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今回は「フェリー屋久島2に乗船」したので、その様子をお届けします。
★ 前回の記事は こちら ★
フェリー屋久島に乗船
2023年1月6日、口永良部島からフェリー太陽Ⅱに乗り、屋久島・宮之浦港にやって来ました。

時刻は12時過ぎ。ここからは13時30分発のフェリー屋久島2に乗り換えて、鹿児島市内を目指します。旅客のみ(12名未満)で二等客室を利用する場合は予約が出来ず、乗船は先着順。出港1時間前から10分前までに乗船手続きが必要です。

乗船受付開始と同時に手続きをして、無事に乗船券をゲットしました。料金は5,600円。鹿児島市内と屋久島を結ぶ船の運賃は【フェリーはいびすかす<フェリー屋久島2<高速船トッピー】という感じになっています。ちなみに「周遊券」と書かれていますが、周遊することは出来ません。
■ 参考

こちらがフェリー屋久島2。写真に画角に収まりきらないほど大きな船です。定員は494名なので、観光シーズンでも、満員で乗れないということはほとんどないのでしょう。

船の横には乗船を待機する大型トラックやバスも並んでいました。11,765人が暮らす屋久島(2020年国勢調査)の貨物の6割をフェリー屋久島2が担っているそうです。
■ 参考:1
船内の様子をご紹介
13時、いよいよフェリー屋久島2に乗船します。

こちらがメインエントランス的な場所。中央にある謎の木製ボックスの中身は…

本が並んでいました。本棚がある定期船はたまにありますが、これほど本の数が多いのは珍しいです。フェリー屋久島の料金は安くはありません。ただ、観光客が多いからなのか、離島航路の定期船としては船内設備がかなり(過剰なほど)充実しています。

こちらが船内案内所。迎春の鏡餅と並んで、アルコール消毒、ホットコーヒー(110円)、JR時刻表、運送約款、簡易ポストが置かれています。鉄道と船が連絡していた時代は、船内に時刻表がある船も多かったかもしれませんが、今ではかなり貴重な光景でしょう。また、この案内所から「屋久島消印」の手紙やはがきを出すことも出来るそうです。

さらにこの案内所では、充電器・トランプ・UNO・花札の無料貸し出し、鹿児島での下船後のタクシー予約、屋久島での登山届け等のサービスが行われています。

船内を散策する前に、まずは自分の座席(スペース)を確保します。個室を除き、この船には座席が無く、二等客室や一等客室は全て大広間形式。

区画も無いので、この中から好きな場所を確保することが出来る…のは、早く乗船した人の特権です。残念ながらコンセントはありませんが、リバース用のたらいと袋は等間隔に置かれています。

また、貸毛布は1枚100円です(枕は無料)。「貸毛布ロッカー」という看板のフォントからは、少しレトロな雰囲気が感じられます。

こちらもレトロな雰囲気が漂う展望室。誰でも利用することが出来るラウンジのような場所です。

フェリー屋久島2が就航したのは1993年。2024年10月の点検でエンジンの故障が見つかったものの、古くなった部品の在庫が国内には無かったため、半年間の運休を余儀なくされました。

平成に建造された長距離フェリーの定番・ゲームコーナーも、離島航路にあるのはやはり珍しいです。これだけ設備は充実していますが、船内Wi-Fiが無いのは、やはり船の古さを感じさせます。

こちらはステージ付きの多目的ホール。イベントが無い時は開放されています。

こちらはキッズルーム。

続いてやって来たのは「浴室・サウナ」。

ちょうど誰も入っていなかったので、写真を撮ることが出来ました。浴槽もありますが、お湯は入っていません。また、サウナも使用出来なかったので、とりあえずシャワーだけ浴びました。

タオルや石鹸は船内売店で買うことが出来るとのこと。
船内売店を見学
ということで、船内売店を見学しに来ました。こちらも一般的なお菓子や飲み物だけでなく、種類が豊富で面白いです。

日本の離島航路で酔い止めではなく、胃腸薬・恵命我神散が売っているのはフェリー屋久島2だけでしょう。恵命我神散の主原料は、屋久島や口永良部島、種子島で栽培されたガジュツです。

屋久島の水もペットボトルで販売されています。

そして、屋久島の水と鹿児島県産の芋で作られたお酒といえば「三岳」。900mlの瓶だけでなく、ボトルタイプ(2合)もあります。

お酒は船内の自販機でも買うことが出来ます。

この辺りは屋久島の一次産品を利用したお土産のお菓子たち。

屋久杉を使った工芸品(数万円)も販売されています。こうしたお土産はどれぐらいの頻度で売れるのでしょうか。

他にも船内にはガチャガチャがありました。なお、ガチャガチャの中身は島とは全く関係なさそうです。
洋上水族館でウミガメを見る

色々と珍しいものが多いフェリー屋久島2の船内ですが、その中で最も特徴的な設備は『洋上水族館』でしょう。船内に水族館がある定期船は他にありません。

屋久島は世界有数のうみがめの産卵地。通称「うみがめルーム」では、保護・調査・啓発を目的に、「かごしま水族館」「屋久島うみがめ館」の協力のもと、赤ちゃんうみがめ(アカウミガメ&アオウミガメ)の飼育が行われています。

見学は無料。うみがめに関するパネル展示もあり、展示時間内は乗客が自由に入場することが出来るとのことですが…

室内は生き物の匂いが立ち込めているので、船酔いが心配な場合は近寄らない方がいいと思います。
屋久島から鹿児島へ 4時間の船旅
船内を一通り散策したので、続いてはデッキへ。

フェリー屋久島2のファンネルマークは、運航会社である折田汽船の「オリタ」をもじった形となっています。

大きな窓ガラスに木の床という小洒落た外観ですが、木々の黒ずみや痛み、錆びに年季を感じさせます。

13時40分頃、フェリー屋久島2は10分ほど遅れて屋久島・宮之浦港を出港しました。船内放送でも案内があり、荷役に少々時間がかかったようです。

出港してからは二等客室ではなく、展望室の船首が見える席で過ごしていました。

客席にはコンセントがありませんが、ここならコンセントがあります。

屋久島から鹿児島までの所要時間は約4時間。この日は生憎天気が悪く、景色を楽しむことは出来ませんでしたが、揺れはなく快適な船旅でした。

フェリー屋久島2には、うどん・そばコーナーもあります。

メニューがこちら。私は利用していませんが、昼食や小腹が空いたときにいいかもしれません。

夕焼け空の鹿児島市街地が見えてきました。

18時前、結局フェリー屋久島2は10分遅れのまま、鹿児島本港・南ふ頭旅客ターミナルに到着しました。フェリー屋久島2の正面に停泊しているのは、トカラ列島へ向かうフェリーとしま2です。
■ 参考

フェリー屋久島2の案内所で予約をした人がいたのでしょう。下船するとタクシーが数台待機していました。この日は鹿児島1泊。港から鹿児島中央駅や天文館までは少々離れていますが、歩いて移動します。
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今回はここまで、本日もありがとうございました。
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