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今回は【2019年 渡名喜島旅行記】前編をお届けします。
久米商船 フェリー海邦に乗船
2019年10月18日、沖縄本島周辺の離島への玄関口「とまりん(泊港)」へやって来ました。
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こちらは泊港の売店にずらっと並んだお弁当たち。お弁当文化が盛んな沖縄では、ボリューミーなお弁当を、比較的手ごろなお値段で買うことが出来ます。
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この日向かう島は那覇から北西約58㎞に位置する「渡名喜島」。島への唯一のアクセス手段である久米商船のフェリーでおよそ2時間の船旅です。
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船の出港は9時、乗船券の販売は8時スタート。平日でも乗船券売り場は写真のような行列でした。乗船券は事前に電話または窓口で予約することも出来ますが、今回私は予約なし。
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それでも無事乗船券をゲット!繁忙期以外は予約の必要はないと思われます。渡名喜島までの料金は、往復割引が適用されて5,230円。乗船券の支払いは現金のみで、カードを利用することはできません。
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久米商船のフェリーは、那覇から久米島へ向かう途中に渡名喜島へ寄港します。一方で、久米島から那覇へ向かう便は、渡名喜島に寄港せず、那覇へ直行してしまいます。つまり、渡名喜島に上陸したら、翌日の同じ時間まで船は来ないのです。
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ただし、4月から10月までの金曜日は、往復の便がともに渡名喜島へ寄港するため、日帰り滞在が可能です。今回私も金曜日の船の運航スケジュールを生かして、日帰りで渡名喜島を旅します。
船内の様子をご紹介
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久米島行きの「フェリー海邦」に乗船。久米商船にはもうひとつ「フェリー琉球」という船があり、那覇ー渡名喜島ー久米島間はこの2船で運航されています。
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こちらは受付デスク。離島へ向かう船にしては、かなり綺麗な船内です。船内に自動販売機はありますが、売店はありません。
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まるでJALのエコノミークラスを思わせるデザインの座席。上位の等級はなく全席自由席となっています。
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特別室(洋室)もあるようです。「SPECIAL BED ROOM」ということで、ベッドが置いてあるのでしょうか。久米商船のホームページを見ても、詳細は出ていません。
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特別室の横には談話室がありました。テレビも点いていて、特に注意書きなどもありませんが、使っていいのか分からない雰囲気なので、ここに座っている人は誰もいませんでした。
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船内は2階建て。ここからデッキに出てみます。
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木目調の床に白塗りの船体。これもまた離島航路の船にはあまり見られない華やかな雰囲気です。
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そして、船は定刻通りに那覇・泊港を出港しました。
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こちらは船首からの景色。船首は波をかぶることがあるので、立ち入り出来ない場合が多く、こうした景色を見ることが出来るのは貴重です。水平線の先には、渡名喜島が見えています。
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渡名喜島に到着する直前、久米島からやってきた「フェリー琉球」とすれ違いました。写真を見ると、船首に波が立っており、私が乗っていたフェリー海邦も思ったより揺れた気がします。
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それでも定刻通り、那覇を出港してから約2時間で渡名喜島に到着。フェリー海邦は渡名喜島での下船・荷役作業を早々に終え、すぐに久米島へ向けて出港しました。
日帰りで渡名喜島上陸
渡名喜村は沖縄県内で最も面積が小さな村。全国でも富山県舟橋村に次いで2番目の小ささです。
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まずは港でイラスト風の島のマップをゲット。滞在時間はフェリー海邦が再び渡名喜島にやってくるまでの約4時間半。レンタサイクルもありますが、歩いて島を1周することにしました。
島の道路を歩いて1周すると、その距離はおよそ8km。まずは島の南部にある「大本田展望台(読み方:うーんだてんぼうだい)」を目指します。
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こちらは島(村)で唯一の信号機。こうした小さな島では、交通安全というよりも、島の子供たちの教育のために信号機が設置されています。
せっかくなので、押しボタンを押して道路を横断。ちなみに、島を歩いていても、車とすれ違うことはほとんどありませんでした。
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港のそばにあるこの道は沖縄県最短の県道。その全長は25mしかありません。ちなみに日本一短い県道については、広島と長野にある県道で、どちらが短いかという議論があるようです。
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港を少し離れると海沿いへ出ました。10月下旬でも、照り付ける日差しはまだまだ夏です。道沿いに自販機は無いので、水分は事前に必ず用意をしておく必要があります。
