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今回は「2022年 トカラ列島 レントゲン便旅行記」その4をお届けします。
★前回の記事★
悪石島に上陸 集落まで歩く
十島村村営船・フェリーとしま2のレントゲン便に乗船し、トカラ列島の島々を旅しています。

4つめの島・平島を出港したのは14時。悪石島に到着するのは14時57分と表示されています。

各島での寄港中に島民の健康診断を行うレントゲン便ですが、このペースで行くと小宝島と宝島に到着するのが夜になってしまいます。

そのため、まだ15時ですが、この日のフェリーとしま2の運航はここまで。悪石島・やすら浜港で一晩停泊します。

悪石島に上陸!乗船客は船内泊でも、悪石島の民宿に宿泊(事前予約必須)してもOK。なお、22時から翌朝7時の出港直前までの間は、船に乗下船することは出来ません。
私は船内泊なので、22時までに船へ戻る必要がありますが、逆にそれまでは自由時間。船内でお酒を買うことが出来ないので、港から約30分歩いた場所にある売店を目指して歩くことにしました。

ここまでの島々と同様に、悪石島も港からいきなり上り坂です。

眼下にフェリーとしま2が見えていますが、山の「斜面」がありません。崖のような場所を登ってきたことが分かります。

港から集落の入口にある売店までの景色はこんな感じ。街灯や建物はもちろん、これといった見どころもありません。

峠のような道をひたすら歩きます。

こちらは途中にあった対馬丸慰霊碑。沖縄戦の1年前、沖縄の子供たちを乗せて鹿児島本土を目指していた疎開船「対馬丸」が、悪石島沖で米軍の攻撃を受けて沈没。1,700名以上が犠牲になったそうで、この慰霊碑が置かれています。
★参考:沖縄戦について★
悪石島売店でお酒をゲット!
GoogleMapの計算通り、ちょうど30分で売店に到着しました。

営業しているのかも分からずここまで来ましたが、果たして…

無事、悪石島売店のお酒コーナーに到着しました(笑)通常は17時開店ですが、ちょうど船で運ばれてきた荷物の搬入で店の方がおり、16時にお店を開けてくれました。

売店にはお酒やお菓子、缶詰、レトルト食品といった食料だけでなく、悪石島名物のTシャツもありました。このTシャツ、正面はシンプルですが…

背中には大きく「悪」と書かれているのです。悪石島のお土産というよりも、島民の皆さんがこのTシャツを着ているため、ネットでは「悪の軍団」とも言われています。

他にも悪石島グッズが販売されていました。フェリーとしま2の船内以外で、トカラ列島のお土産を買うことが出来る貴重な場所です。

午前中は11時から13時、午後は17時から19時までの営業しており、毎週木曜日が定休日となっています(2022年の情報)。

ということで、船からここまで一緒に歩いてきた旅人Youtuberのしげ旅さんと乾杯!ここまで坂道を上ってきた達成感を分かち合いました。
集落を散策
そのまましげさんと一緒に、お酒を片手に集落を散策します。

シャッターが下りたこの小さな小屋は悪石島郵便局、左の建物が役場の出張所です。

出張所の駐車場には、軽トラを改造した消防車が止まっていました。そしてやはり、ここにいた島の方(写真左)も悪のTシャツを着ています(笑)

人口が100人にも満たない島にコインランドリーがあるのは、口之島と同様に、工事関係者の長期滞在が多いからでしょうか。

悪石島小中学校は私にとって思い出深い場所です。

実は私が悪石島に上陸するのはこれが2回目。初めて上陸したときは、小中学校の持久走大会に参加させていただき、この校庭(と島内)を走ったのでした。
★参考:初めての悪石島旅行記★
ユネスコ登録記念施設に展示されているボゼ
そして、悪石島といえば仮面神・ボゼです。地域と人々の邪気を追い払うとされています。

港の桟橋にもボゼが描かれています。私が初めて悪石島を訪れた翌年(2017年)には、ユネスコ無形文化遺産にも登録されました。

旧盆の最終日の夕方、呼び太鼓の音に導かれ、盆踊りで人々が集まるこの広場に現れるボゼ。赤土の泥を塗った長い棒(ボゼマラ)を持って人々を追い回し、この泥を塗られた人にご利益があるそうです。

こちらは悪石島のユネスコ登録記念施設に展示されているボゼ。

この仮面を3名の島の若者が被り、身体にビロウの葉を巻き付け、手足にはシュロ皮やツグの葉をあてがわれます。
悪石島・やすら浜で一晩停泊

集落からフェリーとしま2に戻ってきました。

時刻は17時半。1日たくさん歩いて汗をかきました。船内に有料シャワーはありますが、19時から21時の間は島の温泉を利用することが出来るので、そちらを利用します。

それまでの時間は、夕陽を眺めながらのんびりタイム。集落から離れているせいか、私のスマホ(Yモバイル)は電波も入りませんでした。

夕食は事前に準備していたカップ麺と菓子パン。お湯は船内で入れることが出来ます。

釣竿を持参し、釣った魚を夕食にしようとしている乗船客の方もいました(笑)恐らく村民・島民以外でレントゲン便に乗っているのは、このレベルの島旅人ばかりです。

19時半になったので、そろそろ歩いて温泉に出かけます。
夜の湯泊温泉へ

港から温泉までは1.2km。15分から20分ほどで着くような距離です。

しかし道はこの暗さ(笑)幸い私1人ではなく、しげさんとその視聴者さん2名の計4名で歩いていたので、皆さんのスマホのライトで道を照らしながら歩きます。

20時、湯泊温泉に到着!

料金は200円、シャンプーや石けんはありません。小さな温泉なので、代わる代わる順番に入ります。

船内放送でも温泉の案内があったためか混雑しており、写真を撮ることは出来ず。短い時間でしたが、いいお湯でした。

「ご自由にお使いください」と置かれていたのは、ここでも大きく「悪」と書かれたうちわ。

そして湯泊温泉もまた、小中学校と並んで思い出がある場所です。今回はフェリーとしま2の船内で1泊しますが、初めての悪石島では、ここ(温泉の休憩スペース)に寝袋を引いて寝ました。

船に戻ってきたのは21時前。あと1時間は自由に乗下船することが出来ます。
フェリーとしま2で船内泊

しげさんの視聴者さんの1人が瓶・紙コップ・おつまみを持参していた(島旅ガチ勢あるある 笑)ので、温泉まで歩いた4人で桟橋に座り乾杯!旅の話を中心に語り合い、とてもいい時間でした。

22時になったので船内へ移動。

私はこの日の朝に口之島から乗船しましたが、鹿児島から乗船した皆さんはフェリーとしま2泊目。日本最長の離島航路・おがさわら丸でも船内泊は1日だけなので、離島航路の船で2泊するのは非常に珍しいことです。

その後もデッキでしばし語り合い、23時前に就寝。長い長い1日が終わりました。
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今回はここまで。本日もありがとうございました。
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