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今回は「那覇市第一牧志公設市場」に行ってきたので、その時の様子をご紹介します。
絶滅危惧種・ヤシガニがいる場所
本日、衝撃的なことがありました。
なんと野生のヤシガニを発見したのです。絶滅危惧種にも指定されている貴重な生き物が本島南部の住宅街にいました。
そんな貴重なヤシガニを、最近まで展示?販売?していた場所が那覇市にあります。
やって来たのは那覇市第一牧志公設市場。「那覇市民の台所」とも言われるこの場所は、私が旅行者として沖縄を訪れていた時から、好きな場所のひとつでした。
初めて牧志公設市場を訪れたのは2016年の冬。異国のような雰囲気と独特の匂いに「日本にもこんな場所があったのか」と、衝撃を受けたのを覚えています。それ以降、沖縄を訪れる度に立ち寄り、移住してからもふらっと遊びに行っていました。
那覇市民の台所が歩む歴史
戦後の配給・価格統制の中で、自然発生的に起きた闇市が牧志公設市場の始まり。沖縄が本土復帰を果たした1972年に現在のような市場が完成し、那覇市民の台所から、いつしか沖縄を代表する観光地へと変貌しました。
■ 参考:戦後の国際通りの歴史
沖縄の戦後復興を象徴する歴史あるこの場所も、老朽化により、ついに建て替え工事が始まります。
公設市場最終営業日のスケジュールはこんな感じ。前日に結構調べましたが、こうした情報は一切見つからず。私が到着した17時には、すでに持ち上げやラストオーダー、そしてBEGIN・島袋優さんらによるライブも終わっていました。
勝手な推測ですが、最終日は観光客ではなく、地元のファン向けのイベントにしたかったものと思われます。
閉場時間ぎりぎりまで多くの人が訪れていました。ほとんどがリピーターさんでしょう。写真を撮ったり、壁に貼ってあるスクラップ記事に目を通していたり、ベンチに座っているだけだったり… みなさん思い思いに最後の時を過ごしていた印象です。
市場の2階でも、多くの人が呑んでいました。歩いていると、色々な場所から「ありがとう」や「お疲れさま」の声が聞こえてきます。
片付けをせず、お客さんに試食を渡すなど、最後の最後まで営業しているお店も何軒かありました。
マスコミ、観光客、そして地元の方など、多くの方々が市場に残ったまま閉場時間の18時を迎えました。
那覇市第一牧志公設市場移転セレモニーの様子
外にこのようなセットは置かれていたものの、いつ・何が始まるのか分からない状況なので、とりあえず近くで待ちます。
18時半、沖縄国際大学のサークルによるエイサーが始まると、太鼓と集まった人々で、会場は熱気に包れていました。
そして19時、セレモニーが始まりました。まずは那覇市の城間市長。
続いて、那覇市議会議長の翁長氏。
印象的だったのは組合長の粟国さん。「未来志向(ポジティブな工事である)」という言葉を繰り返し、来ている人に寂しさを感じさせないような、想いの詰まったメッセージでした。
いよいよ紅型布の除幕式。新しい公設市場の完成イメージが登場しました!2022年、沖縄の本土復帰から50周年の年、また同じ場所に公設市場は帰ってきます。そして、同じ場所でオープニングセレモニーが行われるそうです。
市場のシャッターが降りる瞬間も撮ることが出来ました。新しい公設市場の雰囲気は、観光客向けにガラッと変わるようで、「昔はこうだったのになぁ」と思う日が来ることでしょう。
そして最後は、もう何が何だか分からない、皆さんが入り乱れてのカチャーシーで締め。写真手前の黄色いかりゆしを着ている方は那覇市・城間市長。目頭を押さえながら踊っていました。
公設市場最終日については、Yahooニュースのトップにも出ていました。記事のコメントを見ていても、あの雰囲気がなくなることに対して、寂しさを感じている人は多いようです。歴史の最後に立ち会うことが出来てよかったなと思います。
それから数日後、牧志公設市場を訪れると、移転セレモニーの看板が残ったまま。
シャッターは全て下りている一方で、、「公設仮市場」の看板がたくさん置かれていました。
建て替え工事の間、もともとあった場所から5分程度歩いたところにある「にぎわい広場」に仮設市場がオープンし、牧志公設市場の機能はそちらへ移転していたのです。
公設市場の営業最終日にはすでに市場の店先にブルーシートがかけられ、移設の準備が始まっていました。
牧志公設市場(仮設)へ行ってみた
こちらが仮設市場。外観はかなり綺麗になっています。
仮設の建物は1階と2階に分かれており、1階で購入した食材を2階で食べることが出来る「持ち上げ」の仕組みは、引き続き継続されていました。
1階はこんな感じ。日本人の方よりも東アジアの方が多い印象を受けました。外観はきれいですが、中のごちゃごちゃした雰囲気は、いい意味で以前とあまり変わりません。冷房もしっかり効いています。
店先にはヤシガニだけでなく、沖縄ならではのかなり独特な食材が多く並んでいます。こちらは何かの貝です。
普段のスーパーでは見ることが出来ないような、カラフルな魚たちが並んでいます。
魚以外にお肉もありました。
沖縄といえば「豚」。沖縄で豚は捨てる部分が無いとも言われており、ミミガーやチラガーといった名称で、様々な部位が販売されています。
こちらは沖縄ならではのごはんのお供。こうした食材たちを眺めていると、お店の方から試食を出していただけることが多く、ここでのコミュニケーションも楽しみのひとつでしょう。
2階の飲食店の様子。賑わいも前とあまり変わらないような気がします。
新しい公設市場がオープンするのは3年後の2022年春(から先延ばしになり2023年)。ある意味、今は仮設市場を楽しむことが出来る貴重な機会です。沖縄へ来た際は足を運んでみてください。
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今回はここまで。本日もありがとうございました。
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