釧路駅から電車とバスで摩周湖へ!国立公園 硫黄山と川湯温泉も観光|2025 旅行記3

北海道

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今回は「2025年 公共交通機関で行く 北海道の旅」その3をお届けします。

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釧路駅から電車とバスで阿寒摩周国立公園へ

2025年8月9日、「北海道&東日本パスの旅」の3日目は道東・釧路からスタート。

1961年に建造された釧路駅舎。戦後の復興期、財政難に苦しむ国鉄が、地元自治体や民間企業に建設費の一部を負担してもらい、その見返りとして出資者が駅構内に小売店や飲食店などを出店できるようにした「民衆駅」として知られています。建設当時の姿のまま現役で使われている民衆駅としては、今やこの釧路駅が日本で唯一の存在です。

そんな釧路駅から乗車するのは6時38分発の釧網本線「網走行」。電車とバスを利用し、1日かけて釧路市とお隣の弟子屈町を観光します。

まず目指すのは川湯温泉駅(弟子屈町)。釧路駅は90kmほど離れており、列車での所要時間は1時間半です。

釧路駅を出発してからしばらくすると、車窓に釧路湿原が見えてきました。釧網本線は途中、国立公園の「特別地域」に指定されているエリアを通過します。

こちらは釧路湿原の中にある茅沼駅(標茶町)。日本で唯一、タンチョウがやってくる駅として知られています。1964年の水害で営巣地を失ったタンチョウに、当時の駅長が餌付けをするようになってから、冬になるとこの駅にタンチョウが集まるようになったそうです。

8時17分、川湯温泉駅に到着。ここからは路線バスで屈斜路湖へと向かいます。

バスで摩周湖へ?

弟子屈町の観光に便利なのが『弟子屈えこパスポート』。

2025夏版 パンフレットより

通年運行の摩周湖バスと弟子屈町内の路線バス(市内線・屈斜路線・川湯線)、そして期間限定運行の屈斜路バスが乗り放題になる、夏と冬の観光シーズンに発売されるお得な切符です。

2日券と3日券があり事前予約制となっています。私は2日券を購入し料金は2,000円。なお、我々がこの切符を利用するのはこの日1日だけです。

屈斜路湖の前に、まずは途中にある川湯ビジターセンターに立ち寄りたかったので、駅にいたスタッフの案内に従ってこちらのバスに乗車。8時30分発の川湯線「大鵬相撲記念館前行」に乗ったはずだったのですが…

おかしい、景色が違う。川湯温泉駅から屈斜路湖へ向かう道からは硫黄山が見えるはずなのに、その姿がどこにもありません。

車内アナウンスもなかったので気が付きませんでしたが、川湯温泉駅で我々が案内されたのは、本来乗るはずだった川湯線と同時刻に発車する屈斜路バスだったのです。

そんなわけで、25分ほどバスに揺られて摩周湖に到着。このバスは摩周湖で25分停車してから屈斜路湖方面に向かうとのこと。せっかくなので、出発までの時間で摩周湖を見学することにします。

摩周湖・屈斜路湖・阿寒湖の一帯は、千島火山帯の活動によってできた3つのカルデラ地形からなり、阿寒摩周国立公園に指定されているエリア。

一帯は亜寒帯の天然林に覆われており、日本の国立公園の中でも開発の手が入っていない、原始的な自然が残る場所として知られる存在です。

摩周湖に浮かぶカムイシュ島

摩周湖は周辺の地形の影響で霧が発生しやすく、その情景は布施明の「霧の摩周湖」という名曲に歌われています。1966年に発売されたこの曲をきっかけに、摩周湖は一躍その名を知られるようになったそうです。

■参考:冬は観光バスで訪れることが出来る

観光バス ホワイトピリカ号で冬の北海道を観光!釧路~摩周湖~屈斜路湖~阿寒湖|2018 旅行記
冬の北海道へやって来ました。今回は観光バス「ホワイトピリカ号」に乗車し、道東を1日観光しました。午前中は釧路駅から鶴見台、摩周湖、屈斜路湖を巡り、道の駅・摩周温泉で昼食。午後は阿寒湖を見学するコースです。冬の北海道で慣れていない観光客が雪道をドライブするのは危険。こうしたツアーに参加するのがおすすめです。

