沖縄コーヒーは美味しいのか?試飲会で集めたアンケート結果を公開|沖縄コーヒー その3

沖縄コーヒー

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今回は「沖縄コーヒーの農園に行ってきた」その3をお届けします。

★前回の記事★

銀座で沖縄コーヒーの試飲会

コーヒーは通常、種を蒔いてから、収穫が出来るようになるまで4~5年かかるとされています。

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つまり、地道な努力を続けても、その結果が出るのは4~5年後。沖縄ではまだ、コーヒーの栽培技術が確立されていないので、安里おじいも日々、美味しいコーヒーを作るための試行錯誤を重ねています。

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安里おじいがコーヒー栽培を始めたのは2014年からということで、少しずつ収穫出来るコーヒーの量が増えてきたそうです。しかし、重要なのはその味です。

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この日の作業終わり、「安里コーヒーが本当に美味しいのか」「1杯いくらの価値があるのか」という話から、試飲会を実施するという流れになり、その流れを私がそのままツイート。

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その結果、私のツイートを見つけてくださった、ほりこし様に声をかけていただき、2019年11月23日18時から、銀座にある「わしたショップ(沖縄のアンテナショップ)」で、沖縄コーヒーの試飲会を行うことになったのです。

コーヒーの収穫から精製まで

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今回東京に持っていく豆は、予備も含めて250グラム。40名~50名の方に試飲をしていただき、アンケートにも回答していただく計画です。

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試飲会のおよそ1か月前、コーヒーの収穫を行いました。コーヒーの木々に実った果実を、ひとつずつ手作業で摘み取っていきます。

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1本のコーヒーの木には、熟した果実と熟していない果実が混在しているため、美味しいコーヒーを作るためには、収穫に適した果実を選んで収穫しなければなりません。

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こちらが収穫されたコーヒーの果実、いわゆるコーヒーチェリーです。例年は11月中旬から収穫が始まりますが、この年は台風の影響がなく、晴れている日が多かったため、果実の成熟が早かったそうです。

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この中から、虫食いがあったり、黒ずんでしまったりしている果実を探して取り除きます。

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続いては安里おじい手作りのマシーンを使用し、果実の中にある種(=コーヒー豆)を取り出します。

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ここに果実を入れると、果肉が潰されて、プチッと中の種が出てくる仕組みになっています。

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種は下に敷かれた金網を通過し、水が入ったバケツの中に落ちます。

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金網に引っ掛かった果肉に、種が残っていないか確認。

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不完全な状態の種は水に浮かぶ性質があるため、バケツに沈んだ種だけを取り出します。

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果実から取り出した直後の種には、ミューシレージという粘液が付着しヌルヌルしているため、数日間天日干し。こうした一連の精製処理作業は「パルプドナチュラル」というそうです。

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ヌメリが取れて乾燥した種(この状態を「パーチメントコーヒー」と言います)は冷蔵庫で保存。今回はこちらを脱穀・焙煎をした状態で東京へ持っていきます。

★参考:パーチメントコーヒーの脱穀から焙煎まで★

【沖縄コーヒー体験】コーヒー豆を焙煎しました~おきなわSDGs~

わしたショップ 試飲会当日の様子

ということで、東京・銀座にある沖縄のアンテナショップ「わした」へやって来ました。

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コーヒー豆とシーサー

試飲会は18時から、わしたショップが閉店する20時まで。試飲会を設定いただいたほりこし様と、私の知り合いにも協力していただき、コーヒー豆を挽いたり、会場のセッティングをしたり、諸々の準備に取り掛かります。

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今回は約50mlのコーヒーを試飲していただいた方に、アンケートに回答していただきます。より多くの方に協力してもらうため、お土産の黒糖とちんすこうも用意していました。

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さらにわしたショップの公式Facebookでも告知をしていただきましたが、強い雨が降り、とても寒く、試飲会がスタートしてもなかなかお店にお客さんが入ってきません

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また、お店に入ってきた人に声をかけても、試飲をしていただける方は少な目。「何か買わされるのでは?」という意識が根底にあるのか、これが沖縄コーヒーの現実なのか(興味を持たれていない)…

試飲会アンケートの結果

それでも何とか、2時間で48枚のアンケートを回収することが出来ました。

当日配布したアンケート用紙

アンケートの集計結果は以下の通り。

SNSで事前告知をしていたものの、試飲会目的でわしたショップに訪れた人は皆無。つまり、今回の試飲会の客層は、わしたショップ利用が目的であるため、コーヒー通の方は少なかったと考えられます。

こちらの集計結果を見ても、沖縄と何らかの関係があり、沖縄のことが好きな人が多かったことが分かります。

1杯500円以下」という評価が66.7%と最も多かった一方で、800円以上支払うという人も4%おり、大量生産が難しい安里コーヒー(沖縄コーヒー)にとっては、この4%の客層にいかに満足してもらうかが重要です。

味の評価については、「苦い」という評価がある一方、「苦味控えめ」という評価もあり、個人の好みによって異なることが分かります。ただ、総じて「美味しい」という意見が多かったのはよかったです。

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この評価を知った安里おじいは、「いい意見ばっかりだねぇ」というリアクション。どうやらご本人的には、まだ納得出来るレベルのコーヒーには達していない段階で、この評価は意外だったようです。

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最近、少しずつ沖縄コーヒーの存在が知られてきましたが、それは美味しいからではなく珍しいから。安里おじいが語る理想は、「珍しいから値段が高い(現状)」ではなく、「美味しいから高くても売れる」という状態です。

「カッピング」も体験

美味しいコーヒーを作るための試みは、他にも色々とやってきました。

東京や湘南でコーヒー専門のカフェを営んでいたという方が農園を訪れた際、その方のご指導の下、「カッピング」を体験させていただきました。カッピングとはコーヒーのテイスティング、いわば飲み比べのことです。

コーヒーは通常、海外で収穫された豆を商社が買い取り、それをロースター(焙煎士・焙煎業者)が仕入れ、ロースターによって焙煎された豆が、カフェや飲食店、コーヒーショップなどに流通するという仕組みになっています。

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焙煎された豆がカフェや飲食店、コーヒーショップへ渡る前に、プロがカッピングし、「今年はこのコーヒーが美味しい」という類の情報を流すそうです。このときは海外のコーヒーと、安里おじいのコーヒーを飲み比べてみました。

コーヒーの焙煎機も新しくなっています。コーヒー豆にはそれぞれ個性がありますが、豆の焙煎具合によっても味は変わるので、コーヒーを淹れる上で重要な工程です。

コーヒーのいい香りが漂います。

淹れ方からこだわっているものなので、安里コーヒーも普段と味が全然違います。改めてコーヒーの奥の深さと、こだわりを持った消費者が多いということを学びました。

安里コーヒーは、安定して出荷出来るほど生産量がないため、ここに来た人しか飲むことが出来ません。この記事をここまで読んでいただいた方はぜひ、農園の見学に訪れてみてはいかが。

■ 来園のお申し込みは こちら

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今回はここまで。本日もありがとうございました。

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