新型コロナウイルスの流行以降、自然志向の高まりとリモートワークの定着、そしてワーケーションの導入も進められています。

そこで国が今、新たな旅先として整備を進めているのが「国立公園」です。2020年度・2021年度は、環境省が国立・国定公園への誘客を推進する事業を実施しています。

2022年3月現在、日本には34の国立公園がありますが、振り返ると、私はこれまでに26の国立公園に足を運んでいることに気が付きました。
国立公園とは
そもそも国立公園とは何かご存知でしょうか。
国立公園を管理する環境省のホームページによると、環境省の定義は、以下の通りです。
日本を代表するすぐれた自然の風景地を保護するために開発等の人為を制限するとともに、風景の観賞などの自然に親しむ利用がし易いように、必要な情報の提供や利用施設を整備しているところであり、環境大臣が自然公園法に基づき指定し、国が直接管理する自然公園です。
国立公園は世界中にあり、世界で最初の国立公園はアメリカのイエローストーン国立公園(1872年制定)です。

日本では、1934年に瀬戸内海、雲仙、霧島の3箇所が最初の国立公園に指定されました。
また「国定公園」もありますが、国立公園が国の直接管理であるのに対し、国定公園は管理が都道府県となっています。
行ったことがない国立公園
日本にある国立公園は以下の通りです。

この中で私がまだ訪れていないのは以下の8か所。
(5)大雪山国立公園
(9)磐梯朝日国立公園
(11)尾瀬国立公園
(13)妙高戸隠連山国立公園
(18)白山国立公園
(19)南アルプス国立公園
(27)雲仙天草国立公園
(29)霧島錦江湾国立公園
今回は、私がこれまでに訪れたことのある、国立公園26か所の思い出を、北海道から順にご紹介します。
北海道地区
(1) 利尻礼文サロベツ国立公園
利尻礼文サロベツ国立公園は北海道の最北部に利尻島・礼文島と、その対岸、ちょうど「オロロンライン」沿岸が範囲です。

礼文島には真冬に上陸しました。
「最北の島に上陸する」
これが目的だったので、滞在時間は約1時間のみです。
真冬のオロロンラインを歩いた際に「国立公園」の看板を見ることが出来ました。

道路沿いに民家などはほとんどない、海と山に挟まれた雪道を15kmも歩き、大自然を感じることが出来ました。
(2) 知床国立公園
世界自然遺産にもなっている、知床半島一帯が国立公園です。


車で行くことが出来る「知床峠」には、国立公園と書かれた石碑が置かれています。
ヒグマを見たいと思い、何度か車で訪れていますが、まだ野生のヒグマを見たことはありません。
また、シャチも見たいので、今度はシャチシーズンの5月から6月に訪れたいと思います。
(3) 阿寒摩周国立公園
「阿寒摩周」という名の通り、阿寒湖と摩周湖、さらに屈斜路湖や神の子池も国立公園の範囲となっています。


阿寒摩周国立公園は、私も何度か足を運んでいる、おすすめしたい国立公園のひとつです。
特に摩周湖で見られる「摩周ブルー」は一見の価値あり。
(4) 釧路湿原国立公園
釧路湿原では、展望台やカヤックなどから、湿原の緑を楽しむことが出来ます。


こちらは夏の細岡展望台。
この日は雨が降っていて、遠くは雲がかかってしまっていました。晴れていれば、広大な緑の景色を見ることがでしょう。
(6) 支笏洞爺国立公園
有名な「登別温泉」も国立公園の一部。
支笏湖は、北海道の空の玄関口「新千歳空港」から、車で30分ほどの場所に位置しています。


沖縄に移住してから、北海道に4時間だけ滞在したことがあります。
その時はレンタカーを借りて、支笏湖まで走りました。
東北地区
(7) 十和田八幡平国立公園
十和田は青森県、八幡平は岩手県。
私が訪れたことがあるのは十和田八甲田地区です。



写真は旅行会社時代、添乗で訪れた十和田湖と奥入瀬渓流(下)。
八甲田山になどにも何度か訪れていますが、写真がほとんど残っていないので、旅行記には綴っていません。

また、青森県といえば世界自然遺産「白神山地」があります。
私も好きで、何度か足を運んでいるエリアですが、こちらは国立公園には指定されていません。
調べてみましたが、その理由は不明です。
★参考:白神山地 旅行記★
(8) 三陸復興国立公園
「三陸」というのは、陸前・陸中・陸奥、現在の宮城・岩手・青森の太平洋沿岸です。
縦に長い国立公園になっており、東日本大震災の影響をもろに受けた地域でもあります。