2022年、摩周第一展望台にあった「摩周湖レストハウス」が、「摩周湖カムイテラス」として生まれ変わりました。屋上のテラスは悪天候時を除き24時間開放されているので、晴れた日には星空観賞も楽しめそうです。ただ、星を楽しむには、やはり車が必要になります。

あいにくこの日は雨上がりで濡れており、座ることはできませんでしたが、無料でこんなにゆったり過ごせるソファのある眺望スポットは、なかなかありません。

■参考:夏の摩周ブルー

北海道レンタカーの旅!透明度全国1位の摩周湖から全国2位の倶多楽湖へ|2016 旅行記4
北海道レンタカーの旅。知床からやって来たのは摩周湖。ロシアのバイカル湖に次いで、世界で2番目に透明度が高い湖です。摩周湖の青さは「摩周ブルー」と呼ばれています。 倶多楽湖は周囲約8kmのカルデラ湖で、流出入する川がなく、透明度は摩周湖に次いで全国2位。5日間北海道を駆け巡った走行距離は1642kmにもなりました。

お土産コーナーも充実しています。

バスに戻ってきました。なお、来た時と同じバスに乗らなければいけないわけではなく、摩周湖でゆっくり過ごして午後のバスや摩周駅行きの路線バスに乗ることも可能です。

硫黄山(アトサヌプリ)を観光

バスは定刻通り9時20分に摩周湖を出発。川湯温泉駅を経由し、やって来たのは硫黄山

ここでも20分間の停車時間があるので、バスを降りて少し観光します。すでに駐車場からもくもくと白い煙が見えている通り、硫黄山のこの「近さ」です。

■参考:冬に車で硫黄山へ

冬の北海道をドライブ!網走から釧路へ 硫黄山~摩周湖~阿寒湖を車で観光|2020 旅行記11
網走にあるゲストハウス・いもだんご村で出会った方の車に乗せていただき、冬の北海道をドライブすることになったので、その様子をお届けします。目的地は釧路。途中で硫黄山や摩周湖、阿寒湖などにも寄り道。窓の外には広大な雪原が広がります。冬の北海道を車で観光するのは初めてのことです。

硫黄山の正式名称はアトサヌプリ。アイヌ語で「裸の山」を意味する標高508mの溶岩ドーム(活火山)です。その名のとおり、山肌には木々がほとんど生えておらず、赤茶けた地表のあちこちからゴウゴウと音を立てて噴煙が立ちのぼり、周囲には独特の硫黄の香りが漂っています。

現在、山への立ち入りはガイドツアーを除いて制限されているため、一般の観光客が行けるのは写真の人々がいるあたりまで。それでも、これほど近くで噴気孔を観賞できる場所は珍しいです。

大小あわせて約1,500もあるという噴気孔から吹き出る噴煙は、ほとんどが水蒸気(97〜98%)。その温度は100度以上にもなるとのこと。噴煙にわずかに混ざった硫化水素や二酸化硫黄などの火山ガスが、植物の生育を妨げるため、こうした景観になっているそうです。

この山で硫黄の採掘が本格的に始まったのは1877年のこと。当時の硫黄はマッチや火薬、殺虫剤、紙など、近代産業のあらゆる場面で欠かせない原料でした。

■参考:硫黄島(鹿児島県)の硫黄は火薬の原料に

薩摩硫黄島(鹿児島三島村)上陸!野生のクジャクがいる?火山の島を歩いて観光|2017 旅行記4
三島村営船フェリーみしまに乗船し薩摩硫黄島に上陸!ワイルドな地形や自然景観が広がる火山の島です。硫黄島の硫黄は火薬の原料となり、鹿児島の火薬は戊辰戦争でも利用されました。現在は人よりもクジャクの数が多く、島を歩いていると野生のクジャクも見ることが出来ます。ジャンベが響く盛大なお見送りも、観光の楽しみのひとつです。
落ちていた硫黄

