と宝島に到着するのは夜になってしまいます。
そのため、この日のフェリーとしま2の運航はここまで。悪石島・やすら浜港で一晩停泊します。
悪石島に上陸!乗船客は船内泊でも、悪石島の民宿に宿泊(事前予約必須)してもOK。なお、22時から翌朝7時の出港直前までの間は、船に乗下船することが出来ません。
私は船内泊なので、22時までに船へ戻る必要がありますが、逆にそれまでは自由時間。お酒をゲットするため、港から約30分歩いた場所にある売店を目指して歩くことにしました。
ここまでの島々と同様に、悪石島も港からいきなり上り坂です。
眼下にフェリーとしま2が見えていますが、山の「斜面」がありません。崖のような場所を登ってきたことが分かります。
港から集落の入口にある売店までの景色はこんな感じ。街灯や建物はもちろん、これといった見どころもありません。
峠のような道をひたすら歩きます。
こちらは途中にあった対馬丸慰霊碑。沖縄戦の1年前、沖縄の子供たちを乗せた疎開船「対馬丸」が、鹿児島本土を目指す途中に悪石島沖で米軍の攻撃を受けて沈没。1,700名以上が犠牲になった歴史があります。
■ 参考:沖縄戦について
悪石島売店でお酒をゲット!
GoogleMapの計算通り、ちょうど30分で売店に到着しました。
そして、お酒コーナーがこちら。まだ営業開始前でしたが、ちょうど船で運ばれてきた荷物の搬入中で店に人がおり、早めにお店を開けていただけました。
売店にはお酒やお菓子、缶詰、レトルト食品等の食料だけでなく、悪石島名物のTシャツもありました。このTシャツ、正面はシンプルですが…
背中には大きく「悪」と書かれているのです。悪石島のお土産というよりも、島民の皆さんがこのTシャツを着ているため、ネットでは「悪の軍団」とも言われています。
他にも悪石島グッズが販売されていました。フェリーとしま2の船内以外で、トカラ列島のお土産を買うことが出来る貴重な場所です。
悪石島売店は午前中は11時から13時、午後は17時から19時までの営業しており、毎週木曜日が定休日となっています(2022年の情報)。
ということで、船からここまで一緒に歩いてきた旅人Youtuberのしげ旅さんと乾杯!ここまで坂道を上ってきた達成感を分かち合いました。
集落を散策
そのまましげさんと一緒にお酒を片手に集落を散策します。
シャッターが下りたこの小さな小屋は悪石島郵便局、左の建物が役場の出張所です。
出張所の駐車場には軽トラを改造した消防車が止まっていました。そしてやはり、ここにいた島の方(写真左)も悪のTシャツを着ています(笑)
人口が100人にも満たない島にコインランドリーがあるのは、口之島と同様に工事関係者の長期滞在が多いからでしょうか。
悪石島小中学校は私にとって思い出の場所。実は私が悪石島に上陸するのはこれが2回目。初めて上陸したときは、小中学校の持久走大会に参加させていただき、この校庭(と島内)を走りました。
■ 参考:初めての悪石島旅行記
ユネスコ登録記念施設に展示されているボゼ
そして、悪石島といえば仮面神・ボゼ。地域と人々の邪気を追い払うとされています。
港の桟橋にもボゼが描かれています。私が初めて悪石島を訪れた翌年(2017年)には、ユネスコ無形文化遺産にも登録されました。
旧盆の最終日の夕方、呼び太鼓の音に導かれたボゼは人々が集まるこの広場に現れます。赤土の泥を塗った長い棒(ボゼマラ)を持って人々を追い回し、この泥を塗られた人にはご利益があるそうです。
こちらは悪石島のユネスコ登録記念施設に展示されているボゼ。
この仮面を3名の島の若者が被り、身体にビロウの葉を巻き付け、手足にはシュロ皮やツグの葉をあてがわれます。
フェリーとしま2で船内泊
集落から歩いて、フェリーとしま2に戻ってきました。
時刻は17時半。1日たくさん歩いて汗をかきました。フェリーとしま2の船内に有料シャワーがありますが、19時から21時の間は島の温泉を利用することが出来るので、そちらを利用します。
時間までは夕陽を眺めながらのんびりタイム。集落から離れているせいか、私のスマホ(Yモバイル)は電波も入りませんでした。
夕食は事前に準備していたカップ麺と菓子パン。お湯は船内の給湯器から無料で注ぐことが出来ます。
釣竿を持参し、釣った魚を夕食にしようとしている乗船客の方もいました。恐らく村民・島民以外でレントゲン便に乗っているのは、このレベルの島旅人ばかりです。
19時半になったので、そろそろ歩いて温泉に出かけます。
夜の湯泊温泉へ
港から温泉までは1.2km。15分から20分ほどで着くような距離です。
しかし道はこの暗さ。幸い私1人ではなく、しげさんとその視聴者2名の計4名で歩いていたので、皆さんのスマホのライトで道を照らしながら歩きます。
20時、湯泊温泉に到着!
料金は200円、シャンプーや石けんはありません。小さな温泉なので、代わる代わる順番に入ります。
船内放送でも案内があったため、温泉は混雑しており、写真を撮ることは出来ず。短い時間でしたがいいお湯でした。
「ご自由にお使いください」と置かれていたのは、大きく「悪」と書かれたうちわ。
そして湯泊温泉もまた、小中学校と並んで思い出がある場所です。今回はフェリーとしま2の船内で1泊しますが、初めての悪石島ではここ(温泉の休憩スペース)に寝袋を引いて寝ました。
船に戻ってきたのは21時前。あと1時間は自由に乗下船することが出来ます。
しげさんの視聴者の1人が瓶・紙コップ・おつまみを持参していたので(島旅ガチ勢あるある)、温泉まで歩いた4人で桟橋に座り乾杯!旅の話を中心に語り合い、とてもいい時間を過ごせました。
22時になったので船内へ移動。
私はこの日の朝に口之島から乗船しましたが、鹿児島から乗船した皆さんはフェリーとしま2泊目。日本最長の離島航路・おがさわら丸でも船内泊は1日だけなので、離島航路の船内で2泊するのは非常に珍しい体験です。
その後もデッキでしばし語り合い、23時前に就寝。長い長い1日が終わりました。
.
今回はここまで。本日もありがとうございました。
★続きはこちら★
コメント