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今回は「2019年→2020年 年末年始の旅」その8をお届けします。旅の4日目は、おがさわら丸の大みそか出港便に乗船し、小笠原諸島・父島へ向けて24時間の船旅です。
★前回の記事★
さっそく揺れ始めるおがさわら丸
2019年12月31日、まぶしい太陽の下、東京・竹芝桟橋を出港したおがさわら丸。

出港してしばらくは穏やかな航海でしたが、事前にチェックしていた波予報の通り、東京湾を出る辺りから船が大きく揺れ始めました。
★参考:竹芝桟橋でも見送りがあります★

相変わらず天気はいいものの、甲板には爆風が吹き、風に乗って飛んでくる波の飛沫で、私もすぐに全身ずぶ濡れになってしまいました。また、写真通り、船尾には虹も出来ていました。

出港時には多くの人がいた屋上のデッキへの階段には、「昇降禁止」の看板が掛けられ、行くことが出来なくなっていました。
猛烈な風と船の揺れで立っているのがやっとです。
普段は御蔵島や八丈島付近で「黒潮」の影響を受け、船の揺れが大きくなりますが、まだ東京湾を出たばかり。 東京から父島に向かうおがさわら丸に乗船するのは、これで7回目ですが、こんなに早くから揺れ始めるのは初めてです。
★参考:初めての時も大変でした★
船酔いとの戦い… 楽して行けたら楽園じゃない
まもなく甲板も閉鎖されてしまいました。
せっかく旅をしているのに、念願のおが丸に乗っているのに、「寝るのはもったいない! 」ということで、ラウンジで過ごすことにしました。
しかし、パソコンを開いて、画面を眺めながら写真の整理などをしていたら、一瞬で気持ち悪くなってきました(笑)

うっすら見えているのは伊豆大島。そう、まだ伊豆大島です。父島は遥か彼方。
ラウンジのスタッフの方がお客さんに「台風のときみたいです」と話している声も聞こえました。さらに揺れる船内。ラウンジでは「ガシャーン!」という音ともに、ビンや缶が飛び交っていました。
★参考:台風とおがさわら丸★

私は「立ったら吐く…」というところまで追い込まれていました。ちなみに、酔い止めは飲んでいません。お酒は飲んでいます。
酔い止めを飲まないのは、島旅好きとして、こういう波の時こそ「慣れてるんで余裕です」という顔をしていたいから。実際、それなりに揺れる船の経験もあります。
★参考:条件付きさるびあ丸に乗船★

しかし、このときはトイレまで行くのも厳しい状態でした。
椅子に深く腰を掛け、足を投げ出し、天井を見上げた状態で目をつぶります。船酔いは一度リバースしてしまったら終わり。身体のリミッターが外れてしまうのでしょう。吐いても吐いても吐き気が収まらず、ついにはトイレに駆け込んでも、何も出ないという状態になります。

揺れるおがさわら丸での正しい過ごし方は、酔い止めを飲んで寝ることです。
しかし、酔い止めを飲んで寝て、楽して行けたら楽園ではありません。小笠原に行くことの価値を最大化するために、私は船酔いと闘う覚悟を決めたのです。
★参考:船酔い止めといえばアネロン!★
海に沈む夕陽を眺める
1人船酔いと闘いながら、なんだかんだで16時になりました。

おがさわら丸は三宅島付近。本来はここからが黒潮の影響で揺れる海域です。
ただこの時は、ここまでが激しすぎたせいか、揺れが落ち着いたように感じたので、私はようやく椅子から立ち上がり、少し歩いてリフレッシュ。何とかリバースは回避することが出来ました。

もうすぐ日の入の時刻。2019年ももうすぐ終わります。ただ、引き続き甲板は封鎖されたままなので、船内から夕焼けを眺めます。

こちらは、おがさわら丸の船内に流れている電子公告。「一瞬の景色は永遠のお土産」というフレーズとともに、夕陽に染まるおがさわら丸のイラストが書かれています。

本当であれば甲板で夕陽にたそがれ、2019年を振り返りたかったところですが、景色だけでなく、こうしたエピソードもまた永遠のお土産になるはずです。

それまで閑散としていたラウンジ(恐らく皆さんやられていた)ですが、夕陽を見ようと多くの人が集まっていました。
船内で出会った人と忘年会
そろそろ夕食の時間です。

船内ではすでに、一部で宴会が行われていました(笑)
おがさわら丸は、船内のあちこちで宴会が行われている船です。そしてその宴会は、知り合い同士ではなく、船内や島で知り合った人たちで呑んでいるという場合が多いです。

かくいう私も、ラウンジで隣に座っていた人たちと忘年会。揺れる船内で、電波も繋がらず… かといって何か作業をしようとすると、私のように船酔いしてしまいます。
でも、寝てるのももったいない。という人たちが集まれば… そういうことなのです。

「人と人とが繋がる」というのは、小笠原旅行の魅力のひとつ。小笠原や旅の話をしていたら、あっという間に20時。おがさわら丸は八丈島を過ぎたあたりまで来ていました。
ここで一旦お開きにして、年越しの瞬間に備え仮眠を取ります。
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今回はここまで。本日もありがとうございました。
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