硫黄は地域経済を支える基幹産業へと成長しましたが、その後の硫黄需要の減少には抗えず、長く続いた採掘の歴史は1963年、静かに幕を閉じました。現在は道東を代表する観光地のひとつとして賑わっています。

硫黄山レストハウスにはお土産がずらり。

また、このレストハウスがアトサヌプリが噴火した際の避難所にも指定されています。

川湯ビジターセンターで国立公園の印をゲット

硫黄山を20分間で観光し、再びバスに乗車。

10時20分、「大鵬相撲記念館前」に到着しました。昭和の流行語『巨人・大鵬・卵焼き』でも知られる人気力士は、ここ弟子屈町で育ったそうです。

ただ、我々の目的地は大鵬ではなく、ここから歩いて10分ほどの場所にある川湯ビジターセンターです。

到着しました。ここでは阿寒摩周国立公園の摩周地域の自然を中心とした資料の展示などが行われています。

入口ではヒグマのはく製がお出迎え。

そして、阿寒摩周国立公園の印を無事にゲット。結局、最初に目指していた屈斜路湖へ行くことは出来ませんでしたが、この印が目的でもあったのでOKです。

館内はこんな感じ。15分ほど滞在し、バスの時間まで周辺の川湯温泉街を散策することにします。

ビジターセンターの横に無料の足湯がありました。

硫黄山の地下では、マグマで熱せられた地下水が岩盤層を伝って地上へと噴き出しており、その湯が湧き出る場所が「川湯」です。

温泉が流れる川

湯はやがて湯の川となり、屈斜路湖へと流れ込んでいきます。明治時代、硫黄採掘の隆盛とともに開かれた川湯温泉ですが、奥地に位置していたこともあって集落の形成は遅々として進まず、大正末期に至っても温泉宿はわずか1軒だけでした。

転機とされるのが1921年。国による国立公園候補地の調査が始まり、阿寒地域もその一つに名が挙がったことで、川湯にも次第に注目が集まっていきます。1931年の釧網本線全通、続く1934年の阿寒国立公園指定により観光客は一気に増加。昭和初期には次々と旅館が建ち並び、本格的な温泉街へと姿を変えていきました。

廃墟となったホテル

しかし、戦争により観光は一時停滞。戦後は1953年公開の映画『君の名は』のロケ地になったことも追い風となり、観光客が再び大挙して訪れるようになります。1991年度には、川湯温泉を含む弟子屈町(摩周温泉・川湯温泉・摩周湖・屈斜路湖)の年間観光客入込数が447万を超え、過去最高となりました。

■参考:1

川湯温泉を通る道道52号 セイコーマートもある

ところがバブル崩壊以降は旅館や商店の廃業が相次ぎ、現在は空き店舗や空き家が国立公園の景観を損ねていることが、新たな課題として浮上しているそうです。

■参考:2

川湯温泉の観光はここまで。大鵬相撲記念館前のバス停から11時40分発の屈斜路バスに乗車し、駅へと戻ります。

川湯温泉駅には足湯がある

11時50分、川湯温泉駅に到着。

川湯温泉駅の港内にも足湯がありました。

さらには、摩周湖の水を蛇口から汲むことも出来ます。

こちらは1936年に建てられた国鉄・川湯温泉駅の駅舎を利用した洋食レストラン。

メニューはこんな感じ。他にもケーキや持ち帰りできる焼き菓子が販売されていました。

11時59分発、釧網本線「釧路行」に乗車。時刻表には「しれとこ摩周号」という愛称がついている列車ですが、追加料金なしで乗車できる普通列車です。この列車で塘路駅まで移動し、午後は釧路湿原国立公園を観光します。

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今回はここまで。本日もありがとうございました。

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