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渡名喜島は別名「ウミガメ島」。島の周囲にウミガメが多く生息しており、この砂浜にもウミガメが産卵のために上陸するそうです。
■ 参考:沖縄のウミガメについて
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道端に船のアンカー(錨)がポイ捨てされているのは、島ならではの光景でしょうか。
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大本田展望台までは残り1.2km。写真の通り、ここから先は山へ入っていきます。
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ハブに注意の看板も置かれていました。
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大本田展望台の標高は165m。ここから展望台までは上り坂が続くので、結構ハードです。
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坂道を登った先で、振り返ると美しい景色が広がっていました。港から歩くこと約1時間、いまだ誰1人ともすれ違っていません。
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道路の脇に落ちている松ぼっくりや松の葉(枝?)はリュウキュウマツという木から落ちたもの。方言では「マーチ」と言われ、沖縄県の県木に指定されている木です。
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ようやく見えました。丘の上にぽつんと立つ、あの建物が大本田展望台です。
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そしてこちらが大本田展望台からの景色。
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無料の双眼鏡もありました。見えている小さな島は「入砂島」という無人島です。島全体が米軍の射撃訓練場となっているため、一般人の立ち入りは禁止されています。
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こちらは入砂島とは逆方面の景色です。
沖縄で一番小さな村を歩いて1周
屋根とベンチがある展望台でしばし休憩した後、再び歩きます。
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時刻は12時20分、船の出港まで残り約3時間。大本田展望台の次に目指すのは「アンジェーラ浜」です。
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大本田展望台までは上り坂でしたが、ここから先は下り坂が続きます。
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道路脇の草むらに少し入ると、こんな絶景が広がっていました。これが島を歩いて旅する醍醐味です。もしレンタサイクルを借りていたら、この景色を見ることは出来なかったでしょう。
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そして、眼下に見えている砂浜がアンジェーラ浜。「アンジェーラ」の由来は不明ですが、沖縄方言ではなさそうです。
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イタリアにアンジェーラという地名がありますが、恐らくイタリア語で「天使」を意味する「アンジェラ」にちなんだものと思われます。
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ということで、海沿いまで降りてきました。こちらは沖縄にいることを忘れさせるワイルドな景色です。この写真だけで「ここが日本である」ことを証明することは出来ないでしょう。
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周囲には人が住むような家や建物はもちろん、電柱さえもありません。
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海の反対側には「シュンザ」と呼ばれるゴツゴツした白い岩の崖が200mほど続いています。
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個人的にはシュンザの麓にあるこの道の景色が、渡名喜島で一番のおすすめスポットです。
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崖下(池の向こうに側)には、満潮時でもこの場所を通行出来るように、先人たちが石を積み重ねて造った「アマンジャキ」と呼ばれる旧道があります。現在は落石の可能性があるということで、立入禁止です。
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渡名喜島のマンホールにも、ダイナミックな山々と南国的な草花が描かれていました。
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アンジェーラ浜は上からの景色を十分楽しめたので、このまま「あがり浜」へ。
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あがり浜に到着。沖縄の方言で「あがり」は「東」の意味。確かにあがり浜は島の東に位置しています。
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ここではキャンプが出来るようで、無料シャワー付きのトイレが設置されていました。
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なかなか綺麗なシャワー室です。
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ここから島の北部へ道もありましたが、島1周はここでタイムアウト!集落の中を通る村道1号線から、港の方面へ戻ります。
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今回はここまで。本日もありがとうございました。
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