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今回は2016年「北海道&東日本パスの旅」その5をお届けします。
★前回の記事★
知床半島ドライブ
旅の4日目は、道東をドライブ。
しかし、1日雨で、予定よりもかなり早く、目的地・網走に着いてしまうこととなったので、急遽、世界自然遺産「知床」へ行くことに。
知床まではしばらく海沿いを走りますが、この日も相変わらずの雨が降っているので、景色はこんな感じ。

写真を撮りたくなるような景色ではありません(笑)
そんなわけで、網走から知床までの道中、写真はほとんど残っていません。

途中、斜里町にある「道の駅しゃり」に寄り道すると、こんな張り紙を見つけました。
「トドの死体を捕食しているヒグマが確認されました」という、大自然すぎる一文が書かれています。
今回、知床ドライブで楽しみにしていたのは、まさに、ヒグマとの遭遇です。

こちらは、清里町・神の子池にあった「熊出没注意」の看板。
世界には8種類のクマがおり、北海道に生息しているのはヒグマ。国内最大の野生陸上生物です。
クマの被害は日本各地で発生していますが、本州などに生息しているのはツキノワグマという、別の種類になります。

斜里町からは、いよいよ知床半島へ。
オホーツク海側の斜里町から、太平洋側の羅臼町へ抜ける「知床横断道路(国道334号線)」を走ります。

こちらは道路沿いにあり、知床八景のひとつにもなっている「オシンコシンの滝」。オシンコシンは、アイヌ語で「エゾマツが群生するところ」の意味。
広めの駐車場があり、滝の目の前まで階段があるので、手軽に訪れることが出来ます。

落差は約30mあるそうで、日本の滝100選にも選ばれています。
知床にはこうした滝がいくつかあり、陸の栄養が海に運ばれて魚が集まり、魚を狙った鳥が集まり、鳥そのものや鳥の糞が陸を豊かにし…
という循環によって、生態系が育まれていることが、知床が世界自然遺産である理由となっています。

駐車場にあった温度計は、なんと16度。

車の温度計も12度しかありませんでした。
お盆であることを忘れさせるような気温です。

海沿いから知床峠に入ると、さっそく霧の中に、うっすらと生き物の姿が見えました。
しかし、明らかにヒグマではありません。

キタキツネでした。
キツネは網走や釧路の市街地でも、野良猫と同じような存在感で生息しています。
しかし、車が接近しているにも関わらず、逃げる素振りは一切見せず、こちらに寄ってきてしまいました。

キタキツネを見た後は、動物は一匹も現れず、知床峠に到着してしまいました。
峠の周辺は霧に包まれており、景色も全く見えず。
この日は結局ここでUターン。帰り道でも、動物は一匹も見ることが出来ませんでした。

翌日また知床を訪れて、ヒグマリベンジを果たすため、夜は宿の近くでジンギスカンを食べて、英気を養います。
フレペの滝と知床五湖でヒグマを探す

ということで、旅の5日目は、朝から知床へ車を走らせます。

いきなり峠を攻めるのではなく、まずは前日スルーした知床自然センターに車を止めて、遊歩道を歩き、フレペの滝へ向かいます。

こちらの絶壁が、知床八景のひとつ「フレペの滝」。
前日訪れた「オシンコシンの滝」と比べると、水はほとんど流れておらず、これが滝?という感じ。
川や山からの湧水ではなく、地面に浸透した雪と雨水が、断崖の割れ目から染み出ているタイプの滝で、「乙女の涙」という愛称が付けられています。
フレペの滝の次もまた、前日にスルーしたスポットへ。
ヒグマを探しながら「知床五湖」を目指します。

その途中、森の中に何かいる!と思ったら、シカでした。
北海道を車で巡るときは、ねずみ講とシカとの衝突に注意が必要です。ねずみ講とシカは、本当に色々な場所にいます。
北海道のレンタカーには「鹿笛装着車」というのもあるようです。

かつては絶滅の危機にあったエゾシカですが、オオカミの絶滅やハンターの高齢化により、その数が増え、現在は駆除の対象となっています。

知床五湖フィールドハウスに車を止めて、知床五胡までの高架木道を歩きます。
高架化されている理由は「ヒグマ」。
木道には、ヒグマが登って来れないように、弱い電流が流れているそうです。

知床五湖には、地上にも遊歩道がありますが、そちらはレクチャーの受講とガイド同伴が求められています。
それくらい、ヒグマが出現しやすい場所ということですが、その姿を見ることは出来ず。
また、こちらの展望台から、目の前に見えるはずの「知床連山」も、見ることは出来ず。

本気でヒグマを見たい場合は、ガイドツアーにするのがおすすめです。
また、海からヒグマを見ることが出来るツアーもあり、そちらに参加すると、ヒグマとの遭遇率は9割とも言われています。
知床峠を超えて羅臼へ

そしてまた知床峠へ。

前日と同様、峠の周辺には霧が立ち込めており、景色は全く見ることは出来ませんでした。

しかし、知床峠を超えて羅臼町に到着すると、青空が広がっていました。
知床峠を境にこれだけ天気が違うとは驚きです。

水平線の先に見えているのは北方四島のひとつ・国後島。
羅臼からは、根室海峡を挟んで24kmしか離れていません。島には2万人程が住んでいるそうですが、日本人は1人も住んでいません。
事実上、この海が国境のようになってしまっています。

羅臼では「道の駅知床・らうす」に寄り道。
若い人が珍しかったからだと思いますが、カニの試食をたくさん頂きました。ここまで贅沢な体験はなかなか出来ません。

復路も知床峠は霧に包まれていましたが、斜里へ到着すると、こちらも青空が広がっていました。

最後に立派なエゾジカを見ることが出来ました。
シカの角には、オスとしてのシンボルや、戦う際の武器としての役割があるそうです。
ただし、こうした生き物を間近で見たいからといって、エサでおびき寄せるのはNG。人に寄ってきた動物が轢かれてしまう「ロードキル」は、知床の深刻な問題となっています。
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今回はここまで。本日もありがとうございました。
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