「リアス式海岸」の地形によって風光明媚な景観が魅力である他、震災の爪痕も保存されています。
旅行記はありませんが、写真は浄土ヶ浜(上)と奇跡の一本松(下)です。
関東地区
(10) 日光国立公園
小学生の時の修学旅行の行き先が「日光」でした。

日光東照宮や華厳の滝、中禅寺湖を訪れた記憶はありますが、当時の写真は残っていません。

こちらは埼玉から日帰りドライブで訪れた「霧降高原」です。
環境省の見どころマップには書かれていませんが、標高1350mから1600mにかけて、雄大な草原が広がります。
(14) 秩父多摩甲斐国立公園
私の出身地「埼玉県」にも国立公園があります。

しかし、そのエリアは秩父の山奥。
記憶では、小さい頃に1度しか訪れたことがありません。まさに灯台下暗し。

写真は山梨県の昇仙峡。日本遺産にも認定されたスポットです。
(15) 小笠原国立公園
私が一番おすすめの国立公園「小笠原諸島」です。


島の周囲には年中イルカやウミガメ、マンタが泳ぎ、冬にはザトウクジラがやってきます。
陸には固有種が多く、ここでしか見られない自然が多く残されています。
東京都心から南へ1000kmに浮かぶ楽園。6日に1便・片道24時間かかる船でしか行くことができませんが、楽していけたら楽園ではありません。
(16) 富士箱根伊豆国立公園
富士箱根伊豆国立公園は、富士山・箱根周辺と伊豆半島・諸島エリアに分かれています。


今回ご紹介するのは「伊豆諸島」です。
夜の船で大都会を離れ、目が覚めると島に着くというのがよく、御蔵島以外には上陸したことがあります。
また、伊豆諸島で最も原始的な自然が残る「青ヶ島」は、国立公園の範囲外です。
中部地区
(12) 上信越高原国立公園
新潟・長野・群馬の県境に位置する国立公園で、苗場・万座・草津・地獄谷など、観光地が多くあります。


この中で私が訪れたことがあるのは「四万温泉」です。
ただ目的は温泉ではなく、近くにある「奥四万湖」の神秘的なブルーを見ること。
知る人ぞ知る絶景スポットです。
(17) 中部山岳国立公園
私は日本中を旅して、色々な体験をしていますが、本格的な「登山」はノータッチです。
そのため、中部山岳国立公園には行ったことがなかったかなと思いましたが…



立山(上)と上高地(下)には行ったことがありました。
どちらも自分の足で山を登るのではなく、公共交通機関を利用することが出来ます。
(20) 伊勢志摩国立公園
自然豊かな場所だけが国立公園になっているわけではありません。
国立公園内にも住居があったり、鉄道が走っていたりもします。


伊勢志摩国立公園には伊勢神宮や鳥羽水族館もあります。
鳥羽は2021年の年末に訪れたので、これから旅行記としてご紹介していく予定です。
近畿地区
(21) 吉野熊野国立公園
ここまで、環境省ホームページにある「○○国立公園の見どころ」というイラストマップを引用しながらご紹介していますが、黄色く塗りつぶされている部分が国立公園の範囲です。

吉野熊野国立公園は、紀伊半島南部に点在していることが分かります。

この中で私が訪れたことがあるのは「那智海水浴場」です。
高校生のとき、こちらでシュノーケルをしました。
海の中景色は全く覚えていません。紀伊半島自体、高校生の時に一度巡っただけなので、またじっくりと旅したいと思っている地域です。
(22) 山陰海岸国立公園
一般に「山陰」といえば、京都から山口県までの日本海沿岸地域を指しますが、こちらの国立公園の範囲は京都から鳥取砂丘まで。


旅行記では綴っていませんが、この地域には少なくとも3回訪れています。
有名な「鳥取砂丘」は、やっぱりおすすめです。写真ではそのスケールが全く伝わりません。
あれほど広大な景観を楽しむことが出来る場所は、日本でもかなり少ないと思われます。
(23) 瀬戸内海国立公園
瀬戸内海に浮かぶ島々の多くが、国立公園になっています。

このマップを見て驚いたのが「スナメリ」がいるということ。
スナメリは小型のイルカで、瀬戸内海の生態系の頂点に君臨するそうです。

写真は「ウサギの島」として有名な広島の大久野島。
瀬戸内海の島々はまだあまり上陸していないので、100島上陸を達成するため、これから訪れることが多くなるかと思います。
有名な小豆島や直島にも行ったことがありません。
中国四国地区
(24) 大山隠岐国立公園
「大山」「隠岐」は行ったことがないなと思っていましたが…


