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今回は「2020年 与勝諸島を巡る旅」その3をお届けします。
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伊計島上陸
2020年8月、沖縄本島から平安座島に渡り、平安座島から宮城島へ渡り、宮城島から伊計島に上陸しました。
昔から「イチハナリ(一番離れた島)」と呼ばれた伊計島。沖縄本島まで道路で繋がった島ですが、2つも島を越えてくると、本島とは全く違う離島らしい雰囲気です。
宮城島と伊計島を結ぶ伊計大橋が出来たのは1982年。それまでは屋慶名港から船で約2時間かかっていたそうですが、現在は沖縄本島から伊計島まで車で約30分。公共交通機関として路線バスの運行もあります。
伊計島の中心にあるのは「仲原遺跡」。1978年、サトウキビ畑として使われていた土地を調査した際に発掘された遺跡です。
縄文時代後期から弥生時代前期に作られた沖縄県内最大の竪穴式住居で、現在は復元されたものが残されています。
2020年の国勢調査によると伊計島の人口は253人。65歳以上の人口が約47%を占めています。島の人々が暮らすのは伊計大橋の周辺です。
ガジュマルのトンネルがありました。その根元にはベンチが置かれており、皆さんここに集まったりするのでしょう。
こちらは集落にあった山根清義翁之像。「山根清義 伊計島」でヤフー検索をすると結果は9件。あまり有名ではないようですが、経済面で島に多大な貢献された方のようです。
島で唯一の商店「伊計島共同売店」にやって来ました。入口ドアには「食料品」よりも上に「黄金芋」と書かれています。黄金芋は約20年前に茨城から沖縄に持ち込まれた糖度の高い芋で、沖縄では伊計島と伊江島だけで栽培されているそうです。
また、店先にはN高生作品なるものが置かれています。もともと島にあった伊計小中学校は、2012年をもって109年の歴史に幕を閉じました。2017年からその廃校舎に入ったのが、ドワンゴが運営する通信制高校「N高」です。その影響か、2015年から2020年の島の人口は増加傾向が見られます。
N高生が作った看板の中に、「ここに駐車すると、おじぃが耕運機でぶっけちゃいます」と書かれたものがありました。これはどういうことでしょう。
車で行ける農業の島を観光
伊計島の産業の中心は農業。地図で伊計島を見ると、周囲およそ7.5kmの小さな島の大部分が畑として整理されていることが分かります。
そして、伊計島には多くの農耕車が道路を走っているのです。
農耕車が多く走るせいか、道路にも土が被り赤茶色になっています。
こちらは「農耕車に注意」という道路標識。恐らく商店にも、島民の皆さんが農耕車でやって来るので、車を止めておくのは危険ということでしょう。
島内の生産年齢人口が少なく、車で伊計島へ通勤している方もいるのであまり参考になりませんが、島民の方の仕事を見ると、やはり漁業より農業に従事している方が多いです。
リゾートホテルもビーチもある
集落には「伊計島産小麦粉販売中」の案内もありました。2018年、伊計島で50年ぶりに小麦栽培が復活。現在は農薬や化学肥料を使わない栽培が行われているそうです。
こちらの建物は「伊計島パパイヤ組合」。パパイヤの生産も盛んなようです。
サトウキビ畑が多いのはもちろんですが、伊計島で多く見られたこちらの作物。恐らくこれは「葉タバコ」です。沖縄県は葉タバコの耕作面積が熊本県に次いで全国第2位。この葉っぱを収穫し、茶色くなるまで乾燥させ、タバコ製造業者に出荷するそうです。
サトウキビ畑にずらっと電柱が並んでいます。この電線の先にはAJリゾートアイランド伊計島があります。
元々は1989年にオープンした「ビッグタイムリゾート伊計島」でしたが、2012年に閉館。全面改装の後、2014年からAJが開業しました。沖縄では珍しく、地下1,135mから湧き出る天然温泉を楽しめるリゾートホテルです。
他にも島内にはビーチがあるので、夏は観光客も多く訪れています。
こうしたビーチは駐車場が無料である一方、ビーチへ入場するのに施設利用料としてお金がかかります。その分、トイレやシャワーはもちろん、レンタルなども充実しているそうです。
こちらは道端に倒れていた看板。砂や木、小鳥などを取ってしまう観光客に向けて「我身をつねて人の痛さを知れ」とのこと。こうしたメッセージが自治会から出されているのは凄いことです。
ということで、伊計島はここまで。一度平安座島へ戻り、次は浜比嘉島へ渡ります。
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今回はここまで。本日もありがとうございました。
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