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今回は「2019年 伊江島旅行記」をお届けします。
伊江島上陸
2019年7月1日、沖縄本島北部にある本部港へやって来ました。
ここからは11時半の船に乗り、本部半島の北西9kmの海上に浮かぶ伊江島へ渡ります。夏の時期、伊江島行きのフェリーは1日5往復運航。料金も往復1,390円(2021年4月)と、なかなかお手軽に行ける島なので、初めての島旅にもおすすめです。
乗船するフェリーの名前は「いえしま」。なお、伊江島は「いえじま」と呼ばれることが多く、村役場ホームページのURLも「iejima」です。
ちなみに、GoogleMapのストリートビューで本部港を見ると、停泊中のいえしまに向かって矢印が伸びています。この矢印の方へ向かってみると…
船に乗ることが出来ます(笑)しかもよく見ると、本部港にクルーズ船「ぱしふぃっくびぃなす」も入港しているレアな光景です。
伊江島まではおよそ30分の船旅。本部港を出港して間もなく、いえしまは本部半島と瀬底島を結ぶ「瀬底大橋」の下を通過します。
最も高い場所で海面からの高さが約25mもある瀬底大橋。橋の下を500t級のフェリーが通過出来るような構造になっており、橋の手前には「航路に付きつり禁止」の看板もあります。
瀬底大橋の上から見るいえしまはこんな感じ。天気がいいと、いえしまが本部港を出港してから、伊江島に到着するまでを見ることが出来ます。
島が近づいてきました。島の中央にそびえるのは、伊江島のシンボル「タッチュー」です。
タッチューは沖縄の方言で「尖っている」という意味。正式名称を「城山(ぐすくやま)」と言い、島の中央やや東寄りに位置する海抜172mの岩山です。
天気が良いときは国道58号線からもタッチューを見ることが出来ます。古くから近海を航海する船の道しるべになっており、現在でも海人(漁師)などが目印としているそうです。
日帰り 港周辺を歩いて観光
伊江島に上陸しました。
港からは路線バスが出ており、レンタカーや原付、レンタサイクルもありますが、今回は日帰り、しかも滞在時間が1時間半しかないので、港周辺を歩いて観光します。
小さな島に滑走路が4本ある
島の周囲は約20km。そんな小さな島に、伊江島空港(定期便の運航なし)と伊江島補助飛行場(米軍施設)のものを合わせて、合計4本の滑走路があります。
こちらはいえしまの船内にあった案内。伊江島補助飛行場は、旧日本軍が土地を接収して建設した空港で、一部は国有地となっています。補助飛行場の旧地主に対する国や県からの補償金を、個々に支払うことが制度上出来ないため、船の建造費に充てられたという内容です。
島の電柱には「求ム 軍用地」と書かれた張り紙もありました。
沖縄で5番目に人口が多い島
伊江島の人口は約4,000人。この数は本島・宮古島・石垣島・久米島に次いで、沖縄の離島の中で5番目に多い数です。
島内にはファミリーマートが2軒。店内にはゴーグルや熱中症対策の塩飴などが揃っており、「島」を感じることが出来ます。
沖縄のあちこちにある「さしみや」は刺身だけでなく、こちらのお店のように「鮮魚・精肉」を売っている場合が多いです。さらに島内にはスーパー「Aコープ」もあります。
こちらはダンディーなおじさんの顔が書かれている「スロット ボス」。島で唯一の娯楽施設でしょうか。
小型の船が多く並ぶ港へやって来ました。
港のそばには、大きなウミガメが屋根になっている伊江港展望台もあります。
違法駐車ならぬ「違法駐船」があるのは島ならでは。島に置かれている船だとすぐに所有者が分かりそうですが、そうでもないのでしょうか。
こちらの倉庫には「サバニ」が置かれていました。沖縄の伝統的な小型漁船ですが、現在は実際の漁でこの船が利用されることはありません。航海の安全や豊漁を祈願する「ハーリー」という行事の際にこの船が使用されます。
美しい海に囲まれた沖縄県ですが、現在はどの離島でも漁師さんが減少。沖縄の島々では、漁業よりも「畜産」の方が盛んな場合が多いです。
農業が盛ん
沖縄や奄美の島々では、後にブランド和牛(松坂牛など)となる子牛の飼育が行われており、「人より牛が多い」という島もあります。その中でも、伊江島から出荷される牛は年間数頭で、『幻の牛』と呼ばれているそうです。
伊江島の産業を見ると、漁業に従事している方が1.8%である一方、3割以上の方が農業に従事していることが分かります。
こちらは飛行機から見た伊江島。まるで北海道十勝地方のような、整然と整備された耕作地を見ることが出来ます。
畜産以外にも農業は行われており、最近ではオリオンビールの原料に「伊江島産大麦」が使用されるようになりました。
■ 参考:オリオンビールの工場を見学
こちらは葉タバコの畑でしょうか。伊江島では1959年からタバコの栽培が行われており、収穫・乾燥の時期には寮付きの短期バイト求人も多く出ています。
こちらは道端にあったドラゴンフルーツの無人販売。島で採れた農産物は港の売店でも買うことが出来ます。
この日の港の売店には、ピンポンマンゴーと「チェケラッキョ」という名の島らっきょうが並んでいました。空港や国際通りでは買えない、沖縄(島)ならではのお土産でしょう。
修学旅行で訪れたことがあるかも
伊江島では、修学旅行生が島の方の家に滞在し、島の暮らしを体験する「教育旅行民泊」の受け入れも盛んです。
島内には教育旅行民泊の事務局団体が2つあり、旅行会社との調整や家庭の手配等を行っています。このいずれか、または両方の団体に登録すると、定期的に自分の家に修学旅行生がやって来て、謝金ももらえるという仕組みです。
教育旅行民泊の受け入れは日本各地で行われていますが、伊江島はその発祥の地と言われています。
中高生時代の修学旅行は、大半の人がどこへ行ったのか覚えていないもの。修学旅行の行き先が沖縄で、何となく島へ渡り、島の方の家に泊まった思い出がある人は、実は伊江島に行ったことがあるかもしれません。
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今回はここまで。本日もありがとうございました。
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