ブログをご覧いただきありがとうございます。
今回は「沖縄の路線バス【67】辺士名線」をご紹介します。
【67】辺土名線に乗車
【67】辺土名線は名護バスターミナルから国頭村・辺士名バスターミナルまでを約1時間かけて結ぶ、沖縄本島の路線バスです。
バスが走るのは沖縄の美しい海と世界自然遺産「やんばるの森」の間を通る国道58号線。今回は実際に【67】辺土名線が走るコースを原付で辿りました。
なお、この路線は赤字路線。県からの補助金によって運行されているため、いつ廃止となってしまうか分かりません。
名護バスターミナルを出発してから約30分、バスは市街地を抜け、「稲嶺」というバス停付近から海沿いを走ります。
海の向こうに見えている島は、沖縄旅行で定番のスポット「古宇利島」。島と本島を結ぶ古宇利大橋も見えています。名護からこのバスに乗る場合、進行方向左手に座ると海の景色を楽しむことが出来ます。
一方、進行方向右手に広がるのはやんばるの緑。こちらは「芭蕉」という大宜味村の名産品で、芭蕉の繊維から作られる沖縄県の伝統工芸品が「芭蕉布」です。
日本一の絶景鉄道路線として知られる「JR五能線(青森県)」も、世界自然遺産「白神山地」と海の間を走ります。【67】辺土名線の環境は五能線と似ているかもしれません。
■ 参考:2023年 五能線旅行記
もちろんバスの車窓からも、この写真のような景色を楽しむことが出来ますが、一瞬で過ぎ去ってしまいます。どこかでバスを降りて、海沿いの道を歩くのがおすすめです。
道路沿いには地図には載っていないプライベートビーチのような砂浜もあるので、お気に入りの場所を見つけたら、次のバスまでのんびりと過ごすことも出来ます。 バスは基本的に1時間1本ペース。路線バスの乗り放題乗車券を利用するのが便利です。
この辺りのビーチにはウミガメも上陸するようで、ウミガメが道路に入ってこないようにするための対策も行われています。
カニにも注意が必要です。この標識は同じ沖縄県の瀬長島でも見ることが出来ます。
沖縄 絶景路線バスの旅
堤防の上に立っている「おにぎり標識」はなかなかレアです。国道58号線が日本で最も海に近い国道かもしれません。
そんな道を走る【67】辺土名線のバス停ももちろん、海沿いに設置されています。こちらは「源河入口」バス停。
「源河」バス停の背景には水平線が見えています。
おにぎり標識と同様に、「後原」バス停も防波堤に打ち込まれています。
続いてのバス停は「第一津波(つは)」。水色の海だけでなく、植物や木々からも南国情緒が感じられます。
こちらは…笑
停留所の名前は付いていませんが、ここにもバスは止まります。
裏側を見ると【第二津波】というバス停の名前と、バスの時刻表が張られていました。
「宮城」は「宮城島」という、橋で繋がった島にあるバス停です。
沖縄らしい名前のバス停「結の浜」。結(ゆい)は「人と人の結びつき」を意味する沖縄の方言で、『ゆいまーる』をはじめ様々な場面で使用されます。
防波堤に座ってバスを待つという、ドラマのワンシーンに出てくるような時間を過ごすことも出来ます。
バスの待ち時間は波の音に癒されることでしょう。何もない場所ですが、都会に比べて待ち時間の質、通称「QOW(Quality of Waiting)」は高いはず。
そんなバスの待ち時間を日常とするのが辺士名高校の学生たち。こちらが高校の最寄りのバス停です。
バス停の待合室の窓から海が見えます。映画やドラマにも出てそうなロケーション。なぜこのバス停が有名にならないのか不思議です。
海に近いどころか待合室の基礎部分には波が打ち寄せており、ここが日本一海に近いバス停かもしれません。
バスを待っていたら、ちょうどサトウキビを満載にしたトラックが走り去っていきました。この時期の沖縄ならではの光景です。
「浜」バス停は名前の通り、バス停のすぐそばに砂浜があります。
こちらが「浜」バス停の近くにある砂浜。以前よりも軽石が少なくなり、軽石自体も小さくなっています。今後台風で全て流されて、来年にはまた真っ白な砂浜を見ることが出来るようになるはずです。
やんばるの観光にもおすすめ
「大宜味中学校前」のバス停の前にある道の駅おおぎみに併設されているのがやんばるの森ビジターセンター。大宜味村を中心とした世界自然遺産・やんばる地域の観光拠点として機能しています。
VRでやんばるの大自然を楽しむことが出来たり…
映像シアターもあったりしますが、ここまで来ればやんばるの大自然はすぐそこ。ガイドツアーもあるので、実際に自然の中へ足を運んでみるのがおすすめです。
こちらは誰でも利用することが出来るコインシャワー。
もちろん、地元の特産品やローカルなお土産も販売されています。
大宜味村農村活性化センターもある
おや?道の駅おおぎみから4km北上してきた場所に「道の駅おおぎみ」のバス停がありました。
「道の駅おおぎみ」のバス停の前にあるのは大宜味村農村活性化センター。かつてはこの場所に道の駅おおぎみがあり、バス停は昔のままになっているという状態です。
大宜味村農村活性化センターでも、道の駅と同じように、地元の農作物や特産品が販売されていました。
ハッサクは大宜味産、タンカンは国頭産。タンカンは沖縄県が生産量全国2位(1位は鹿児島県)なのでそれなりに知られていますが、ハッサク(和歌山県が生産量日本一)が沖縄で栽培されているのはこの時初めて知りました。
店内はこんな感じ。旅行者向けのお土産もありますが、道の駅おおぎみよりもこじんまりとしています。どちらかというと地元の人向けの施設でしょうか。
北海道産の昆布が販売されていました。かつて日本海で北前船が活躍していた時代、当時の琉球王国に蝦夷地(北海道)からの昆布がもたらされ、沖縄料理に昆布が入るようになった歴史から、現在も沖縄の昆布消費量は多いのです。
やんばる観光は路線バスがおすすめ
何の標識か分からない状態ですが、これは道の駅・ゆいゆい国頭まで残り2kmであることを示しています。道の駅・ゆいゆい国頭の最寄りのバス停は「奥間ビーチ入口」です。
さらにその先、【67】辺士名線の終点、国頭村・辺士名バスターミナルからは、1日2便の国頭村営バスを利用して沖縄本島最北端「辺戸岬」まで行くことも出来ます。
■ 参考:路線バスで辺戸岬へ
知られざる沖縄の絶景路線バス【67】辺士名線。世界自然遺産・やんばるへのアクセスにも便利です。路線バスを利用して、沖縄の旅を楽しむのはいかが。
.
今回はここまで。本日もありがとうございました。
★こちらもおすすめ★
コメント