マップを見ると「出雲大社」も国立公園になるようです。
出雲大社なら、旅行記はありませんが、これまでに3回訪れたことがあります。

しめ縄の交換という、珍しい現場にも立ち会うこともありました。
(25) 足摺宇和海国立公園
足摺宇和海国立公園は、私にとって思い出深いエリアです。


私が初めて人生で初めて上陸した離島は、広島の「宮島」。しかし、宮島はThe・観光地で、目的も高校の修学旅行でした。
その次に上陸したのが、足摺宇和海国立公園内にある「沖の島」という島。そして、この島をきっかけに、日本の離島や地域活性化に興味を持つことになりました。
また近くには、海が美しいスポットとして人気の「柏島」もあります。
九州地区
(26) 西海国立公園
長崎県の島々の一部が、西海国立公園となっています。

こちらのマップには載っていない、佐世保市の九十九島なども国立公園の範囲です。
そのうちのひとつ、「黒島」には上陸したことがあります。

こちらの写真はマップ上部に書かれている、「旧野首教会」がある野崎島。
現在は無人島ですが、定期船もあり、島内は歩くやすく整備されています。
(28) 阿蘇くじゅう国立公園
阿蘇は有名ですが、くじゅうがどこなのかは、あまり知られていません。

大分県竹田市のホームページによると、『火山群や周辺地域全体を指す場合に「くじゅう連山」や「九重連山」を用い、その主峰である単独の山を指す場合に「久住山」を用いるのが一般的』とのこと。
つまりは、大分県の山々のことです。

私が訪れたことがあるのは「阿蘇山」。
実は大学時代、免許合宿のため、長崎・佐世保に3週間ほど滞在したことがありました。
その休みの1日で【佐世保→阿蘇→熊本城の桜→佐世保】という、なかなか過酷な行程で訪れたため、滞在時間はそれほどありませんでした。

3月で、緑が美しいことで有名な「草千里」も刈れていたので、またいつかリベンジしたいと思います。
(30) 屋久島国立公園
屋久島とお隣の口永良部島が国立公園となっています。


屋久島は世界自然遺産にも登録されていることから、観光客が多い島(国立公園)のひとつです。
多くの人の目的は「縄文杉」ですが、縄文杉までは歩いて半日、つまり往復で1日かかります。しかも、私が訪れたときは大雨で、所々膝下まで水に浸かりながら、何とか縄文杉に辿り着いたのでした。
縄文杉は正直微妙です(笑)達成感しかありません。

ウミガメの産卵を見たり、ダイビングでもウミガメと写真を撮ったり。
屋久島の魅力は杉だけではありません。
(31) 奄美群島国立公園
奄美大島と沖縄本島の間に浮かぶ、奄美群島も国立公園となっています。


奄美大島と徳之島は、沖縄北部・西表島と並び、原生林や固有種などが生息する陸の多様な生態系が評価され、世界自然遺産に登録されました。
一方で写真は与論島の海。
国立公園の中でも、トップクラスに自然が豊かな印象です。
(32) やんばる国立公園
沖縄本島北部の大部分が国立公園になっています。



慶佐次湾(上)では、マングローブの森を見ることが出来ます。
沖縄本島最北端「辺戸岬」(下)にも、国立公園という看板が置かれています。
住んでいる場所からは遠いですが、回数でいえば、私が最も多く足を運んでいる国立公園です。もう50回以上になるかと思います。
(33) 慶良間諸島国立公園
私が今住んでる場所から最も近い国立公園が「慶良間諸島国立公園」です。


慶良間といえば、やっぱり海でしょう。シュノーケルやダイビングの聖地とも言えるのではないでしょうか。
「世界が恋する海」というキャッチフレーズも付けられています。
ちなみに私は毎年冬に、ホエールウォッチングを楽しむ目的で、慶良間の海を訪れています。
(34) 西表石垣国立公園
そして最後は西表石垣国立公園。
日本最南端かつ最西端の国立公園です。

「西表島」「石垣島」以外の八重山諸島も国立公園となっています。

こちらは波照間島。私が人生の沖縄旅行で訪れた地(厳密には石垣島)です。
これらの島々すべて、海が綺麗なのはもちろんですが…

竹富島に代表されるように、沖縄の離島ならではの雰囲気も魅力。
島ごとに個性も異なるため、島巡りを楽しむ方が多いです。
まとめ:おすすめ国立公園ベスト5を発表!
ここまでサクッと、これまでに訪れたことの国立公園をご紹介してきましたが、その中でも、特におすすめの国立公園ベスト5を発表します!
- 1位 小笠原国立公園
- 2位 西表石垣国立公園
- 3位 阿寒摩周国立公園
- 4位 足摺宇和海国立公園
- 5位 秩父多摩甲斐国立公園
国立公園はこれから注目が高まることが期待されます。
ぜひ一度、足を運んでみてはいかが。
~終わり~
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