東京都心よりも雨が少ない!小笠原諸島の気候と過ごしやすい理由を解説|2016 小笠原旅行記2

島旅

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今回は【2016年 小笠原諸島旅行記】その2をお届けします。

★前回の記事は こちら

前提:小笠原諸島の成り立ち

東京都心から南へ1000kmの太平洋上に浮かぶ小笠原諸島。約30の島々のうち、一般人が暮らしているのは父島と母島だけです。

こちらが父島のメインストリート。宿泊施設・飲食店・お土産屋・行政機関などが集中しており、人口約2,000人の島とは思えない賑わいが感じられます。港や宿から歩いて行ける範囲に色々とまとまっているのは便利です。

伊豆半島から南へ伸びる伊豆・小笠原・マリアナ弧(富士火山帯)上に位置する小笠原諸島は、プレートの動きとマグマが引き起こす海底火山活動によって、約4800万年前に誕生しました。

GoogleMapより

今も父島の西約130kmに位置する西之島が噴火を続けています。

国土地理院ホームページより

さらに、火山活動によりその面積を拡大している硫黄島は、 2014年に父島を抜いて小笠原諸島で最も大きな島となりました。

小笠原諸島の成り立ち

太平洋上に点々と島々が出来てから、一度も大陸と陸続きになったことがない海洋島で、生物たちは外敵の影響を受けることなく、独自の進化を遂げることとなります。また生物地理学的に、小笠原は日本で唯一の「オセアニア区」です。

その結果、「東洋のガラパゴス」とも称される独自の生態系が築き上げられ、2011年に世界自然遺産へ登録されました。写真は「ムニンヒメツバキ」。小笠原の固有種には「オガサワラ○○」や「ムニン××」という名前が付けられていることが多いです。

道端に立派なガジュマル

1830年に欧米人と太平洋諸島民が定住を開始するまでは人が住んでおらず、江戸時代の小笠原は『無人島(ぶにんじま)』と呼ばれていました。先ほどのご紹介した「ムニン××」という名前や、小笠原諸島の英語名「Bonin Islands(ボニン諸島)」もこれに由来します。

固有種は外敵への耐性がありません。現在も外来種(種や卵)の流入を防ぐため、おがさわら丸の乗船前には靴底洗浄が求められています。

さらに島内でも、森林生態系保護地域へ入るときは、ブラシで靴底の土を落とし、コロコロで服に付いているかもしれない種子を取らなければなりません。

ただ、初心者が森を歩いて、こうした陸の自然の貴重さを実感するのはなかなか難しいので、本格的に知りたい場合はガイドツアーへの参加がおすすめです。また、ツアーに参加すると、一般人立ち入りNGのエリア(自然保護のため)も見学することが出来ます。

東京都心よりも雨が少ない気候

私が小笠原を訪れたのは9月だったので、東京都心との気温差はそれほど感じられませんでした。

母島観光協会と美ら海水族館(沖縄)の緯度はどちらも北緯26度。父島は与論島(鹿児島)と同じ北緯27度に位置しています。

1991年~2020年までの平均値

小笠原(父島)・沖縄(那覇)・東京都心の気温を比べるとこの通り。周囲に陸地がない小笠原は、沖縄よりも冬は暖かく、夏は涼しく、年間の気温差が沖縄よりも小さいです。

■ 参考:沖縄と小笠原の違いについて

1991年~2020年までの平均値

小笠原と沖縄の気温の年間推移は似ていましたが、降水量は大きく異なります。なんと小笠原は東京都心よりも年間の降水量が少ないのです。年間で最も降水量が多い5月が梅雨にあたるのでしょう。

島で雨が少ないとなると、水不足も懸念されます。父島にも母島にもダムはありますが、旅行者も小笠原滞在中は、水を大切にしなければなりません

また、アクセス手段がおがさわら丸しかないこと、キャンプNGである(→宿のキャパ以上の観光客が来ない)は、島民と観光客を合わせた滞在人口(=水を使う人たちの数)のコントロールにも繋がっているのでしょう。

1991年~2020年までの平均値

降水量と同様に、小笠原は風速も都心とそれほど変わりません。雨が少ないのは、海上で発生した雲が島へ流れてこないからでしょうか。また冬は沖縄よりも暖かく感じられます。

■ 参考:冬の沖縄は寒い

こうした小笠原の気候は、一般的に「亜熱帯海洋性気候」と紹介されていますが、高校地理などで習うケッペンの気候区分に「亜熱帯」はありません。ケッペンの気候区分に当てはめると、小笠原の気候は年間の最寒月平均気温によって異なり、「モンスーン気候」または「温暖湿潤気候」となります。

■ 参考:小笠原諸島は亜熱帯気候?

過ごしやすい理由は日の出と日没の時間?

父島へ到着した日の夕方、やって来たのはウェザーステーション展望台です。

多くの島民・観光客が集まる夕陽スポットですが、雨が降っていたため、この日は数人しかいませんでした。

水平線の彼方は晴れているのでしょうか。しばらくすると遠くの空が焼けてきました。

周囲に陸地がないからこその景色。なかなか幻想的で、いいものを見ることが出来ました。時刻は18時前です。個人的には、この日没と日の出の時間が、小笠原の「過ごしやすさ」に繋がっていると思っています。

2023年

先ほどと同様、小笠原・沖縄・東京都心を比べると、小笠原は沖縄よりも朝が早く、その分太陽が沈む時間も早いです。一般人が行ける地上で、日本で最も早い初日の出が見られる場所は母島でもあります。

小笠原滞在2日目の夕陽

このありがたさを実感するのが冬~春の時期。朝早起きをしても寒くないのです。年間を通じて、早寝早起きの健康的な過ごし方をすることが出来ます。さらに花粉症もありません。

小笠原滞在2日目の夕陽

夕陽が沈むと、海の色は青から黒に変わり、集落から離れたウェザーステーションは漆黒の闇に包まれるため、夜は美しい星空を見ることが出来ます

星空も日本一

途中から道路の街頭も無くなるため、真っ暗な道をスマホのライトで照らしながら夜のウェザーステーションへ。

安いデジカメでも映るほど星が出ていると、街灯が無くても意外と明るいです。

夜のウェザーステーションから

さらにこの日はも出ていたので、目が慣れてくると、ライトなしでも歩くことが出来ました。

環境省を中心とした事業「全国星空継続観察」において、2010年は父島の小港海岸、2011年も父島のコペペ海岸が、日本一の星空スポットに選ばれています。同じ地域が2年連続で日本一になることは、初めてのことだったようです。

小笠原が2年連続日本一になって以降、全国星空継続観察は行われておらず、小笠原が殿堂入りしたような状態となっています。

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メインストリート沿いから見る夜空も綺麗です。小笠原滞在中、陸地から離れた「海洋島」であることを、あらゆる場面で実感することが出来るのも面白いポイントだと思います。

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今回はここまで。本日もありがとうございました。

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