浜比嘉島上陸!琉球を作った神が眠るもずくの島を巡る|2020年 与勝諸島旅行記 その4

南国日記~沖縄移住の記録~

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今回は「与勝諸島を巡る旅」旅行記その4をお届けします。

★前回の記事★

神々の島・浜比嘉島に上陸

平安座島と浜比嘉島は、浜比嘉大橋で繋がっています。

上陸しました!

島の周囲は7kmと、小さな島ですが、1周する道路はありません

浜に行くか、比嘉に行くか…

島には浜集落比嘉集落があり、これが島の名前の由来となっています。まずは比嘉集落へ向かうことに。

アマミチューの墓という標識がありました。

アマミチューは、琉球開闢の祖「アマミキヨ」のこと。アマミキヨさんは、海の彼方にあると言われる理想郷「ニライカナイ」から久高島に上陸し、今の沖縄を作ったといわれています。

浜比嘉島とコンクリートの通路で繋がった、「アマンジ」と呼ばれる小島へ渡ります。

こちらがアマミチューの墓。

どうやらアマミキヨは、旦那のシネリキヨと一緒に久高島へ降り立ったそうで、このお墓に一緒に祀られているとされています。

浜比嘉島は「神々の住む島」とも言われており、アマミチューのそばにある「島パーラー」では、お守りを購入することも出来るようです。

子宝祈願の霊場・シルミチュー

さらに、アマミチューの墓のそばには、「シルミチュー」という標識もあります。アマミキヨが「アマミチュー」と言われているのと同じように、シルミチューは「シネリキヨ」さんのことを指します。

ただ現在は、アマミキヨとシネリキヨの住んでいた洞窟が「シルミチュー」と呼ばれているようです。

原付は駐車場に止めて、歩いて向かいます。

うっそうとした森の中に鳥居が現れました。

シルミチューは、昔から島民が拝みに訪れる場所ですが、沖縄の歴史を知っている人にとっては、こうした場所に鳥居があることに違和感を感じるはず。沖縄の場合、神社に人が人々が拝みへ訪れる場所に、後から鳥居が設置されました

108段の階段を上り、シルミチューに到着。

洞窟の入口には柵がかけられていますが、ここでアマミキヨとシネリキヨが子を授かったということで、子宝祈願の霊場として、観光客だけでなく、沖縄県内の各地から多くの人が訪れる場所となっています。

この日も人がちらほら訪れていました。

賽銭箱もあります。

旧暦の正月を祝う「年頭拝み」では、集落のノロ(祝女)が、この洞窟の中で子孫繁栄や五穀豊穣を祈願するそうです。

比嘉集落はここまでにして、続いては浜集落へと向かいます。

日本一のもずく養殖

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防波堤に「この先の海は、モズク養殖場です」と書かれた看板がありました。

沖縄県はもずくの生産量が全国1位。その中でも与勝諸島周辺は一大産地となっており、モズクの養殖が盛んです。

もずくは、日本以外でほとんど流通していないので、「世界一の生産量」と言ってもいいかもしれません。特に浜集落では、もずく生産が盛んな様子が伺えました。

歩道にもずくの網が放置されています。

川がないため、周辺の海に赤土や生活排水の流入もほとんどなく、良好なもずく養殖が可能であることに加え、昔から天然もずくも自生しているそうです。

養殖もずくは、海に張った網で育ったもずくを、ポンプで吸い取って収穫します。集落のあちこちに置かれている網は、まさにもずく養殖用ということです。

もずくの直売店もあります。沖縄のスーパーでも、沖縄県産の生モズクが販売されており、そのまま食べてもおいしいので、お土産におすすめです。

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もずくだけでなく、「多幸(たこ)めし」も浜比嘉島の名物となっているようです。

こちらは、宮城県仙台市の厨房機器製造メーカーが、東日本大震災から10日後に開業したお店なのだそう。お店の名前「サザンホープ浜比嘉」には、南の島から「希望を失わないでほしい」という願いが込められています。

2020年国勢調査より

国勢調査から、浜集落と比嘉集落の産業を見ると、漁業従事者の割合が最も多いことは分かりますが、それにしてもお、全体の就業者数(浜集落+比嘉集落=83人)が少なすぎるような気がします。

あの網の量で、浜集落の漁師さんが11人しかいないというわけがないので、恐らく島外に住んでいる人も多いと考えられます。

2020年国勢調査より

こちらは浜集落と比嘉集落を合わせた、浜比嘉島の人口ピラミッド(男女合算)。高校卒業後に当たる20歳から64歳までの人口は166人となります。

つまり、統計上は島民のちょうど半分が無職ということです。

こちらは2012年に廃校となった浜中学校です。2020年の島全体の人口は373人。2000年が484人だったので、20年間で111人減少(減少率22.9%)となっています。

ホテル浜比嘉島リゾートという大きなホテルもありますが、ここで働く人の多くが島外から通勤しており、 島民の増加や、島民向けの雇用にはそれほど貢献出来ていないことが伺えます。

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ということで、原付で与勝諸島を巡る旅はこれにて終了!こうして島を色々と巡り、その土地の地理や風土に触れるの面白いものです。

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今回はここまで。本日もありがとうございました。

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