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今回は「2022年 佐久島旅行」その3をお届けします。
★ 前回の記事は こちら ★
滞在時間3時間半で島を歩く
2022年7月31日、アートの島・佐久島(愛知県)を歩いて観光しています。島での滞在時間は約3時間半です。
レンタサイクルはあるようですが、バスやタクシー、レンタカーはありません。佐久島への上陸は東港からでしたが、帰りは西港から船に乗るため、東港から西港まで約2kmを歩きます。
東港と西港を結ぶ道は国道1号線と呼ばれているようです。国道1号線と言えば「東海道」のことですが…
実際、佐久島には「東海道(読み方:ひがしげいど)」という番地があります。佐久島旅行記(その1)で考察した通り、やはり佐久島には江戸時代から、お伊勢参りに向かう旅行者が訪れていたのでしょうか。佐久島に立ち寄った人々に対し、「ここも東海道である」という演出をしていたのかもしれません。
大浦海水浴場にやって来ました。愛知県が行った令和4年度海水浴場水質検査の結果によると、大浦海水浴場は愛知県内で唯一「水質AA(水質が特に良好な海水浴場)」となっています。
遠浅のビーチで、無料の更衣室やシャワー&トイレがあり、海水浴シーズンは海の家が開設される他、例年春の時期は潮干狩りを楽しむことも出来るようです。なお、島内でのキャンプ・野営は禁止されています。
そんな大浦海水浴場にあるアート作品が「カモメの駐車場」。風を見るための装置として作られた作品で、風が吹くたびにカモメも風向きに合わせて動くようになっているようです。なお、この時は無風だったので、カモメさんたちは微動だにしていませんでした。
また、大浦海水浴場のそばには「佐久島古代製塩遺跡」があります。かつて大浦湾に面した砂浜で製塩が行われており、ここが製塩作業場だったそうです。製塩に用いられた土器などが発見されたそうですが、現在は石碑と説明版だけが建てられているだけで、製塩工場の面影はありません。
佐久島の東集落から西集落へ
東集落と西集落の中間地点付近にやって来ました。
こちらは島で唯一の診療所。
そのお隣には駐在所があります。ちなみに、佐久島には信号機もありません。
こちらは佐久島しおさい学校。小中一貫の公立校です。西尾市内在住であれば、船賃無料で島外から通学出来る「しおかぜ通学」も行われており、2024年度は25人の生徒が在籍しています。
この辺りが大浦湾の一番奥まった部分に隣接するエリアですが、道の両側が草木に覆われ、住んでいる人はいないようです。
ここにもアート作品がありました。作品名は「すわるとこプロジェクト」で、名城大学の学生らによる作品とのこと。休憩用のベンチもアートになっています。
その横にヤギがいました。名前はビリー。このヤギさんもまたアート作品(「ノンとビリー」「空海郵便とビリー」・ザ・キット」)の一部として飼育されているようです。
元々は「ノンとビリー」のペアだったようですが、ノンさんが永眠し、現在は飼育されているのはビリーさんだけ。GoogleMapにも「ビリー」と掲載されています。
そしてこちらが佐久島名物「クラインガルテン(ドイツ語で小さな庭)」。日本では宿泊滞在型農業体験施設と言われ、「ラウベ」と呼ばれる家屋に滞在しながら、農園での家庭菜園やガーデニングを楽しむことが出来ます。佐久島では1区画約50万円(年間)で貸し出されています。
「三河湾の黒真珠」と呼ばれる西集落
9時半前、西港周辺の集落に入ると、まるで時代をタイムスリップしたかのような、昔ながらの集落景観が広がりました。
かつて海運で栄えた佐久島では、防水のため船底にコールタールを塗っていたそうです。それを応用し、建物も黒く塗り塩害対策をしていました。
集落内の道も複雑に入り組んでおり、これもまた風対策と考えられます。
後に西港周辺の景観は「三河湾の黒真珠」と呼ばれ、現在はコールタールではなく、黒ペンキを塗る景観保全活動(黒壁運動)も行われています。
こちらは築100年を越える大葉邸。50年近く空き家になっていた古民家を、リノベーションによって丸ごと作品化したそうです。
こうした島おこし活動の拠点となっているのが「弁天サロン」です。こちらもリノベーションされた古民家で、アート展やワークショップなど、様々な用途で活用されているとのこと。
観光客もお茶や水(無料)を飲みながら、休憩スペースとして利用することが出来ます。
最後にやって来たのは、西集落の黒壁をモチーフにしたアート作品「おひるねハウス」。佐久島を代表するアート作品のひとつで、2010年には「名探偵コナン 天空の難破船」にも登場したそうです。
こちらは西港のそばにあった無人販売。この時は島の野菜とハンドメイドのストラップが販売されていました。恐らく島民向けではなく、観光客向けでしょう。
スーパーや生鮮品を売っている商店は無さそうなので、島民の皆さんも買い物は本土でしていると思われます。
9時半に一色港を出港した船がやって来ました。私は島内でほとんど観光客を見かけませんでしたが、この船には大勢の観光客が乗船しています。
観光地には定番の顔出し看板もアート作品のひとつのようです。タイトルは「佐久島歓迎 地福開円満」。2001年にスタートした「三河・佐久島アートプラン21」は現在も継続中で、島内には全部で22作品が常設展示されています。
今回のその全てを見ることは出来ませんでしたが、約3時間半でも楽しむことが出来ました。ただ、「アートを理解するは難しい…」というのが正直な感想です。
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今回はここまで。本日もありがとうございました。
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