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今回は「2023年→2024年 年末年始 北海道の旅」その2をお届けします。
★ 前回の記事は こちら ★
鹿衝突件数道内1位!宗谷本線から鹿を見る
2023年12月30日、宗谷本線の普通列車で旭川から稚内を目指して移動中です。

8時12分、智北駅に到着。地名の由来はアイヌ語ではなく、「智恵文」の北に位置しているからだそうです。2021年からは名寄市が管理する駅となっています。

列車は名寄市から美深町に入りました。

そして9時頃、美深町から音威子府村に到着。旭川と稚内の中間地点にあたり、北海道で最も人口が少ない村として知られています。令和5年の住民基本台帳による人口は632人です。

音威子府駅を出発して間もなく、線路上に鹿が現れました。鹿は鉄分を摂取するために、レールをなめる習性があるそうです。
列車は完全に停車するのではなく、警笛を鳴らしながら鹿に接近しますが、なかなか線路上から出ていきません。

JR北海道の資料によると、宗谷本線は北海道内で最も鹿との衝突が多い路線で、2023年度は642件も発生したそうです。

JR北海道管内では、鹿との衝突が年々増加。エゾシカは北海道にしか生息していない野生生物で、明治初期の乱獲や大雪などの影響により、一時は絶滅寸前まで激減していたそうです。しかし、最近はその数が急増し、こうして鉄道の運行にも影響が出ています。

今回は数分で線路から離れましたが、長い時は30分以上かかることもあるようです。ちなみに、エゾシカが急増したとされる主な理由は以下の通り。
- 絶滅寸前の時代に実施された保護政策
- 敵であるエゾオオカミの絶滅
- 原生林が農地に変わって新しいえさ場となった
- ハンターの数が減っている
■ 参考:1
日本最北端の地・稚内へ
なお、今回の乗車中に鹿が出現したのはこの1度だけでした。

鹿出現の影響で、列車は若干遅れて佐久駅に到着。この駅から中川町となります。

佐久駅のお隣・天塩中川駅は、降り積もった雪でホームが見えなくなっていました。

問寒別駅からは幌延町へ。青空が見えてきました。

士別付近から並走してきた天塩川とは、この辺りでお別れです。

当時、幌延町には6つの駅がありましたが、そのうち雄信内駅と南幌延駅は2025年3月に廃止となりました。
■ 参考:こうした秘境にも鉄道が走る理由

10時半頃、幌延駅に到着。ここでは20分ほど停車します。

駅の自動販売機にはトナカイソーセージがありました。幌延といえばトナカイ。国内最大級のトナカイ牧場があることに加えて、精肉の出荷や加工品の販売も行われています。

軽食の調達と運動がてら、駅のそばにあるスーパー「SAIJO Q マート」へ。この雪の中、バイクで郵便配達が行われているのは、雪国ならではの光景でしょう。

11時過ぎ、牛乳で有名な豊富駅に到着。

兜沼駅は、2025年3月に抜海駅が廃止されたことで、日本最北の木造駅となりました。

そのお隣の勇知駅は日本最北の無人駅です。

そしてついに稚内駅へ。運賃表が凄いことになっていますが、次々と駅が廃止されているので、これでも少なくなった方です。
■ 参考:2020年の運賃表はこちら

12時過ぎ、稚内駅に到着しました。

言わずと知れた日本最北端の駅であり、稚内市は日本最北端の町です。

「日本最北端の駅」という柱も立っています。

JR線で日本最南端の駅・西大山駅(指宿枕崎線)までの距離は3068.4kmにもなるそうです。

指宿枕崎線の終点・枕崎駅から続く線路はここで終わります。
■ 参考:日本最南端の駅・西大山駅へ

稚内駅の発車時刻案内はこんな感じ。旭川方面に戻る普通列車は半日以上ありません。

駅前に表示されている気温はー2.2℃。ここからは稚内市のカントリーサインに書かれている「雪の利尻山」を見るため礼文島行きの船に乗ります。
稚内駅から歩いてフェリーターミナルへ
稚内駅前のセイコーマートで昼食を購入。フェリーターミナルまでは稚内駅から10分ほど歩きます。

港周辺の番地は「開運」。年末年始に縁起の良さそうな地名です。

13時前、稚内港フェリーターミナルに到着。ここからは礼文島と利尻島へ渡るハートランドフェリーが出ています。

こちらはボレアース宗谷。利尻礼文航路で運航されている3つの船のうち、最も古い船(2003年就航)で、この日はお休みしていました。

こちらは利尻島へ向かう14時発のサイプリア宗谷。

そしてこちらが礼文島へ向かう14時10分発のアマポーラ宗谷。ちなみに、3つの船に付いている名前の意味は以下の通り。
- ボレアース:ギリシャ神話で「北風の神」の意味
- サイプリア:アツモリソウの学名「CYPRIPEDIUM」から派生した造語
- アマポーラ:スペイン語で「ヒナゲシ」の意味
また、その日の配船については公表されていないので、着いてからのお楽しみです。

礼文島・香深港行きの往復乗船券をゲット。料金は往復5,920円と決して安くはありませんが、今回礼文島での滞在時間は1時間だけです。
■ 参考:2017年 冬の礼文島へ

こちらはフェリーターミナルにある売店「HeartLand SHOP」。

フェリーターミナルは全体的に綺麗で広く、船の出港まではのんびりとくつろぐことが出来ます。

ということで、アマポーラ宗谷に乗船。礼文島まではおよそ2時間の船旅です。果たして冬の日本海はどれだけ揺れるでしょうか。
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今回はここまで。本日もありがとうございました。
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