「てるしの」の島・伊平屋島を観光!念頭平松からクマヤ洞窟・久葉山へ|2019 沖縄旅行記3

島旅

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今回は「2019年 伊平屋島旅行記」その3をお届けします。

★前回の記事は こちら

伊平屋島の観光スポット・念頭平松へ

2019年8月30日、伊平屋島を9時に出港する船に乗り遅れたので、次の船までの約4時間、レンタサイクルで島の北部を観光しています。

念頭平松」に到着しました。高さ8m、最長幅28m、幹の太さ4.5mにもなるリュウキュウマツで、その樹齢は280年とも言われています。

多くの人が訪れるのか、綺麗なお手洗いと駐車場が整備されていますが、入場料はかからず、いつでも手軽に見学することが出来る観光スポットです。

念頭平松の周囲は柵で囲まれており、その周囲をぐるっと1周することが出来ます。沖縄の激しい台風にも耐えて、ここまで成長し続けてきたのは凄いことです。

2016年には国の天然記念物に指定され、伊平屋島のパンフレットの表紙にもなっています。伊平屋島のシンボルとも言えるでしょう。

ここで気になったのは、パンフレットに書かれている『「てるしの」の島』というキャッチフレーズ。「てるしの」とは太陽神を表す古語。伊平屋島と太陽神には、どのような関係があるのでしょうか。

「てるしの」の島の由来 クマヤ洞窟へ

その答えは、念頭平松よりも北に位置する「クマヤ洞窟」にあります。

ここは太陽の神・天照大神が隠れていたとされる洞窟。つまり、雨岩戸伝説が伝わる地です。 この階段を登った先に入口があるようなので、さっそく行ってみます。

階段を登った先はまさかの行き止まり。階段の途中に、洞窟の入口のような場所は見つかりませんでした。しかし、この柵の先へ行くのは明らかに危険です

行き止まりの周囲を探していると、それらしき岩の割れ目を見つけました。かろうじて、割れ目の間を歩くことが出来そうです。

こちらが洞窟の入口。こうした洞窟に太陽神・天照大神が隠れたため、世界が暗闇に包まれ、人々が困り果てたというのが雨岩戸伝説。宮崎県の高千穂をはじめ、雨岩戸伝説は日本各地にありますが、ここが日本最南端の「天岩戸伝説スポット」です。

港からクマヤ洞窟へ向かう途中にも「雨岩戸神社」の看板がありましたが、こちらは時間がなかったのでスルー。伊平屋島には他にも、年中行事や伝統芸能が多く残ることから、「民俗学の宝庫」と言われているそうです。

伊平屋島最北端・久葉山に到達

クマヤ洞窟の次に向かうのは、伊平屋島の最北端・久葉山です。

もともと私がキャンプ(野宿)をする予定だったクマヤキャンプ場を発見。水道とお手洗い、雨を避けられるような東屋もありました。

山道に入り、勾配が急になってきたので、自転車を押して歩きます。「クバ(ビロウ)」の木に覆われた久葉山。琉球王国時代から神聖な場所とされ、山そのものが沖縄県の天然記念物に指定されています

20分ほど上り坂を歩き、久葉山の頂上にある灯台に到着しました。

位置関係はこんな感じ。伊平屋島と伊是名島は、沖縄本島最北端・辺戸岬よりも北に位置しており、緯度的には与論島と並んでいます

こちらは伊平屋島の南部にある北緯27度線の標識。戦後、米軍統治下の奄美群島が本土復帰を果たすと、北緯27度線が米軍統治下の沖縄と日本の境界となりました。この時、島内に北緯27度線の通る伊平屋島が返還されなかった背景には、伊平屋島の歴史があります。

久葉山から見た辺戸岬(沖縄本島最北端)

伊平屋島には、琉球王国最初の統一王朝を築いた尚巴志の曽祖父「屋蔵大主」が住んでいたそうです。さらに、屋蔵大主の長男「鮫川大主」は、第一尚氏の初代王・尚思紹の父にあたります。こうした歴史から、伊平屋島は琉球王統発祥の地として、琉球王府の直轄領となっていたのです。

■ 参考:1

水平線の向こうに見えている平べったい島影が与論島。つまり、この海を挟んだ向こう側は鹿児島県です。

角度を少し変えてみます。写真右側にある島影が与論島だとすると、左側に見えているのは沖永良部島でしょうか。いい天気なので、遠くの島が見えていても不思議ではありません。

こちらは伊平屋島にあった亀甲墓。沖縄で一般的なお墓の形ですが、与論島では見られません。物理的距離が近いにも関わらず、文化が異なるのはなかなか面白いものです。

■ 参考:沖縄と与論島の違い

また今回、伊平屋島の道端で、サトウキビとアダンの果実が散らばっているのを何度か見かけました。

これらは恐らく、島の盆行事の儀式で使ったものと思われます。昔からの風習が今も大事に守られているのが沖縄です。

ちなみに、無人島を入れると、沖縄最北の島は「硫黄鳥島」。久米島町に属する島ですが、徳之島の西に位置しており、その存在はほとんど知られていません。

さらば沖縄・伊平屋島

伊平屋島や与論島にはハブがいる一方で、お隣の伊是名島にはハブがいないというのも興味深いことです。

伊平屋島の道端にて

沖縄本島では主に人為的な理由でハブが繁殖したそうですが、離島のハブ事情については、現在もよく分かっていないそうです。

久葉山から港へ戻ります。帰りは下り坂なのであっという間です。

まだ船が来るまで時間はありましたが、疲れたので、レンタサイクルは返却してしまい、港で時間をつぶします。

こちらは港のお土産屋さん。「HAKATA CARAMEL SAND」が、推しの商品としてPRされていました。HAKATA(博多)は福岡県ですが、このお菓子には伊平屋島の黒糖が使われているそうです。

港の食堂には「島うどん」「マグロカレー」「チヌマン(テングハギ)ワタジューシー」といった、島ならではの料理が並でいました。お値段も安いです。

この食堂で昼食を食べようか悩みましたが我慢。自販機で買ったこちらの飲み物1本を昼食としました。旅先での私のご飯は、いつもこんな感じです。港はWi-Fiもサクサクで、待ち時間は快適に過ごすことが出来ました。

13時発の船に乗船。滞在時間はおよそ24時間。「暑さ」「雨」「野宿」によって、想像していたよりも過酷で濃密な旅になりました(笑)

ただ、基本的には晴れて、綺麗な伊平屋ブルーを見ることが出来たのは本当によかったです。

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今回はここまで。本日もありがとうございました。

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