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今回は【初めての小笠原諸島旅行記】その6をお届けします。
★前回の記事★
父島のビーチを巡る
小笠原滞在3日目。幸い天気が良くなったので、原付で島のビーチを巡ることにしました。
ちなみに上陸初日の午後は、メインストリート沿いの前浜海岸(大村海岸)でシュノーケルをしました。
遠浅の前浜海岸は通常、波や流れもほとんどないので、泳ぐのがあまり得意でない方でも、比較的安全に楽しむことが出来ると思います。
アオウミガメが産卵のために上陸するビーチでもありますが、台風の影響もあってか、透明度はいまいち。流れが無い代わりに、水中は濁りやすいです。
★参考:今回使っている水中デジカメ★
こちらはロクセンスズメダイ。小笠原でシュノーケルをすると、ほぼ100%見ることが出来る魚です。
集落からも近く、浅瀬で安全に魚を見ることが出来るにも関わらず、前浜海岸で泳ぐ人がほとんどいません。それは父島にもっと美しいビーチがあるからです。
サンゴが多く透明度も高い宮之浜
前浜海岸と同様、比較的集落に近く、安全に海水浴を楽しめるのが宮之浜です。
波や流れが少ない一方で、前浜海岸よりも透明度が高く、サンゴも多いです。沖には「ここまでは遊泳OK」を示すためのブイも設置してあります。
「エンゼルフィッシュ」の愛称で親しまれている、ツノダシの群れもいました。
また、屋根付きのウッドデッキもあるので、海を見ながらのんびりした時間を過ごすことも出来ます。
せっかく小笠原まで来て、前浜海岸だけではもったいないので、どうせ泳ぐなら宮之浜まで少し歩くのがおすすめです。
私のおすすめは釣浜と製氷海岸
私が父島で一番好きなビーチは釣浜。釣浜は泳ぎが得意な島民の方にも人気です。
初めての小笠原から1年後、私は父島で住み込みのバイトをすることになりますが、釣浜には毎日のように通っていました。
森を抜けた先に広がる景色がこちら。「え… ここで合ってるの?」と思ってしまうほど、ビーチの景色は非常に地味ですが、海の中へ入ると凄いのです。
足が付かなくなる場所まで泳ぐと、水中に広がるのは一面サンゴの景色。魚の数も多く、とにかく水が綺麗で、まるで水族館の水槽の中を泳いでいるような気分になります。
こちらは釣浜で泳いでいる時に出会ったウミガメの写真。 ウミガメと遭遇できる確率も高いです。
こちらは釣浜にいるカクレクマノミ。いわゆる「ニモ」ですが、よく見るとオレンジ色ではありません。
小笠原のクマノミは白黒で、ダイビングをするときの見どころのひとつになっています。しかし、釣浜ではシュノーケルで見ることが出来てしまうのです。
さらに運がいいと、サメスイムも楽しめます。こちらはネムリブカ(ホワイトチップ)というおとなしいサメ。基本的に人へ向かってくることはありませんが、接近したり、身体に傷口があったりする場合は、襲ってくる可能性もあるそうです。
また、釣浜はサンゴで足を切ったり、潮汐によって流れが早い場所(離岸流)が発生したりする危険があるので、十分注意が必要です。
製氷海岸の枝サンゴも凄い!
小笠原海洋センターのそばにある製氷海岸も、私が好きなビーチです。
製氷海岸の凄さは、こちらの動画の通り。おがさわら丸が見えるような場所ですが、水中を覗くだけで、群生している枝サンゴを見ることが出来ます。
こちらでも運がいいと、サンゴの上で休憩しているウミガメを見られるそうです。
シュノーケルで沈没船・濱江丸を見る
境浦海岸では、陸から数十mの場所にある沈没船を、いつでもお手軽にシュノーケルで見物することが出来ます。
こちらは島を1周する道路から撮った写真。海面から少し出ている茶色い構造物が沈没船です。
船の名前は濱江丸。1936年に竣工した船で、当時日本が統治していた南方方面への軍需物資の輸送に使用されました。
太平洋戦争後半の1944年6月、本土からサイパン島に向け航行中、濱江丸はサイパン島北方洋上で米軍の激しい攻撃を受けます。
幸い沈没は免れたため、応急処置を行い航行中、同年7月末頃に父島近海で再び米軍の攻撃を受け、しばらく漂流した後、現在の場所に座礁したそうです。
台風などにより年々崩壊が進み、現在は船の大部分が海に沈んでいますが、海上自衛隊父島基地のホームページには、船の原型を留めた濱江丸の写真が掲載されています。
これだけ手軽に沈没船シュノーケルを楽しむことが出来る場所は、日本では他にありません。
飛行場があった洲崎
この森を抜けた先にある洲崎もまた、太平洋戦争と関連のあるビーチです。
海中は地味という噂を聞いていたので泳いではいません。景色も地味ですが、ここにはかつて日本海軍が砂浜を埋め立てて建設した飛行場がありました。
洲崎飛行場は1932年に着工され、1937年に完成しました。なお。ワシントン海軍軍縮条約(1922年)によって太平洋防備に制限が定められていたため、当初は「東京府第一農場」と称して着工されたそうです。
こちらの写真の青い部分が飛行場でした。戦後は建設残土置き場や自動車教習コースとして利用された時期もあり、現在は飛行場があった面影は感じられません。
もし小笠原諸島に飛行場が建設されるとすれば、その場所は洲崎と言われています。
中山峠は父島を代表する絶景
最後にやって来たのは父島南部にある小港海岸。
こちらはヤギの侵入防止策。原付は小港海岸に止めて、歩いてこの柵の先へと進みます。
15分ほど遊歩道を登った先にあるのが中山峠。眼下に見えているのが小港海岸です。上から見ると綺麗ですが、遠浅かつ透明度が高すぎるので、水中で見られるサンゴや魚などは少な目。洲崎同様、シュノーケルはせず見るだけでした。
ベンチもあるので、父島随一の絶景を眺めながら、しばしのんびりと風に吹かれます。
この時は中山峠で折り返しましたが、遊歩道はその先にも続いています。
こちらが遊歩道を2時間歩いた先にあるジョンビーチ。一般の観光客が、ガイドなしで行くことが出来る父島最南端の地です。
遊歩道は整備されているので、道は比較的綺麗ですが、アップダウンが激しいのでなかなかハード。大変な割にジョンビーチの景色は地味なので、他に行く場所が無くなった時に行くような場所と言えるでしょう。
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今回はここまで。本日もありがとうございました。
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